お知らせ

津軽の響き―山上進津軽三味線リサイタル―

日時/平成25年7月24日(水)18:00-19:30
場所/本学水上能楽堂「伝統館」
公演者/山上進(津軽三味線奏者・青森県在住)
入場協力金/本学学生・教職員無料、一般1,000円、他学生500円、高校生以下無料
主催/東北芸術工科大学東北文化研究センター
申し込み・問い合わせ/東北芸術工科大学東北文化研究センター(TEL023-627-2168)

【開催にあたり】
 このたび、津軽三味線奏者の第一人者である山上進氏をお迎えし、「津軽の響き―山上進津軽三味線リサイタル―」を開催します。
 津軽三味線は、青森県の津軽地方の人々の暮らしのなかに生まれた日本・東北を代表する民俗音楽、民俗芸能です。日々の喜び、悲しみ、苦しみ、憤りなど、人間の諸所の感情や心模様を自由にのびのびと即興で弾くことに最大の特徴があります。
 近年、若者にも人気の津軽三味線ですが、その演奏には、今も楽譜が使われることはあまりありません。独奏や前奏に限らず、唄の伴奏(唄づけ)においても、その時その時の唄い手の気持ちをわが身に引き寄せて、即興で演奏が行われているのです。その手法は津軽三味線の成立から一世紀がたつ今も変わりません。津軽三味線は、弾き手の人格、感情や思いまでも如実に表す、まさに感情を持った楽器であり、生きている楽器ともいえます。それゆえにその習得は容易でありません。
 いまや津軽三味線は、様々な歴史を乗り越えて、北は北海道から南は沖縄まで、また、海外でも華々しく演奏が行われるようになりました。しかし、変わらずにその根底にあるのは、移りゆく時代の中で懸命に生きた人々の、また、ただなかに生きている人々の魂の叫びです。そのような意味においても、津軽三味線は今日的・現代的な要素を多く含む音楽といえるでしょう。それが、近年、老若男女や国内外を問わず、より一層、人々を魅了する所以かと思われます。
 その津軽三味線の世界に十代の頃より魅せられてきた山上進氏は、津軽の自然、風土、歴史、また、そこに生きる津軽の人々の魂を余すところなく表現する演奏家です。その力強い音色をとおして、私たちは改めて、今、東北に生きて在ることの意味を考え、これからの東北に思いをはせたいと思います。
 なお、当日は、美術科工芸コースとテキスタイルコースの3年生30名が約半年をかけて制作した光のオブジェ作品展「Light Object 2013(ライティングオブジェ)」(第20回目)が舞台周辺を涼やかに彩ります。是非、ご来場いただき、光と音の饗宴をご堪能いただければさいわいです。

                                                           東北芸術工科大学
                                                           学長 根岸吉太郎

【プログラム】
津軽じょんから節
津軽あいや節
津軽よされ節
縄文 尺八
ねぶたばやし
ねぷたばやし
登山ばやし
即興曲 八甲田
※なお、当日はこれらの演目の中から編成して上演する予定です。あらかじめご了承ください。