うんどう

東北芸術工科大学の柳川郁生の周りで展開する『うんどう』のブログです。
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2010-06-04

つぶやきカルテ(6月3日)

つぶやきカルテ2010(6月 3日)
 かなり気温も上昇してきた体育館で、「うんどうのオフィスアワー」を行いました。
 まだまだエアコンに頼ることなく運動をしたいと思い、まずは窓を全開にして少し風通しを良くしてみました。大人にはちょっとキツイかもしれませんが、子どもたちの汗腺をひろげて自律神経を刺激することも必要かもしれませんね。
 というわけで、つぶやき開始です。

1.どんなことをしていましたか(子)

 跳び箱を台にのせて、こんなデバイス(しかけ)ができていました。
 その願いは、「高〜くジャンプ!」・・・・・・?

 い〜え、「支える」なんですねぇ。

 そのへんをねらってみるお母さんの考え、ちょっといい感じだと思います。

 そそり立つ跳び箱を前に子どもたちは思わず……そんなことをイメージしていたまきこさん、さすがです。

 そして鉄棒。

 かなり自分の運動をコントロールできるようになっているのではないでしょうか。
 腕の力がついたからスウィングができるようになる……のではなく、自分のからだをどう動かせば前後に揺れるのかを見つけたからスウィングができるようになったのですネ。

 次は坂道。
 
 子どもたちにとって坂道の使い方はいろいろです。最初のうちは単なる通り道の一つでしかなかったものが、だれかの運動がきっかけとなっていろいろな運動が生まれてくる時もあります。さあ、そのきっかけをいつだれがつくってくれるのか、楽しみにしていましょう。

 そしてまた鉄棒。

 今度は足のつく高さなので、こんな感じのことも……といった感じで、さかさまになった時の感覚や、後ろにころんと引っくり返る時の感覚などを体験していくのです。そうすれば逆上がりだけのための鉄棒ではなく、鉄棒だけではなく、マット運動などのいろいろな運動場面での後ろへの感覚が習得されてくるのです。

 最後は、学生たちがつくったこんな坂道。

 何度も何度もくりかえし試みるうちに……

 少しずつ、少しずつ「支える」という感覚が生まれてくるのではないでしょうか。

 ほら!今ここでマットを押す左ひじに、ギュッと力が入ろうとしていますヨ。

2.どんなこと(関わり)をしていましたか(母)

 前回かおるさんからのコメントがあったので、こんなふうにボールをぶら下げていたら、お母さんたちが風船をぶら下げたり、跳び箱や踏み切り板を置いてくれたり、さらにはラケットを出してきてくれたり、子どもたちの様子を見ていろいろと工夫をしてくれました。
 お母さんたちが子どもたちの様子を読み取って、さまざまな工夫をしてくれるとてもうれしい展開でした。
3.運動面において気づいたこと、変化はありましたか

 子どもたちはだいぶいろいろな運動になじんできたと思います。だから「体育館に行きたい♡」と思ってくれるのでしょう。そして子どもたちの運動を見ていて思うのは、ちょっと運動にブレーキをかけてしまう場面が多いかなということです。マットをつなげることにこだわりすぎると、もっと勢いをつけてのびのびと動いてほしいのに、制動が働いてしまうところがあるのではないでしょうか。ダーーッと走っていってドカ〜ンと跳び乗る、ダダダダダダ〜ッと走っていってゴロンゴロン転がる、そんなダイナミックな展開もそろそろしたいなと思っています。
 なんとなく体育館半面に収めないで、ブワーッと広がってしまってもいいのかなナンテ。
4.次回のオフィスアワーに向けて

 だいち組のお母さんたちに少しコースづくりをお願いしました。それは全体の子どもたちのコースではなく、だいち組だけのプライベートコースでもいいのかな、なんて思ったりもしています。

