うんどう

東北芸術工科大学の柳川郁生の周りで展開する『うんどう』のブログです。
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2012-10-26

つぶやきカルテ2012(10月25日)

新しいブログシステムへの転向第一号なので、

まだまだうまくアップロードできませんが、

まずは内容重視ということで画像等の見苦しさはかんべんしてください。

 

1.どんなことをしていましたか(子)
 

 子どもたちの“ねがい”も取り込みつつ、積極的にデバイスづくりをしてくれています。

 そんな姿に触発されてかはづきくんきらりちゃんも自分たちの構想でデバイスをつくってくれたようです。

 

 

 

 

 

 最初のデバイスは鉄棒でした。

 少し遠くから跳びつくことでスウィングの“まぐれ”を発生させること、それから前に跳んで下りるようにお母さんたちが考えていたので、すり鉢状にマットを設置することで安全に降りられるようにしました。

 

 

 

 

 結構平面のまま前に跳ぶと足をすくわれてひじ関節の脱臼なんてことがあります。

 なので着地を受けの斜面にしておくと少し安全になります(参考まで)。

火曜日のたいよう組の“うんどう”の時間に「バク転」をちょっとだけしたので、みきちゃんなつきちゃんのやりたいとリクエストでこんなデバイスもつくりました。
  まずは背中からジャンプして倒れる。
単純なように思えますが、この見えない感覚がやがて見えるようになる感覚へと変わっていくという高度な運動感覚の発生が起きるのです。

 

 

すると実際には見えていない背中で着地することが怖くなくなるのです。

そしてこんなふうにお母さんに手伝ってもらってブリッジやバク転をするコーナーも設けてみました。

 

 

 

 

 

 そのあとはなんとな~く 跳び箱が置かれていました。

 なんだか“ねがい”はよくわからなかったので、あとでちょっとだけアレンジして、少しだけ子どもたちにアドバイスを入れてしまいました。

 ……ついついほっとけなくて余計な手出しをしてしまいます 😉

 

 

 

 

 このデバイスはゆうたくんからのリクエストでもあったようです。

 先週から継続のデバイス。

 またやりたいと思ってもらえるのもいいですね。

 ここでは『走る』感覚、そこから『跳ぶ』感覚、そして『支える』感覚、『回る』感覚と、次から次へと運動の感覚をつなげていくことが必要になります。

 そんな心地よさに気づくと楽しくなるんですね。

 ほかにも『状況投射化』や『伸長化』といった現象も起きていますね(あとで説明します)。

 

 

 こんなふうに『支える』感覚のデバイス。

 まさえさんはもっとタフなイメージで考えていたみたいですが・・・・・・、

 

 

 

 

 

 

 まずはこの程度でもいいんじゃないでしょうか。

 

 

 

 

 

 そしてこんなふうに最後のデバイスがあったのですが、ちょっとわかりにくいかなと思って・・・・・・、

 

 

 こんなふうにサイドにフープをならべてみました。

 

 なんとなく“ねがい”が分かりやすくなったかな。

 

 なんとな~く全体的に『支える』感覚の多いデバイスでしたが、成長するにしたがって床に手を着くような運動はどんどんしなくなってきます。

 でも結構いろんな運動に発展するためには大事な素材です。

 手や足、全身を協応させながら展開する『支える』は、ぜひいっぱいやりましょう!

 

 

2.どんなこと(関わり)をしていましたか(母)

 

 「台の上でくるっと前転したい」「バク転の練習がしたい」「側転がしたい」子どもたちの“ねがい”をお母さんたちがくみ取ってくれています。

 そんな子どもたちのためにお母さんたちはいろんな運動の感覚を探ってくれています。

 実際に動いて試してみたり検証を繰り返し、探していきます。

 これはもう運動の専門家の「実験」と「研究」の世界です。

 愛の力を持ったお母さんたちの「研究」は最強です!

 

 でもそんな下地はこんなふうに子どもとおんなじ感覚をたどってみると見つかってくるのかもしれません。

 

 一緒にビョ~ンと跳んでみたりしながら

 

 二人の感覚をつなげていくと

 

 気持ちが良かったり、楽しかったり、心地よかったりした運動の感覚を

 

 伝えてあげることがうま~くできるようになるはずです。

 

 今だからできる子どもたちの運動感覚との共鳴!
 まだまだ手をつないでくれる今、まだまだギュッと抱きしめさせてくれる今を大事にしましょう。

 

 いや、思う存分満喫しましょう♡

 

 それにしても本当にお母さんたちが子どもたちと一緒に跳び、一緒にひっくり返る、子どもたちに運動を指図するのではなく、一緒にたどっていく、そんな場面が広がっていてすっごく素晴らしいなと思っています。

 

 

3.運動面において気づいたこと、変化はありましたか

 

  いつものことですが

 自分の前が空くまで待てる子と

 

 待てない子がいます。

 

 

 この変化は、その子の規律の意識というよりは運動の感覚世界がどれだけ広がっているかということの方が重要だと考えています。

 今自分がいる状況のその先で自分がどんな運動をしようとしているのか(状況投射化能力)、そしてその先の感覚と今の感覚がつながっているのか(徒手伸長化)、なんてことが分かってくると踏み台の先の運動を気持ち良~くするためには、だれにも邪魔されないようここからスピードをつけてあそこへたどり着かなければいけないんだということがみえてきます。

 だから前の子が終わるのを待てるようになります。

 まだその感覚が発生していない子は、やりたくてしょうがないから、楽しくてしかたないから、待てないんですね。

 だからそれはそれで良いことかもしれません。

 そんなふうに考えると、待てなかったり、横入りしたりすることも、子どもらしいいい反応なのかななんて思ってしまいます。

 こんなこともこの『うんどうのオフィスアワー』のみんなで共有できると、やさしい時間がつくれるかもしれませんね。

 それよりも子どもたちはからだを巧みに使ったり、工夫をしてできるようになったり、なにか意識を持って“うんどう”に取り組むことに気がつき始めていると思います。

 きっとお母さんたちの“ねがい”を工夫してみると、「!」って感じで気づいてくれるでしょう。

 

 

4.次回のオフィスアワーに向けて

 

 う~ん、なんて言うか次回はなんて気張らないで、ゆったりと次回を迎えたいなという感じです。

 でもいろんなところで『感覚』を深めることもしていきたいなと思っています。

 子どもたちが変化すると、お母さんたちも変化します。

 子どもたちの“うんどう”が深まると、お母さんたちの“まなざし”も深まります。

 いろいろ深めていきましょう。

 

 ・・・・・・やっぱりまだ使い勝手がしっくりこないので長時間かかってしまいました。

 もう少しうまく扱えるようになれば、もっと伝えられそうですがそれまでは・・・・・・

 

 それからきのう5歳の息子から「マジックと魔法は違うの」と聞かれました。

 なんかうまく説明できなかったけど、運動に当てはめて考えてみたら「」ちょっとした発見がありました。

 なるほど!「教える人はマジックを使って、教わる人は魔法を使うんだ。」ということでした。

 詳しく書くとまた長くなるので、また今度・・・ほかの仕事もしなくてはいけないので<(_ _)>

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