東北復興支援機構 | TRSO

〈ふらっぐしっぷ塩竈〉マリンロードに設置してきました!

6月に塩竈(しおがま)市で開催した『ふらっぐしっぷ塩竈』で、荒井良二さんが描いた原画が美しいフラッグになりました。
塩竈市観光課の全面的な協力をいただき、大きいサイズが本塩竈駅や公共施設など35カ所、小さいサイズが街路灯150ヵ所に設置されます。
印刷・縫製を担当した東京の制作会社さんも「東北復興のために」と特に力を入れてくださり、発色も美しく、縫製も丁寧なフラッグが仕上がりました。デザインはアカオニデザインの小板橋さんです。

先週の土曜日に、日帰りボランティアバス『スマイルエンジン山形』にマイクロバスをチャーターしてもらって、山形市民のみなさんと、街路灯35本にフラッグを設置してきました。

フラッグを取り付けた本塩釜駅〈マリンロードしおかぜ〉周辺は、3月11日、2mを越える津波に飲み込まれた場所。その瞬間を記録した映像がYouTubeにUPされています。

フラッグの取り付け作業をしながら、塩竈市観光課職員の鈴木睦奥男さんから、その時に何が起こったのか、また、その後どのように復旧作業がおこなわれたのか、詳細な話を伺いました。
今現在の塩竈市は、ところどころに津波の爪痕が散見されるものの、1階が完全に冠水したイオン(ジャスコ)も再オープン。
塩竈市民やボランティアの懸命な復旧作業により、マリンロード周辺は風光明媚な港町としての景色を取り戻しつつあります。

けれども、当然のことながら観光面の打撃は大きく、この夏は前年比で4分の1しか観光客は来ていないとのこと。3つあった遊覧船の運営会社も、震災の影響で1社になりました。
瓦礫やヘドロを片付けると、そこに空虚な空き地・空き家が残ります。震災からもうすぐ半年。被災された地域や人々は、今度はそうした喪失の風景と向き合うことになるのです。

〈街の復旧〉の次は〈心の復旧〉へ。そこで、『ふらっぐしっぷ』のようなプロジェクトが、果たせる役割があるのかも知れません。


4時間かけて、120枚のフラッグを設置しました。塩竈市ははじめ、業者に設置依頼する予定だったそうですが、観光課のみなさんが「せっかくなので、山形の方々と一緒に取り付けたい」と要望を出されたのだとか。とても嬉しいことです。
復興には、地域経済の回復が不可欠ですが、一緒に作業した観光課のみなさんの塩竈復興にかけるモチベーションは高く、逆に元気をいただきました。

自分たちの手で、心を込めて取り付けたフラッグが塩竈の潮風にはためきます。
震災前も、いまの塩竈も、エネルギーに充ちていてとても素敵な港町です。
ぜひ『ふらっぐしっぷ塩竈』を見に来て、塩竃神社に詣でて、名物のお寿司とお菓子を食べて、ビルドフルーガスでアートを楽しんでください。
みんながこの街にやってくることが、塩竈の復興を近づけるのです。

宮本武典(TRSOプログラムディレクター)

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今週末は【荒井良二とふらっぐしっぷ多賀城】を開催!
荒井良二ライブペインティング&トーク(多賀城市民限定)
日時:8月28日 14:00-16:00(開場13:30)
会場:多賀城市市民活動サポートセンター(要予約制)
申し込み:ビルドフルーガス(高田彩)→ info@birdoflugas.com