 ねらい(願い)は、だいち組の子どもたちが満足できるデバイスづくりですから。

  みきさんや、たかこさんと話した後にふと思いついたのが、「お母さんの手料理作戦」でした。
 ようするに、自分の子どもがしっかりご飯を食べてくれないことに対して、プロのシェフを家によんで美味しい料理をつくってもらうのではなく、お母さんが子どもたちのリクエストを聞いて愛情をこめてつくってみる。ということです(笑)
 なんとなくではありますが、子どもたちは自分のお母さんが絡んだデバイスには何かを感じているような気がします。そしてそこにお母さんの思いや、自分の気持ちや要望を理解していることが分かると嬉しいのではないでしょうか。
 「あ、私の好きなブロッコリーに、美味しく食べてネとマヨネーズがちょんとつけてあった♡」、「う、ボクの嫌いなニンジンだけど、ゴセイジャーのマークみたいな形になっているぞ(^_^;)」みたいなものが、お母さんたちの取り組みから子どもたちも感じるのではないでしょうか?というよりも、けっこうそのへんはシビアにみているかもしれませんよ。
 
 そんなことを次回は探っていきながら、試してみるのも面白いかなと思っています。

 「なにをしたらいいの?」なんて正しい答えを探すのではなく、わが子の大好物は豪華なレストランの料理なのか、お母さんがつくってくれたいつものハンバーグなのかってことから考えてみてはどうでしょう。

 柳川からの怪しい提案でした……ということで
 今夜のメニューは……マーボーナスにしようかな(^_^)v

2010-05-28

つぶやきカルテ(5月27日)

 「つぶやきカルテ」のブログ更新です。
今日もたくさんの「まなざしカルテ」を提出してもらい、今じっくりと読み終えたところです。

 さあ楽しく書きましょう♡
つぶやきカルテ2010(5月27日)

1.どんなことをしていましたか(子)

 大体のコースはこんな感じでしたね。

 まずは踏み切り板を使っての「跳ぶ」感覚です。
これは、新しい踏み切り板が届いたので、まずはPRを兼ねてずらっと並べてみました。ただ単に跳び箱で開脚跳びをするための道具にしないで、ぜひぜひ有効な使い方を探ってみてください。
 たかこさんや、ほかのお母さんたちの逆側から跳んだり、走ったりしたら楽しかったという意見があり、私自身が「踏み切り板はこっち側から」という既成の視点にとらわれていたことに気づかされました。次回は反対にむけに置いたり、ひっくり返して置いたり、いろいろ試す価値がありそうですね。
 踏み切り板を利用したうんどうの概念をグワッと広げちゃいましょう。

2.どんなこと(関わり)をしていましたか(母)

 この「うんどうのオフィスアワー」に参加したばかりのお母さんで、どんな関わりをしたらいいのか、何ができるのか、悩んでいる方もいるかと思います。
 そうなんです!それがじつはこの「うんどうのオフィスアワー」の第一歩なんです!
 「どうせ運動なんて」ではないですが、わかっているつもりでいるよりは、わからないこと自体に気づくことが大事ではないかと。
 そうやって1年、2年、3年と子どもたちに付き合ってきたお母さんたちが、「もしかしたら運動って……」ということに気づいたりするのがこの「うんどうのオフィスアワー」なのです。
 経験を積んできたお母さんたちからすれば、きっと「4、5回参加した程度ではまだまだ」なんて思われてしまうかもしれません。焦らずに、それから自分が間違っているのではなく柳川先生が怪しい、そう思ってお付き合いください。
 この「うんどうのオフィスアワー」は客観的な科学的立証のもとで展開しているのではなく、主観的な愛情のもとで展開しています。ですから模範解答を探そうとすると子どもの表情や気持ちが見えなくなってしまいます。まずは子どもたちのそばでまなざしを向けることから始めてください。

3.運動面において気づいたこと、変化はありましたか

 まだまだもっと子どもたちのうんどうを引き出せたらなと思います。そうすれば、もっともっと運動そのものの変化が見えるはずですから。
 でもお母さんたちが気づいているように、子どもたちの意識の中にはたくさんの変化がありますネ。そしてその変化に気づいているお母さんたちの変化がありますネ。
 だから子どもの頭の中で今どんな動きのとらえ方をしていたのか、目をキラキラさせる瞬間はどんな時だったのか、そして子ども自身の「気づき」が「うんどう」にどれだけ重要であるのか、そういったことに気づいているお母さんたちのまなざしの変化をとても感じています。

