7月末に岡本健・田島悠来編『メディア・コンテンツ・スタディーズ 分析・考察・創造のための方法論』(ナカニシヤ出版)が発刊されました。玉井は「「歴史」をどこからみるか 『しまなみ誰そ彼』『織田信奈の野望』『ポプテピピック』から」という文章を寄稿しています。
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http://www.nakanishiya.co.jp/book/b517076.html
この文章は卒業論文やレポートで歴史学の立場からメディア・コンテンツを考えるにはどうしたら良いのかというテーマで書いたものです。そのため文章の対象はもちろん大学生……さらに言ってしまえば、コンテンツ関係の卒業論文を書きたかったが、どうしたら良いのかわからなかった在りし日の自分に向けて書いています。そのため少しだけ意地悪な内容になっていて、この本を手に取る人はマニュアルのようなものを期待している人もいると思うんですよ。でも、ゲームの攻略本のようにパラメータやダンジョンのルート、職業やクラスごとのレベルアップボーナスなどがわかることは、恐らく学問においてはありえないと思っています。
そのためこの文章は学問の入り口にまでは導くのですが、そこから先は自分で考えろという内容になっています。その意味で「意地悪」なんですね。「いや、だからそこからどうするんだよ」と大学生の自分なら思うでしょう。そこからを知りたい。手短に終わらせたい。そのような人は試行錯誤を楽しんでください。
本自体は多様なジャンル、様々な角度から考えられており、卒論やレポートの執筆にはうってつけの内容になっています。皆さんもぜひ手に取ってみてください。