キャノンデザインセンターの場合
キヤノンのビッグネームにプレッシャーを感じながらも、
素敵なスタッフに魅了され、多くを学んだ学生たち。
「わ〜、得田さん、お久しぶりです。」上原先生の研究室に集まってきた学生たちが次々に得田さんとの再会を喜び、さっそく話を弾ませていました。この得田さんこそが、今回の芸工大×キヤノンの産学共創プロジェクトの実現にご尽力頂いたキヤノン株式会社総合デザインセンターの室長さん。夏休み前までは毎週のように芸工大を訪れ、学生たちの指導にあたって頂きました。得田さんも気さくな方で、すっかり学生たちに慕われる存在に。この日は、2カ月ぶりの訪問と少し間が開いたこともあって、ちょっと感動的な再会となったようです。
このプロジェクトは、光学機器トップブランドであるキヤノンの「ものづくりマインド」と「最先端のデザイン現場」を学生たちに実感させたいという上原先生のたっての希望に、キヤノンが応えるかたちでスタート。上原先生が手掛ける産学共創プロジェクトの第3弾として、キヤノンの協力が得られたということは、実に幸運だったといっていいでしょう。上原先生の熱心さと、以前、企業紹介で芸工大を訪れた際に感じた学生一人ひとりの表情や姿勢の素晴らしさに惹かれて、応じて頂いたのだとか。
得田さんの計らいで、デザインセンターの中でもとりわけ個性豊かな方を送り込んでいただこともあり、学生たちにとっては本当に刺激的で充実した経験となったようです。タイトなスケジュールでアイデアを出し、デザインをする。悩みながらも前に進まなければならない、まさに実践さながらの体験は、将来さまざまな場面で生かされると上原先生は確信しています。
それだけに学生が感じたプレッシャーも大きかったようですが、それを得田さんはじめ講師として訪れたキヤノンのスタッフの皆さんが、とても良いかたちで"ものづくりへの意欲"に転化させてくれたようです。「キヤノンのデザイナーの方たちは、とてもキラキラ輝いていて、デザインの現場で仕事をするのって本当に楽しいんだと感じた」「本当に熱心にいろんなことを教えてもらったので、それに応えてより良いものをデザインしたいと痛切に思った」と学生たち。
桜の咲く季節から始まったこのプロジェクトも紅葉が散りかける11月5日に最終プレゼンを迎えます。7月末に行われた中間プレゼンで受けた評価やアドバイスをもとに修正を加え、メンバーそれぞれの集大成をお披露目する大舞台。キヤノンからはこれまでの講師陣に加えて、総合デザインセンターの所長も出席の予定ということで、一層高まる緊張感。しかし、そんな経験だからこそ味わうことができる達成感が学生たちを待っているのです。
得田さんも、学生たちが会う度に成長していく姿を間近でご覧になってきただけに、最終プレゼンに寄せる思いも少し特別なものがあるようです。大学3年生という大切な時期に、学生たちと共に過ごしたハードな時間を愛おしくも感じて頂いているようで、学生たちの今後にも大きな期待を寄せて頂いています。
このプロジェクトの気になるクライマックスは?
最終プレゼンは一般公開しています。ぜひ皆さんにも一緒に見届けていただければと思います。どうぞご来場ください。
2007年11月5日(月)14:00〜18:00
本館1階 ラウンジ