4.次回のオフィスアワーに向けて

 かおるさんジャンプしてタッチ、ぜひやりましょう!
 お母さんたちも、「うんどうのオフィスアワー」の時間が終わってからではなく、展開中に質問や、提案をしてください。そうすれば、その場で一緒に考えながら、そして大人の一方的な意見だけではなく、子どもたちの反応や意見を取り入れながらいろいろな試みができると思います。
 この「うんどうのオフィスアワー」でやっていることは、私が正解をもっていて「○〜」とか「ブブーッ、×〜」なんて正解を教えるのではありません。お母さんと、私と、子どもたちで、「これもあるネ」「あれもあるネ」「こんなのもいいんじゃない?」と、どんどんたくさんの正解を見つけていくことが「うんどう」の世界を広げることだと思います。
 ますます頭の中が「???」となるかもしれませんが、面白いですよきっと……。


 定番の跳び箱と踏み切り板の組み合わせです。

 ここに工夫がほしいのが正直なところです。

 お母さんたちが願う、開脚跳びでふわっと跳び箱を跳びこえるために、どんな運動感覚を子どもたちは体験するといいのか、ということをいっしょに探る必要があると思っています。


 さまざまな運動へ向き合う志向性に影響を与えている鉄棒です。
 運動感覚から考える取り組みもありますが、まずは「できた!」という体験が与えてくれる幸せの効果を大事にしても良いのかもしれませんね。今のところは。


 「幼児に後転はまだ早いですか?」、「もしするとしたら……」なんてさくらさんから質問があったので、こんなふうにやってみました。
 本当は、坂道を使って物理的に人間を転がすのは好きではないのですが、でもこれは生まれて初めて自分が後ろに回転するという感覚を体験する機会になるので、まあいいかなと思ってやっています。
 よく考えてください。子どもたちの日常の生活の中で、後ろにくるんと回ったことありましたか?もしかしたら今日が人生最初の体験だったのでは(笑)?


 こんな段々坂をつくったら、楽しそうに走っていましたね。
 いったいどんな感じが楽しいのだろう?この楽しさから「さらにもっと」を創りだすためにはどうしたらいいのだろう?なんて考えていました。


 渋滞する場所(後転)があったので、もうひとつ渋滞する場所をつくりました。
 そしてここでも後ろへの感覚を誘います。でもここでは背中をピンと張った後転とは逆の使い方をします。両方の感覚を体験することで、自分には見えない自分の背後への運動の感覚が見えて(理解できて)くるかもしれません。

2010-05-21

つぶやきカルテ(5月20日)


 えらそうに「お母さんのため……」なんてやっている
「うんどうのオフィスアワー」ですが、
こうやってたくさんの「まなざしカルテ」を出してもらえると「ありがとう」なんて思ってしまいます。
 それって自分のため?ってことですよね。

 でも、お互いのため、みんなのため、私とお母さんと子どものために楽しくいきましょう。
そしてスタッフのみなさんもちょっとのぞきに来てくれたり、ブログで様子を知ってくれたりしています。

 そんなことで、この場に来れない人たちのことも少しは考えて(少しじゃダメか?)もっともっと多くのみんなで分かち合える工夫も必要ですね。

 では、今回の『つぶやき』

つぶやきカルテ2010(5月20日)

1.どんなことをしていましたか(子)

 最近は親子遊びの時間が長くなり、なんとなくコースづくりのタイミングが難しい感じですね。でも必ずしもコースでの運動が一番というわけでもないのですから、とことん親子で運動しきっても良いかもしれません。
「お母さん、ボクもうコースに行く」っていうぐらい(笑)

