お知らせ

研究説明会開催の案内

研究説明会「実践東北学 始動! ―東北文化研究センターの戦略―」

【開催の趣旨】
  東北文化研究センターは東北芸術工科大学建学の理念に則り、1999年4月に設立されました。そして、「東北学」をキーワードとして、この東北の大地に息づく歴史と文化に光を当て、それらを思想論的に掘り起こす活動を広くおこなってきました。しかしその間、少子高齢化といった時代状況のなかで東北地方に点在する幾千の集落では過疎・廃村化が進行し、集落再編が非常に切迫した問題となってきていました。さらに昨年2011年に発生した東日本大震災を契機とし、集落再生という問題はより一層、混迷の度合いを深めました。
  本研究センターでは、研究活動を通して、東北地方が抱えるこのような社会状況を打開しうるコンセプトを探ることを目的とし、2007(平成19)年より、文部科学省の研究助成を受け、「私立大学学術研究高度化推進事業『オープン・リサーチ・センター整備事業』東北地方における環境・生業・技術に関する歴史動態的総合研究」という研究プロジェクトを地域の皆様のご協力の下で進めて参りました。地に根ざすことを志す若者たちとともに、人々の日々の暮らしのなかから東北の未来を考えたい―。そして、「東北学」をそのような「実践」の学としていくこと。それが本研究プロジェクトの試みでした。それはまた、これからの本研究センターの活動方針でもあります。本年3月に本研究プロジェクトは終了いたしましたが、その成果をより実学的に展開させていく新たな研究プロジェクトが4月より開始いたしました。そこで研究説明会を開催し、これまで5年間にわたり当研究センターが実施してきた「オープン・リサーチ・センター整備事業」の内容と成果の概要についてご報告申し上げるとともに、新規研究プロジェクトの概要についてもご紹介いたします。そして当研究センターの活動をご理解いただくとともに、今後なお一層のご協力を仰ぎたく存じます。多くの方々のご来場をお待ちしています。

東北芸術工科大学東北文化研究センター
所長 田口洋美

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【要項】
日時:6月15日(金) 18:00〜20:00
場所:本館301号室
入場料:無料

【プログラム】
18:00〜18:05 挨拶 / 田口洋美(本学芸術学部教授・東北文化研究センター所長)

18:05〜19:30 
「平成19〜23年度私立大学学術研究高度化推進事業『オープン・リサーチ・センター
整備事業』東北地方における環境・生業・技術に関する歴史動態的総合研究」の成果
 1、「各研究班の成果の紹介」
   考古学班:安斎正人(本学東北文化研究センター教授)
   歴史学班:入間田宣夫(本学大学院教授・東北文化研究センター研究員)
   民俗(人類)学班:田口洋美
 2、「学生調査チーム『あるく・みる・きく』体験談!」
    松田和之(2010年度本学歴史遺産学科卒業生)
 
19:30〜19:50 
「実践東北学とはなにか
  ――『オープン・リサーチ・センター整備事業』のまとめと『新規研究プロジェクト』の紹介」
    田口洋美

19:50〜20:00 質疑応答