『文芸ラジオ』2号発売記念イベント「創作・人工知能・SF―なぜ「書けないのではない、書かないだけだ」になるのかー」のお知らせ

東北芸術工科大学芸術学部文芸学科の教員・学生が編集作業を行っている文芸誌『文芸ラジオ』ですが、昨年に引き続き2号が無事、発売となりました。そこで今回は発売記念としまして創作を多方面から考えるイベントを開催いたします。ぜひ、ご参加ください。

○概要

イベントタイトル:「創作・人工知能・SF―なぜ「書けないのではない、書かないだけだ」になるのかー」
場所:東京芸術学舎外苑キャンパス204教室
日時:9月30日(金)18時半~20時15分
登壇者:玉井建也、高島雄哉、三宅陽一郎(登壇順)

○参加費

無料

○参加登録サイト

こちらより参加登録をお願いいたします。

○タイムスケジュール

18時30分-18時40分:挨拶
18時40分-19時:第一報告(玉井)
19時-19時20分:第二報告(高島)
19時20分-19時40分:第三報告(三宅)
19時40分-20時15分:総合討論(会場からの質問)

○講演内容

玉井建也「「頭の中には文庫本10冊分の壮大な物語があります」にどう対応しているのか―『文芸ラジオ』での編集活動を通じて―」
文芸ラジオおよび文芸学科での活動を通じて創作初心者である学生たちが何に躓くのか、何を悩むのかを皆さんと共有し、考えていくことができればと思います。その際、『文芸ラジオ』での編集活動を通じて、どのような対応を行っているのかを提示していきます。

高島雄哉「言葉を継ぐために 構想と執筆の想像力」
構想をどのように連続的に執筆に繋げていくのかをテーマに、情報収集の方法や執筆環境の構築なども合わせてお話しいたします。実践として、当日公開開始の連載小説『エンタングル:ガール 舞浜南高校映画研究部』の企画から初稿までを解説。創元SF短編賞と星新一賞にも触れたいと思います。

三宅陽一郎「人工知能と物語自動生成の歴史とゆくえ」
人工知能は少しずつクリエイティブな分野に進出していますが、それはまったく人間とは真逆の方向から創作する形になります。これまでの人工知能による物語生成の歴史から、これからの創作の可能性について、俯瞰的なご説明を行います。

○登壇者紹介

玉井 建也(たまい たつや)
1979年生まれ。愛媛県出身。専門は歴史学・エンターテイメント文化研究。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得満期退学。
東京大学大学院情報学環特任研究員などを経て、東北芸術工科大学芸術学部文芸学科専任講師。著作に『戦後日本における自主制作アニメ黎明期の歴史的把握 : 1960年代末~1970年代における自主制作アニメを中心に』(徳間記念アニメーション文化財団アニメーション文化活動奨励助成成果報告書)、『坪井家関連資料目録』(東京大学大学院情報学環附属社会情報研究資料センター)など。日本デジタルゲーム学会第4回若手奨励賞、日本風俗史学会第17回研究奨励賞受賞。twitter:gyoxay

高島 雄哉(たかしま ゆうや)
1977年山口県宇部市生まれ。東京大学理学部物理学科卒、東京藝術大学美術学部芸術学科卒。2014年、「ランドスケープと夏の定理」で第5回創元SF短編賞を受賞(Kindle等で電子書籍化)。同年、「わたしを数える」で第1回星新一賞入選(『折り紙衛星の伝説 年刊日本SF傑作選』所収)。2016年10月15日より劇場公開の『ゼーガペインADP』のSF考証を担当(http://www.zegapain.net )。 現在「想像力のパルタージュ」(2015年4月より「東京創元社webミステリーズ!」にて)、「世界を設定する」(2016年8月より「SFマガジンcakes版」にて)、「エンタングル:ガール 舞浜南高校映画研究部」(2016年9月30日より「サンライズ矢立文庫」にて)3本同時連載中。

三宅 陽一郎(みやけ よういちろう)
京都大学で数学を専攻、大阪大学大学院物理学修士課程、東京大学大学院工学系研究科博士課程を経て、人工知能研究の道へ。ゲームAI開発者としてデジタルゲームにおける人工知能技術の発展に従事。国際ゲーム開発者協会日本ゲームAI専門部会設立(チェア)、日本デジタルゲーム学会理事、芸術科学会理事、人工知能学会編集委員。共著『デジタルゲームの教科書』『デジタルゲームの技術』『絵でわかる人工知能』(SBCr) 、著書『人工知能のための哲学塾』(BNN新社)、『ゲーム、人工知能、環世界』(現代思想、青土社、2015/12)、最新の論文は『デジタルゲームにおける人工知能技術の応用の現在』(人工知能学会誌 2015年、学会Webにて公開)。ツィッターアカウント @miyayou

○主催:文芸ラジオ編集部