 今にきっと子どもたちも、「はやくコースをつくろう」という日が来るはずです。そのためにお母さんたちはいろんな『願い』をあたためておきましょう。

2.どんなこと(関わり)をしていましたか(母)

 むかしと比べるのは失礼なんですが、最近のお母さんたちはどんどん子どもたちの運動の世界に近づいてきてくれます。
 とってもいいことだなあと思っているのですが、ふと気づけば……お母さんたちの背中が子どもたちのうんどうを囲む壁のように見えてきました(決して変な意味ではないですョ)。
 そこで、子どもたちの運動がどこからでも見えるように、子どもたち同士が遠くからでも確認し合えるようにと、姿勢を低くしてもらいました。

 すると見てください。
3.運動面において気づいたこと、変化はありましたか

 高い鉄棒の様子を見ていても、子どもたちは自分はこうしたいという自分自身の志向性をもってうんどうをするようになってきましたね。
 それから、ほかの人のうんどうも見て理解しはじめています。学ぶ(学習)がはじまっているのですね。
 私はうんどうというのは、字を書いたり、計算をしたりということの前に出会う学習だとも思っています。
 人のやっているのを見たり、説明を聞いたりして、できなかったことがだんだんとできるようになる。そして、そうすることによってできなかったことができるようになるんだということを知っていくことも学習なのではないでしょうか。
 
 あせらず、あせらず、ということで
4.次回のオフィスアワーに向けて

 なかなかきっちりと運動の環境をつくれないところもありますが、あまりマネジメントを優先すると機械的な運動の反復におちいってしまったりするものです。それはそれで「体力づくり」のためにはなるのですが。
 でももっと子どもたちには、運動感覚(動いている感じ)というものに気づけるようになってほしいと考えているので、最近みんなができるようになってきた鉄棒の前回り。
回って「できたぁ!」でゴールではなく、くるんと軽々と回れた感覚をどう次のうんどうの楽しさにつなげていけばいいんだろう?なんて考えていきたいと思っています。
 ですからもっともっとお母さんたちのまなざしのビームで、子どもたちを『うんどう』の世界へ誘(いざな)いましょう。
 よろしくお願いします。

 というわけで、今回はコースづくりに少し手間どっていたようだったので、ちょっと早い段階で「柳川式お節介」を投入してしまいました。
 まずは跳び箱と踏み切り板がお決まりの状態でセットされていたので、跳び箱を縦にして両脇に低い跳び箱を並べてくっつけました。
 ねらい(願い)は、もしかしたらこれで子どもたちの脚がパッと開いてくれるかも、ということです。

 そしてこれは、4つ足で歩いて支える感覚を楽しんでほしいとお母さんたちがつくったデバイス(しかけ)です。
(スミマセン ねらい通りの画像が……)

 それからこんなふうにふかふかの凸凹道を走ってもらおうとつくったら、みんな気持ちよさそうに横転がりでした。
 こっちの方が楽しいんですね。

 そして鉄棒や、踏切り板を使ってのジャンプなどもしました。

 すると……

 こんな感じでした。


 子どもたちの運動のこんなスゴイところが見えてくるんです。大人として子どもを見下ろしていた時には気づかなかった運動が、運動する人と同じ状態に近づいたときに理解者となってあげられたりするのです。
 そうすると今まで割と「ガンバレ、ガンバレ」という上から目線の言葉だったものから、「わーっ!」とか、「スゴイ!」とかっていう理解と尊敬のまなざしが自然と生まれてくるのかもしれませんね。
 わが子をスゴイと感じた瞬間って嬉しいですよね♡

(おまけ)

まきこさん
ちゃんと気づいていましたよ〜(ニヤリ)

2010-05-14

つぶやきカルテ(5月13日)


翌日提出に変更していただいたにもかかわらず、
たくさんの「まなざしカルテ」の提出ありがとうございます。
中味に関しては、一週間の猶予がないほうが忘れないうちに書けるって感じですね。
その分私の方では読み応えがあって大変です(^_^;)

忘れた方は、遅れてでもよいので必ず提出してください。
つぶやきカルテ2010(5月13日)


