今年、テレビ放送開始50周年を迎えたNHK山形放送局では、これを機に県内の若者との結びつきを深めようと「プロジェクトYOUTH」を立ち上げました。YOUTHには「YOU TRY HOT(熱く挑戦するあなたを応援)」という意味が込められているそうです。そのプロジェクトのメンバー代表として、いち早くアプローチを受けたのが芸工大の学生たち。県内で唯一、映像の専門学科がある大学ということで選ばれたようです。その後、他の大学や短大の学生たちも参加するようになり、YOUTHの輪は着々と広がりをみせています。
プロジェクトYOUTHの本格始動に先立ち、「NHK山形放送局テレビ放送開始50周年」および「プロジェクトYOUTH」のロゴデザインをグラフィックデザイン学科の学生が制作。それらの実績から、そのままNHK山形放送局テレビ放送開始50周年記念ドラマ「スキップ!〜商店街が生んだアイドル〜」の制作にも関わることになりました。ドラマ「スキップ!」のタイトルデザイン、制作発表、ブログ制作、ロケ現場でのお手伝いなど、陰に日向にがんばっています。
「スキップ!〜商店街が生んだアイドル〜」は山形を舞台にしたドラマで、9月11日に東北全域で放送される予定になっています。去る5月14日に行われたドラマの制作発表でも芸工大プロジェクトYOUTHメンバーは準備・運営に携わり、主な出演者による記者会見の前にはメンバー7人がお揃いの「スキップ」ロゴデザイン入りTシャツで登場、これまでの活動内容や今後の取り組みについて発表しました。
取材にお邪魔した日は、ドラマ「スキップ」のロケ開始に向けてのミーティング中。河北町をはじめ、寒河江市や大江町などで行われるロケと芸工大のメンバーのスケジュール調整、ドラマのPRの一貫として開設する「さくらんぼ商店街ブログ」の運営方針などが話し合われました。前期授業期間のまっただ中、もちろん優先すべきは大学の講義やゼミ。その間隙を縫ってできる限りロケにも参加したいと意欲を見せる学生たち。NHKスタッフのみなさんともすっかり打ち解け、時折、冗談を交えながらのミーティング風景でした。当初は戸惑い、緊張しきりだった学生たちも口々に「NHKというと堅くて敷居が高いイメージがありましたが……」と、お堅いイメージはもう過去のものになっているようです。NHKスタッフの方々は「若者といっしょに何か面白いことをしよう」というユース精神旺盛な方ばかり。芸工大生の提案に熱心に耳を傾け、それを実現するためのチャンスやアドバイスを与えてくれました。
6月中旬にクランクインしたドラマ撮影は、6月28日にクライマックスを迎えました。アイドルグループSkipのライブ風景が河北町サハトべに花ホールで撮影されたのです。エキストラ約800名を集めてのかなり大掛かりなロケ。ここにもプロジェクトYOUTHメンバーの姿がありました。アイドルグループを応援する横断幕やうちわを製作したり、エキストラの受付を手伝ったり、そして自らもエキストラとしてSkipファンになりきるなど、ユースらしい機動力を発揮したようです。
現在、メンバーは3・4年生が中心で、あまり知られていないのですが、「とてもいい経験ができるので、自分たちの周辺から徐々に広げていこうと思っています」と、リーダー的存在の金子正人さんの言葉。動き出したばかりのプロジェクトYOUTH、今度はどんなコラボを見せてくれるのか。引き続き注目していきたいプロジェクトのひとつです。