佐藤 充
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佐藤 充准教授
環境、社会に応答する建築をつくる
敷地環境や歴史など、多角的な調査によって得られるコンテクストを取り入れた環境住宅の設計を行っています。建築が建つ場所は、唯一無二の環境であり、その場所の個性を手掛かりに光や風を取り入れるデザインを行ってきました。また、社会に目を向け問題を探り、リノベーションによって解決する取り組みも行っています。激変する自然と変動する社会のなかで、持続可能な環境をデザインしていきたいと考えています。
今までの取り組みと実績
南光台東の家
- 巨大擁壁の上に建つ住宅。宅地造成される以前は、斜面だったという背景に着目し、L字擁壁の埋戻土の地耐力に過度な期待をせず、その部分に建物荷重を作用させない構造の2層のサンルームによって開放的な生活空間を作っています。
双葉ケ丘の家
- ローコストエコハウス。トリプルガラスの開口部、壁の断熱グラスウール210mm、屋根315mmの高性能住宅です。素材を活かし、極力工事中の廃材を生じない寸法を採用することでローコスト化を図っています。
学科での担当演習と教育方針
- 1年次
- インテリア基礎演習「光の箱」、図学製図演習
- 2年次
- 建築設計演習1「木造建築演習」、建築設計演習2「住宅の設計」、建築設計演習6「図書館の設計」
- 4年次
- 卒業研究
デザインの仕事は、依頼が来てから考えはじめるのではなく、常に感度よく物事を観察し、知識を蓄えておくことが大切です。演習を通して、日常生活から常に情報を感じ取れるような、血となり肉となる教育を行っています。
実現していく未来の姿
人口減少が進む地方都市は、時代の先を行く未来都市と言えます。地方の大学で、その地域をフィールドに学ぶことは、日本の未来の姿をフィールドに学ぶという事です。つまり、想像を膨らませ、山形の新たな都市空間や暮らし方について考え、デザインすることは、日本の未来をデザインする能力を養うことにつながると考えます。高い解像度で社会を観察し、新たな都市空間や暮らし方を共に考えていきたいと思います。