1.どんなことをしていましたか(子)

体育館のあちこちで、お母さんたちとの遊びや、子どもたち同士での遊びが始まっていました。
だんだんとコースがつくられ、コースに参加する子どもたちとそうでない子どもたちがいました。
そんななかでもさちこさんのコメント「ボール遊びでもOK」。
そうですよね。別にコースに参加していなくたって、見てくださいこのフォーム。かっこいいでしょう!素晴らしいうんどうが展開されていますよね。

2.どんなこと(関わり)をしていましたか(母)

新しく参加したお母さんたちは、どうしたらいいかわからないかもしれません。まずはゆっくりまわりの様子を見て、いろいろなことが見えてくるまであせらないでください。
これは、子どもたちも一緒です。
このオフィスアワーでこれまでみんなが何をしてきたのか、どんなことをするのか、そんなことが見えない段階で「あれをしなさい」「コースをしなさい」なんて言われてもよく分かりません。
少しずつ少しずつここにいるみんなのこと、ここで行われている『うんどう』ということ、そして自分自身の運動の感覚というものが見えるようになってくるのです。

そして昨年度から引き続き参加してくれているお母さんたち。
それぞれがいろんな思いでスタートしたコースづくりは、最初はねらいがバラバラかもしれません。
しかしそこからのスタートがつながり合うはずです。
大学生たちの授業である「芸術と子ども」のワークショップでは、「支える」「回る」「跳ぶ」「投げる」「走る」の5つのグループに分かれて準備をしました。
そして先日リハーサルを行いました。
そしてお互いのコースをつなぎ合わせるためにテーマを考えてみました。
あくまでも子どもたちに体験してほしい、感じてほしい「運動感覚」が先で、そこからイメージをするのです。
その結果、森の動物たちが4つ足で走ったり、水たまりを跳び越えたり、ゴリラが木の実を投げたり、そんなイメージでつなげるとバラバラに準備していたお互いのコースが、一つのストーリーの中に収まってしまいました。
きっとこれなら子どもたちにも伝わるかな?ということで、『動物たちの森』というテーマでワークショップを行います。

そうなんです。
そうやって子どもたちに運動の感覚を伝えることが「うんどう」なんです。
だからいずみさんまきこさんのコメントに伝えるという気持ちの言葉が登場していたことがとてもうれしかったです。

3.運動面において気づいたこと、変化はありましたか

今日もとことん書きます(笑)
書き出すと止まりません。
それぐらいお母さんたちの取り組みが素晴らしい!

ということで、ここは子どもたちの運動の変化について書くのですが、またお母さんたちの変化について書かせてもらいます✑

少しずつ跳び箱や、鉄棒の固定概念から解放されてきたようですね。

「鉄棒」だって、何をさせるのかではなく、どんな動きが現れるのかなんて視点で子どもたちのうんどうを見ていてくれます。
だから、「前転」だけでなく、とびつく・よじ登る・スウィングする・自分の体位をコントロールしながら体勢の変化を予測してとび下りるなど、鉄棒を通してさまざまな運動が出現してきます。
そんなじゅんこさんの「気持ち的にゆとりをもって見ていると、必ずしも○○しなくてもいいんだということが……」という内容のコメントなんだろうなと思いました。

それからこの日かずよさんから子どもたちの運動(跳ぶ)のひきだし方を聞かれました。
そして子どもたちの様子を見ながら、助走の距離をのばすという工夫をしていました。
そう!子どもたちが気持ちよくマットにとびのるためのいきおいを生みだすには、この距離では足りないということが見えたんですよね。
これが運動学的なまなざしです。
だから「自分がうんどうに向かっていくことを楽しめる……」(かずよさんコメント)なんて、運動の志向性という観点にまで達した見方になってきているのかもしれません。

