村の祭り 湯坐神社の奉納角力

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8月16日からはじまった「湯坐神社祭礼」。毎年8月20日には、湯坐神社の境内にある土俵で「奉納相撲」が執り行われます。会場となるのは、共同浴場上の湯の隣にある石段を登った先の湯坐神社(薬師神社)。肘折温泉の開湯当時からその信仰を集めるとされ、地元の皆さんからは“薬師さん”と呼ばれ親しまれています。お盆前まではひっそりと静かに温泉街を見守っていたその姿も、土俵の土は整えられ、参道には幟旗にぼんぼりと、にぎやかに。この日も、温泉街の皆さんや児童の父兄、そして湯治客ら多くの皆さんに見守られながら、湯の神に奉げる熱戦が繰り広げられました。

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まずは湯の神へお参り。お堂の中では、お赤飯とお神酒が振舞われていました。

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大蔵村小学校3年生による熱戦。東、どこんじょう山、西、花の海!

この日、力士として出場したのは、大蔵村小学校3年生の皆さんと温泉街の若手男性陣。子どもたち、そして大人たちによる相撲は、それぞれ個人戦と、三人抜き、五人抜きで取り組まれます。この日の為に練習してきたという子どもたち。慣れないながらも、まわしを巻き、塩を高く撒いて土俵入りする姿は頼もしく、観客からは大きな歓声が上がっていました。

かつて彼も相撲をとったであろうベテラン行司さんが命名した大人たちの四股名も、思わず口に出したくなるのユニークさ。ほていまんじゅう(商店ほていやさんで売っているおまんじゅう。美味しい)や箱そば(そば屋)、はがずんだ(川のほとりのだんご屋さん)、その名を呼ぶ子どもたちの声に誘われ、応援にも熱が入ります。「行けー!ほていまんじゅうー!」「押せー!そばー!」

お父さん、お母さん、爺ちゃん、婆ちゃん。小さな子どもたちに、湯治客の皆さん、そして駐在さんまで。みんなで土俵を四方からぐるりと囲んで見守る相撲はなんとも楽しい。きっと湯の神さまも見に来ていたのでしょう。気が付けば、わたしたち人間以外の何かもその熱戦を見守っているような、そんな気配すら感じました。

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たくさんの方に見守られながら、熱い、夏の一戦。

長い歴史を持つ肘折に、今も毎年続くお祭り。言葉で話すだけでなく、大人たちから子どもたちへ、姿を見せて伝えていく行事や風習。肘折には、そうしたずっと続いて欲しい風景があります。

砂のついた身体を流し終わったあと、「肘折さ居でいがったと思う瞬間だなぁ、あとは雪を待つばかり!」と言いながら笑うその姿に、日本のみならず世界有数とされる厳しい豪雪に耐えながらもここでの暮らしを楽しむ、肘折の皆さんのたくましくもしなやかな生き方を感じました。

(美術館大学センター事務局 鈴木淑子)

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メインの五人抜き、第一戦で見事優勝したカネヤマ商店の若旦那カズヒコさんと奥様のエリさん。四股名は「はなの父」(今春、ご出産されました!)この夏は、BAR肘折黒の店主としても大活躍でした。第二戦、三戦では、役場に勤めるヨーダイさん、丸屋旅館の若旦那センさんと若手男性陣のなかでも若手の皆さんが優勝され、ますます勢いを感じる肘折です。おめでとうございます!

「ひじおりの灯 2015」-コアウィークを終えて

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7月25日(土)よりはじまった「ひじおりの灯 2015」コアウィーク、無事9日間の点灯を終えました。肘折温泉が開湯1200年を迎えた2007年の夏からはじまり今年で9回目の開催となった「ひじおりの灯」。9年目にして初めて設けた“コアウィーク”は、肘折地区の皆さんが「これからの10年」を自らの手で続けていくための新たな試みのひとつでもありました。温泉街に面した湯治宿・つたや金兵衛の湯治部屋をお借りしての点灯、旧肘折郵便局舎に広がった三瀬さんの屏風絵「肘折幻想」の世界。d design travel編集長の空閑さん・山伏の大三郎さんをお迎えし同時開催した肘学「山と温泉とロングライフデザイン」そして「アートと旅のはなし」。日暮れ頃、旅館や商店の仕事を終えた肘折青年団の皆さんが開く移動式のBAR「肘折黒」では、今年はじめて日替わりマスターを迎えました。

