「声をそろえてNIRVANA」
私はこの町に住んでいる。駅の向こう側に本屋があり、こちら側にも本屋がある。品揃えが少し違う、というかプッシュしている本の違いなのか、目につくものが違うので、どちらにも足を運ぶ。図書館もあるため、書籍という情報のフローと...
私はこの町に住んでいる。駅の向こう側に本屋があり、こちら側にも本屋がある。品揃えが少し違う、というかプッシュしている本の違いなのか、目につくものが違うので、どちらにも足を運ぶ。図書館もあるため、書籍という情報のフローと...
気付いたら7月になっていた。いや、嘘である。私だって暦ぐらいは読めるのだ。カレンダーだって眺めるのだ。7月になっていること、時間がいつの間にかに過ぎ去っていることから目を背けようとしているだけである。何より毎週、楽しみ...
大学生のとき、私は大学教員のweb日記(まだブログではない)を読むのが日課であった。大学の授業での取り組みや論文の内容、会議の話などはどうでもよく、日々の考えや生活を垣間見ることのほうが面白かったのである。そのなかでも...
本屋で三沢陽一の『不機嫌なスピッツの公式』(富士見L文庫)が平台で並んでいるのを見たとき、スピッツは犬だろうか、バンドだろうか、と立ち止まって考えてしまった。本屋の平台で立ち止まるのは、いつものことなので、別に「ラブソ...
数年前までは大学で教えている際、「セカイ系ってなんですか?」という質問をよくされた。当意即妙に答えたというよりは、適当な対応をしていたような気がするので、学生にとって疑問はさらなる疑問を生み出していたように思える。とい...
ヤンキーという存在は基本的に私自身とは相容れないものであろう。自己認識としてはオタクであり研究者であるという自分自身は、対極に位置しているように思える。いや、いったい、軸がどこにあるのかわからないのに「対極」とは何かと...
先ほど松智洋さんの訃報に接して、茫然自失となってしまった。はじめてお会いしたときは私はまだ大学院生だったか、前任校で仕事を始めたぐらいのときであった。松さんは『迷い猫オーバーラン!』を怒涛のごとく刊行されている時期だっ...
四月はこれまでになく異様に忙しかった。季節の変わり目による体に重く圧し掛かる負荷と例年より早めた研修旅行による疲労とで、連休の合間に存在する平日は東京の自宅でダウンしていた。今年、東北芸術工科大学は連休に次ぐ連休なので...
旅とは大きな虚無と向き合わなければならないような気がする。それが旅を好きな理由でもあり、嫌いな理由でもある。旅に出ると、自分という存在も含めて旅という行動自体に意味があるのかどうかわからなくなっていく。旅に意味があると...
自宅から移動し東京駅に降り立つと、毎回、駅構内の本屋へと向かう。やはり新幹線内で読むことが想定されているのであろう。持ち運びに便利な文庫本が充実している。ここで買うときもあれば何も買わないときもあるが、だいたいは購入し...