4.次回のオフィスアワーに向けて

しのぶさんから質問をしてもらい、またいろいろと考えさせてもらいました。
私とお母さん、お母さんと子ども、子どもと私。
みんなが同じものが見えるようにするためにはどうしたらいいんだろう?
そしてその答えは、泣いているさらちゃんと、やさしく聞き出すしのぶさんの姿にあるのではないかと。
そう考えてこそっと写真に収めようと思ったのですが、失敗しました。
でも本当にわが子の話に耳を傾けるお母さんの目線や姿勢は、なんて専門家なんだろうと思います。

まだ今年度始まったばかりですが、深いところは深く、軽いところは軽くでいきましょう♡

とりあえずいつまでたっても着地点が見つからないので、今回はこれで終わりにします。

そしてこれだって。
この肘を高く上げて伸びあがった姿勢、この腕の引っ張りが高く跳び上がるきっかけの運動をつくったりしてくれるのです。
スゴイ、スゴイ!

コースの方は、
・「高い鉄棒」「低い鉄棒」
・走って行って積み上げたマットにとびのったり、支えとびのったり
・跳び箱
・ジグザグ走り
などが準備されていました。

それからこれは、肘をピンと張って肩で支える感覚がわかってくると跳び箱の前へポトンととび出てしまうことをねらい(願い)にしています。
なんとな〜くやっているうちに「あれっ?」って感じでできてしまうのが理想です。

跳び箱を縦に置いて、踏切り板をくっつけて、さあ跳びなさいと準備してあったら、それは「開脚跳びを跳びなさーい」という暗黙の強制かもしれません。
なんて跳び箱が跳べなかった私は、ひねくれて考えてしまいます(笑)

途中から「柳川式お節介」で、お母さんたちの願いの中には跳び箱を気持ちよく跳んでほしいというのがあるのだろうなと思い、少し工夫を入れました。

・まずは支えるということをしっかりつくるために跳び箱を2台平行に並べました。
(おまけ)
5.次回に向けての目標
その1.もっと短い、簡潔なブログにする!
その2.時間をかけずにブログをつくる!
です。

2010-05-07

つぶやきカルテ(5月6日)


いよいよ今年度も、こども芸大のお母さんたちといっしょに展開している「うんどうのオフィスアワー」が始まりました。

この「うんどうのオフィスアワー」では、お母さんたちにわが子の運動の取り組みや変化、自分自身のかかわり、うんどうに対する願いなどについて綴る『まなざしカルテ』というものを書いてもらっています。

それに対して柳川は、『つぶやきカルテ』というものでお母さんたちへ返事のようなものを綴っています。

そこで今年度は、この柳川のつぶやきをブログにのせて公開することにしました。

いつものことですが、このつぶやきは時としてだらだらと長〜いボヤキになっていたりします。

けれども、ここにはこども芸大のお母さんたちの『うんどう(運動ではなく)』というものへの愛情あふれる取り組みがあります。
ぜひこども芸大の外にいる皆さんにもこの取り組みを紹介したくて、公開することにしましたのでよろしくお願いします。(ダラーっと書きますよ〜)

つぶやきカルテ2010(5月6日)


1.どんなことをしていましたか(子)

・昨年までのだいち組の子どもたちがいないせいか、場を引っ張る雰囲気もなくまったりとした中で子どもたちの運動が始まりました。
・鉄棒、平均台、マット、跳び箱、フープなどが設置され、子どもたちは思い思いにコースを回っていました。
・なんとなく鉄棒は、みんなの課題になっているようです。


・様子を見ていて、今日は人数も少ないのでもっともっと子どもたちは動けるのでは?ということで、走って跳ぶ⇒走って踏み切る⇒走って踏み切って支える⇒走って踏み切って支えて乗るというように運動を引き出してみました。
・ときにはこんな感じで子どもたちの運動を確認してみてもいいかなと思いました。
・けっこうお母さんたちが思っている以上に、子どもたちの運動はパワーアップしているのではないでしょうか?
2.どんなこと(関わり)をしていましたか(母)