浴衣を着て、下駄を鳴らし、湯の花色のタオルを肩にかけた湯上りのお客さんが「また夏が来たねぇ」とほかほかの顔のまま灯籠を見て歩く。「ほれ、ゲイコウダイだぁ」「今年もきれいだなや」と、寝巻き姿のおばあちゃんたちは火照った身体を冷ましながら。「昨日も来たんだけど・・・」と、泊まっている宿から下駄を履いて温泉街に出て来てくれる。灯籠絵を前に交わされる何気ない会話が嬉しく、また、人びとが行き交う旅館や商店さんの軒先で温泉街のなんでもない日常とともに在る灯籠絵の姿に、肘折地区の皆さんとともに灯し続けて来たこれまでの年月をよりじっくりと感じた9年目の夏でした。期間中はおかげさまで天候にも恵まれ、毎晩あかりを灯し、皆さまを迎えることができました。期間中ご来場くださった皆さま、本当にありがとうございます。

「ひじおりの灯 2015」、たくさんの方に支えられています。ひじおりの灯実行委員会の皆さま、旅館・商店をはじめとする肘折地区の皆さま、灯籠制作者の皆さん、前日の設営からお手伝いいただいた三瀬さんご夫妻、同時開催した肘学ゲストの空閑さん・大三郎さん、BAR肘折黒のマスターたち、設営チームの佐藤さん・梅原さん、期間中案内人をつとめてくれた小野さん・菅原さん・原さん。そして9年もの間、このあかりを灯し続けてくださったすべての皆さまに心より感謝いたします。
 
コアウィークは終わりましたが、温泉街での屋外点灯は9月13日(日)までご覧いただけます。雨天や強風時など、天候によって点灯しない場合がございますので予めご了承ください。おでかけと合わせて、Twitter@hijiorinohi、そしてこちらのBlogもお楽しみいただけたら幸いです。

山形県最上郡大蔵村、肘折温泉。人びとの暮らしをあたためる湯が脈々と湧き出るこの土地には、今夏もいくつものあかりが灯っています。湯治場の暮らしの情景や、古くから語り継がれてきた民話や信仰、周辺の雄大な自然などを描いた肘折の絵物語。温泉街の夏の夜を歩けば、きっといくつもの肘折に出会えるはずです。温泉にでも浸かるよう、どうぞゆっくりとお楽しみください。

(美術館大学センター事務局 鈴木淑子)

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Information:第九回灯籠絵展示会「ひじおりの灯 2015」出品作品(※太字が今夏の新規作品です)

