中間プレゼン時に製作したホールディングモデルを手に握りやすさを検証する上原先生と、3次元CADモニターで得田さんにアドバイスを求める学生たち。かなりハードなプロジェクトだが、なぜか雰囲気はいつも和やか。

画像(520x77)

キャノンデザインセンターの場合

画像(520x47)

キヤノンのビッグネームにプレッシャーを感じながらも、
素敵なスタッフに魅了され、多くを学んだ学生たち。

プロダクトデザイン学科製品デザインコース3年生、キヤノンプロジェクトに取り組む学生たち。「いろんな課題が重なってもキヤノンを優先させたい」と本気度をにじませる。最終プレゼンに向けてラストスパート。

「わ〜、得田さん、お久しぶりです。」上原先生の研究室に集まってきた学生たちが次々に得田さんとの再会を喜び、さっそく話を弾ませていました。この得田さんこそが、今回の芸工大×キヤノンの産学共創プロジェクトの実現にご尽力頂いたキヤノン株式会社総合デザインセンターの室長さん。夏休み前までは毎週のように芸工大を訪れ、学生たちの指導にあたって頂きました。得田さんも気さくな方で、すっかり学生たちに慕われる存在に。この日は、2カ月ぶりの訪問と少し間が開いたこともあって、ちょっと感動的な再会となったようです。

このプロジェクトは、光学機器トップブランドであるキヤノンの「ものづくりマインド」と「最先端のデザイン現場」を学生たちに実感させたいという上原先生のたっての希望に、キヤノンが応えるかたちでスタート。上原先生が手掛ける産学共創プロジェクトの第3弾として、キヤノンの協力が得られたということは、実に幸運だったといっていいでしょう。上原先生の熱心さと、以前、企業紹介で芸工大を訪れた際に感じた学生一人ひとりの表情や姿勢の素晴らしさに惹かれて、応じて頂いたのだとか。

得田さんの計らいで、デザインセンターの中でもとりわけ個性豊かな方を送り込んでいただこともあり、学生たちにとっては本当に刺激的で充実した経験となったようです。タイトなスケジュールでアイデアを出し、デザインをする。悩みながらも前に進まなければならない、まさに実践さながらの体験は、将来さまざまな場面で生かされると上原先生は確信しています。

柔らかい木材(バルサ)で製作した実物大のホールディングモデルをより精巧にモデリングするための3次元CGイメージ。最終プレゼンを念頭にさらに精緻な部分までデザイんを仕上げるための重要なプロセス。

それだけに学生が感じたプレッシャーも大きかったようですが、それを得田さんはじめ講師として訪れたキヤノンのスタッフの皆さんが、とても良いかたちで"ものづくりへの意欲"に転化させてくれたようです。「キヤノンのデザイナーの方たちは、とてもキラキラ輝いていて、デザインの現場で仕事をするのって本当に楽しいんだと感じた」「本当に熱心にいろんなことを教えてもらったので、それに応えてより良いものをデザインしたいと痛切に思った」と学生たち。

桜の咲く季節から始まったこのプロジェクトも紅葉が散りかける11月5日に最終プレゼンを迎えます。7月末に行われた中間プレゼンで受けた評価やアドバイスをもとに修正を加え、メンバーそれぞれの集大成をお披露目する大舞台。キヤノンからはこれまでの講師陣に加えて、総合デザインセンターの所長も出席の予定ということで、一層高まる緊張感。しかし、そんな経験だからこそ味わうことができる達成感が学生たちを待っているのです。

上原勲教授(左)と得田弘之さん(右)。得田さんは、キヤノン株式会社総合デザインセンター・ビジネスシステムデザイン部ビジネス第二デザイン室室長。本プロジェクトのコーディネーターとして多彩な講師陣と貴重な機会を提供してくれた。

得田さんも、学生たちが会う度に成長していく姿を間近でご覧になってきただけに、最終プレゼンに寄せる思いも少し特別なものがあるようです。大学3年生という大切な時期に、学生たちと共に過ごしたハードな時間を愛おしくも感じて頂いているようで、学生たちの今後にも大きな期待を寄せて頂いています。

このプロジェクトの気になるクライマックスは?
最終プレゼンは一般公開しています。ぜひ皆さんにも一緒に見届けていただければと思います。どうぞご来場ください。

2007年11月5日(月)14:00〜18:00
本館1階 ラウンジ

RECOMEND

2016.03.31

アートディレクター 髙谷廉氏×プロダクトデザイン学科 田中敦さん 芸工大卒業生と学生が語るク…

芸工大*芸術市民

2016.03.31

「木と向き合うこと、子どもたちと向き合うことを制作の糧に」芸工大で彫刻に出会ったアーティスト

芸工大*芸術市民

2016.03.15

学生の感性とライフスタイルから生まれた、未来のアウトドアの提案。

芸工大*芸術市民

2016.01.20

映像学科で身につけた技術とチャレンジ精神 インターネットで支持を受け、ゲームクリエイターに

芸工大*芸術市民

2016.01.14

地域に音楽文化を根付かせたい はなうたと笑顔を運んだ「月山青春音楽祭 ’15」

芸工大*芸術市民

2016.01.14

アートを通して、人と自然と触れ合う喜び。 大学での学びを活かしてワークショップを提案。

芸工大*芸術市民