2011.12.06
SWITCHに対談掲載|荒井良二×宮本武典
最新号の『SWITCH』(特集:坂本龍一 音楽に萌える)に、荒井良二さんとTRSOディレクターである僕・宮本武典の対談が4頁にわたって掲載されています。
これは、連載『3.11からの未来』の一環で企画されたもので、毎号異なるクリエイターが、自身が関わっている復興支援プロジェクトについて語っています。
今号では塩竈-多賀城-七ヶ浜-仙台若林区をめぐった『荒井良二とふらっぐしっぷ』について、僕が聞き手になり、荒井さんからの目線でプロジェクトの〈はじまり〉と〈これまで〉の道行き、また被災地との関わりから見えてきた〈未来〉についてじっくりお話を伺っています。
荒井さんが10-BOX(若林区)での『ふらっぐしっぷ』で、最後に描いた「ぼくらの」の真意についても明らかに! 書店でみかけたら、ぜひ手にとってみてください。
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それから、荒井さんの新刊『あさになったので まどをあけますよ』(偕成社)が発売されました。
3.11後に描かれた最初の絵本です。震災をダイレクトに感じさせる内容ではありませんが、美しい海や川、山と田圃に挟まれるように立ち並ぶ里山の家々などの風景が連なり、「やっぱりわたしはここがすき」と結ばれます。
故郷が津波や放射能で損なわれても、やはりそこを離れられない被災地の人々の想い、または離れるしかなかった人々の望郷の念を、シンプルな風景画を愚直に描くことで受け止めたような…荒井さんの郷里・東北への愛情が感じられる作品です。我が家でもさっそく、娘たちのお気に入りに追加されましたよ!
震災を経て、改めて荒井良二さんの絵の力、絵本の力を感じていますが、来年の山形では、2回目となる『荒井良二と山形じゃあにぃ(2012)』の開催が予定されています。『ふらっぐしっぷ』は一区切りしましたが、このワークショップから生まれた旗は、塩竈や多賀城をはじめとする被災地の浜風に泳いでいます。(下写真)
『山形じゃあにぃ2012』では、『ふらっぐしっぷ』の報告展示も組み込む予定。荒井さんとの旅は、まだまだ続きます。
宮本武典(TRSOディレクター)
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仙台
仙台
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