・たいよう組のお母さんたちを中心に話し合ってコースづくりが始まっていました。
・まだ、どうしようかな?と探りを入れているような状態です。
・新しい年度の始まりで、どこからスタートすればよいのかがわかりません。
・しかしそれは柳川も一緒です。
・今年の子どもたちに育った‘新しい子ども’の様子をじっくりと観察しながら、昨年度とはまた変化した運動の世界をつくっていきましょう。
・きっといろんな成功例が生まれてくると思います。
・そしてそこにはたくさんの失敗例も生まれてくるはずです。
・今年度は、昨年まであまり試すことができなかった全身を使った「投げる」という感覚や、視覚と運動を協調させるような「捕る」という感覚にも取り組んでみたいと思っています。
・ぜひ前半の親子遊びなどでボールやバドミントンなどを使ってやってみてください。
3.運動面において気づいたこと、変化はありましたか

・昨年度までは、どうしても一番上の学年の子どもたちの変化に目がいっていました。
・それが今回はリセットされた感じですね。
・お!今まで人の流れの中で見過ごしていた子どもやその運動が今日は見えたぞ!という感じでした。
・新たなおつき合いの始まりです。
・よろしくおねがいします。
4.次回のオフィスアワーに向けて

・昨年よりは少し参加人数も減るのではないでしょうか?
・とにかくその分お母さんたちとオフィスアワーの時間内でたくさん話をしたいと思っています。
・ぜひぜひたくさん話題を提供して(話しかけて)ください。
・それからくれぐれもお母さんのためのオフィスアワーです。
・お母さんが乗り気でないときに子どもに無理をさせないように、お母さんが来てよかった♡と思える時間にしたいと思っています。

・それから今回「まなざしカルテ」にコメントを書き込みました。
・たまたま提出が少なくて、書く余裕があったからです。
・もうきっとこんなことはないと思ってください(笑)
・なるべくココ(『うんどう』ブログ)で答えていきますのでよろしくお願いしますm(__)m

子どもがコケタとき……という話がありました。

 私の場合、不吉な予感がない限り見て見ぬふりをします。
 きっと、管理責任などを問われたときには重大なこととは思いますが、上手に転べるということも大事なことだと思うので、転んだことを失敗にしないためにはまず見て見ぬふりをしたりします。
 そして本人が何事もなかったように動き出したら、「何でもなかったんだな」と思うし、ぐっとなにかをこらえて立ち直ったなと思った時は、こっちもぐっと目に力を込めて子どもの目を見つめ返して「スゴイぞ!」とテレパシーを送ったりしています。
 それから失敗した時の大人の対応ですが、やはりこちらもあくまでもぐっとこらえて見て見ぬふりをします。
 よく見ていて面白い失敗をすると周りで見ていた人は、とても温かな気持ちで「あはは♡」と笑います。
 カワイイなんて思ったりしています。
 でも結構その声は子どもにグサッと刺さったりするんですよネ。
 その時パッと顔を見て「アハハ」と笑っていたら、「アハハ」と笑ってあげるといいと思います。
 暗い顔をしていたら、励ましてあげるといいと思います。
 びっくりしていたら、ちょっと状況を説明してあげるといいかもしれません。「大丈夫だったよ」と、

 学生たちにも言っています。「大丈夫?」なんて心配されたら、だれだって「もしかして大丈夫じゃないの?」ってビックリしてしまうんじゃないのと……だいじょうぶ、だいじょうぶって安心させてあげながら、しっかりと心配してあげること、もしかしたらということを大人としてたくさん考えとしてもっておけば対処できるようになるということを。
 そのためにはたくさんの経験も必要になるのですが……。

 でもやっぱりわが子なんですから、わが身のように考えてあげれば良いのだと思います。
 そうすれば即座に抱きしめるのがいいのか?ちょっと見守るのがいいのか?なんて難しく考えなくてもイイかも知れませんネ。

最後まで読んでくれた方、ありがとうございます。
マズイ(@_@。マズイ(@_@。と思っていながら、しょっぱなから長い文章になってしまいました。
先が思いやられますが、どうかおつきあいください。
よろしくお願いします。

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