池原 靖史
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池原 靖史専任講師
「建築」の力を社会に還元する
日本社会は縮小フェーズにあり、建築やものづくりには厳しい時代です。しかし「建築」はいつだって人間にとって無くてはならないものです。「建築」は依然として、大きな価値を生み出す「力」をもっていると私は信じます。まずは楽しんで学ぶところから始めましょう。「建築」を考え「建築」をつくる喜びの先に、社会との接点をもつプロジェクトメイキングの可能性を皆で一緒に探っていきます。
今までの取り組みと実績
六郷の居拠
- 「ミニ開発」と呼ばれる建売住宅群のひと区画を、リノベーションによって住居 兼 オフィスとしたプロジェクト。コンクリートブロックの「壁体」を建物内外に布置することで、まち並みの調和を維持しながら、敷地全体の風景を描き変えました。
盛岡の家
- 築80年の木造住宅の改修。関東地方で別々に暮らす親族らが定期的に集まるこの場所を孫の代まで繋ぎたい、という建主の思いを受け、減築、断熱と耐震補強を施し、建主らが「おばあちゃんの家を別荘として住みつぐ」ためのお手伝いをしました。
学科での担当演習と教育方針
- 1年次
- インテリア基礎演習「光の箱」
- 2年次
- 建築設計演習1「木造建築演習」
- 3年次
- 建築設計演習5「構造デザイン/インテリア応用演習」、建築設計演習6「図書館の設計」
- 4年次
- 卒業研究
プロジェクトを通じて「エスキース」の実践を繰り返すことで、「インプット」と「アウトプット」を往復しながら同時進行させる、「建築」の思考スタイルを身につけます。また2年間のうちに、一生を賭けて取り組みたいと思える「問い」を見付けてほしいと思います。
実現していく未来の姿
今後も社会がさらに縮小していくならば、少し先の世界では「建物はもうこれ以上必要ない」という考え方が一般的になるでしょう。しかし反対に「建築」という学問が教えてくれる、人が集い共に時を過ごすための知恵や技術は、より一層求められるようになると思います。
その時に生まれるであろう「新しい建築」のかたちを、学生のみなさんと一緒に夢想したいと思います。