文芸ラジオイベント(9月30日)に向けて その2

(以下は過重労働により互いを美少女に思い込んでしまうというNEW GAME!的世界の同位相にいる感じでお願いします)

 昨今、様々な媒体から「大学生のレポートでコピペが散見される」という話を目にする機会が増えたと思う。実際にニュースになったものからSNSで教員が愚痴を書いているものまで様々な位相で存在するから、なかなか根深い問題かもしれない。しかし個人的に、一段階さらに面倒だと思っているのは、「文芸学科に来る学生さんなら、コピペなんかしないでしょう?」と言われることが非常に多いという点である。特に同じ大学教員からそう聞かれることが非常に多い。場合によっては笑ってごまかすこともあるが、現実は皮肉である。文芸学科で文章に携わることを志している学生だからといって人間である。すべての人間に性善説は通用しない。

 『文芸ラジオ』2号は今年5月に発売となったが、複数の新聞や雑誌から取材を受けるなどおかげさまで好評であるといえよう。ただし直接、私に伝える言葉でマイナスな側面をてんこ盛りにしてくる人はなかなかいないので、結果として「いやーいいですねー。大変ですねー」ぐらいの言葉になっている。もちろん「大変ですねー」の部分はカットして、「いいですねー」を脳内に保存している。極めて恣意的なカットアンドペーストである。私も気持ちよく、他人の言葉をペーストしているのである。しかもコピーはしていない。コピーはそのままではないか。ちなみにこれはコピペを肯定しているわけではないのであしからず。皮肉にもなっていない皮肉というやつである。さあ、みんなで反省だ。

 いろいろなリアクションをもらうなかで、2号に「人工知能が拓く物語の可能性」を執筆していただいた三宅陽一郎さんから「何かイベントをやらないのですか?」という質問をもらった。これはもう即答で「一緒にやりましょう」である。すみません。即答ではなく、編集会議にかけて、やっていいですか? いいですよ。というやり取りを経た上でゴーサインである。ただ私と三宅さんが話をしても、それは2号に掲載された論考の延長線上になり広がりが感じられないので、どなたか紹介していただけますか? と無茶ぶりを重ねてしまった。そして紹介されたのがSF作家の高島雄哉さんである。

 高島さんは『ゼーガペインADP』のSF考証を担当されているだけでなく、今度から矢立文庫ではじまる『ゼーガペイン』の小説版も担当されるという。すでにwebでいくつか連載を目にすることができるので、ぜひイベントに参加される人は読んでほしい。

世界を設定する SFアニメ現場レポート

想像力のパルタージュ 新しいSFの言葉をさがして

 もちろん心を舞浜サーバに置いてきた人も参加して欲しい。エンタングルだ。正直、『文芸ラジオ』2号は読んでなくてもいいが、『ゼーガペイン』は見よう。絶対見よう。そんなイベント情報はこちら。東京の信濃町駅から徒歩10分弱ぐらいのところにある芸術学舎で待ってます。

(その3に続く予定。NEW GAME!的世界観は本文と関係ないので保持しません)