2012.03.12
荒井良二×山形新聞『東北未来絵本』はじまります。
山形新聞社「東日本大震災から1年」企画として、荒井良二さんと読者が「3.11を忘れない/語りつぐ」ための絵本をつくるプロジェクト『東北未来絵本』がはじまりました。昨日、3月11日の朝刊紙面に、大きな公共広告が掲載されました。
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「これからの東北を生きていく、子どもたちのために」
1万5千人の尊い命が失われた東日本大震災から1年が経ちました。被災地の生活再建は始まったばかりで、山形県内には福島第一原発事故により、現在も約1万3千人の方々が不安な避難生活をおくっておられます。
山形新聞社は、震災からちょうど一年を迎えた2012年3月11日より、『東北未来絵本』キャンペーンを始めます。これは、「東日本大震災を忘れない、語りつぐ」ため、読者の皆さんと共に一冊の〈絵本〉をつくり、東北の子どもたちに手渡していくプロジェクトです。地震後の停電とガソリンの不足、交通機関の麻痺、健康を脅かす放射能への恐怖、そして隣人の被災に対して「何をしたらよいのか」と悩んだ日々…。この一年の私たちの経験を踏まえた東日本大震災の記録と、故郷・東北への想いを、一冊の絵本に込めていきます。
『東北未来絵本』の物語は、皆さんからお寄せいただくコトバを集めてつくっていきます。そこに絵本としての命を吹き込むのは、山形出身の絵本作家・荒井良二さんです。親から子へと、東日本大震災の記憶とともに、幾世代にも読み継がれる絵本を目指します。
(山形新聞社ホームページより転載)
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TRSOのプログラムディレクター宮本武典が、企画のコーディネートとアートディレクションを担当しています。『東北未来絵本』プロジェクトでは、絵本のテキストを読者の投稿を集めてつくります。WEBの投稿フォームから簡単にコメントを送信できるので、幅広い世代の方に参加していただければと思います。
▶『東北未来絵本』特設ウェブサイト→http://yamagata-np.jp/tohoku_mirai_ehon/
荒井さんからの最初の質問(※質問は全部で3回あります)は、「あのとき、みんなの手は、何をつかんでた?」です。1年前の「あの日」、大きな揺れのなかで、みなさんが掴んでいたもの、必死で守っていたものは何ですか?
ちなみに私は自宅に急いで戻るときの車のハンドル。グリップを握る手のひらが、冷たい汗をかいていたのを覚えています。
それぞれの3.11の物語を、お寄せください。絵本は1000冊を目標につくられ、すべて山形県内と被災地の学校や図書館に寄贈されます。