温泉街 毎夜18:00-20:30に点灯します
・羽賀だんご店|立花泰花「新肘折物語」(2013)
・木村屋旅館|渡辺綾「ひじおり、こころの灯」(2012)
・伝蔵|辛遊理「母なる山の夏と冬」(2014)
・早坂豆腐店|原田圭「肘折とやまおんな」(2014)
・えびす屋旅館|辛遊理「肘折初夏ノ山中絵巻図」(2015)*
・亀屋旅館|是恒さくら「ひじおりのつるをたぐる」(2015)*
・西本屋旅館|伊藤眸「ひじおりの漫画」(2015)*
・丸屋旅館|佐藤真衣「金魚風呂」(2010)
・共同浴場 上ノ湯|土井沙織「女体脈々」(2014)
・賀登屋旅館|中村桂子「現れるもの/潜むもの」(2010)
・カネヤマ商店|佐藤真衣「カネヤマ商店~Carnival~」(2013)
       |佐藤真衣「肘折乱舞」(2015)*
・旧肘折郵便局舎前|坂本大三郎「森」(2013)
・大友屋旅館|古田和子「ただいまの場所」(2014)
・大穀屋旅館|柏倉風馬「ひじおりかくれんぼ」(2015)*
・つたや金兵衛|小野由美子「肘折の縁」(2015)*
・松屋|山口裕子「彩りに舞う」(2010)
・さばね屋商店|浅野友理子「湯治場自炊ものがたり」(2014)
・ほていや商店|田中望「こけしのゆめ」(2015)*
・三春屋本館|藤原美咲「WATARI-BITO」(2014)
・若松屋 村井六助|古田和子「地の底から生まれ、天に向けて死にゆく土地の、今というこのときが一番美しいと信じつづける。」(2015)*
・三浦屋|大野菜々子「ひかりあるところ」(2015)*
・松井旅館|阿部早苗「眠れる森の」(2015)*
・横山仁右エ門商店|羽賀文佳「湯の元」(2015)*
・福本屋|原田圭「ひじおりの道」(2015)*
・長南精肉店|浅野友理子「自然の恵み、人々の知恵」(2013)
・佐々木商店|條野千里「ひじおりとともに生きる」(2014)
・勇蔵|鳥潟由子「見守る場所」(2015)*
・斎藤旅館|土井沙織「すべてを受け入れる」(2015)*
・五兵ヱ旅館|美術科版画コース「ぶらり肘折温泉の旅」(2015)*
 (大関華弥、工藤みのり、櫻田昌希、山口あかり、平野柚花、佐藤由太郎、矢澤睦子、鈴木岳、櫻井萌香、安孫子文乃、吉内史芳子)
・玉乃屋|鉾建真貴子「肘折からふる」(2015)*
・太平鮮魚店|浅野友理子「むかしむかし、そう遠くはない昔」(2015)*
・元河原湯|大坪響「山抱く」(2014)
・そば処 寿屋|山口裕子「肘折えんむすび」(2015)*

旧肘折郵便局舎内 ※不定期オープン
・若月公平「地蔵菩薩たち」(2008)
・三瀬夏之介「肘折幻想」(2009)
・鴻崎正武「TOUGEN-ひじおり-」(2012)
・佐藤真衣「湯治遊戯」(2014)
     「羽賀だんご店・楽園」(2011)
・山口裕子「おすそわけ」(2014)
・小川麻衣子・渡辺沙月「三春屋曼荼羅」(2009)
・日向かほり「宵闇に」(2011)
・鳥谷部恵里子「おあげ、肘折の時を刻む」(2011)
・田中望「たまふゆ」(2014)
肘折温泉地図

「ひじおりの灯 2015」開幕!―絵語り・夜語り

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7月25日(土)より、「ひじおりの灯 2015」がはじまりました。今年で9年目・9回目の点灯。5月の取材合宿で肘折入りした学生・卒業生たちが出会った肘折温泉の情景・物語。今年は7月25日(土)~8月2日(日)をコアウィーク期間とし、温泉街での点灯のほか、湯治宿「つたや金兵衛」さんの湯治部屋での点灯、そして旧郵便局舎内では三瀬夏之介さんの屏風絵「肘折幻想」の展示も行っています。

毎夏、点灯初日の夜に行われている灯籠絵鑑賞会&トーク「絵語り・夜語り」。いつもは点々と灯りがともる温泉街をそぞり歩きながらの鑑賞でしたが、今年は雨天を想定し、肘折温泉の旅館「つたや金兵衛」さんの風情ある湯治部屋をお借りしての一斉点灯でした。

今年の新作灯籠は18基。旧郵便局舎前で制作者たちによる自己紹介を行ったあと、ご来場いただいた皆さんと一緒に湯治部屋へ。灯りがともった灯籠絵の前、制作者自らが灯籠に描かれた物語や制作エピソードをお話しました。「ここに描いてあるのは何?」とか、「このこけしはおらにそっくりだ~」「あら~ほんとだにゃぁ」など、いつもより近い灯籠の灯りに顔まで照らされながら、肘折の皆さんや湯治客の皆さんとの会話も弾みます。

温泉街に面した表通りから眺めていると、その姿はまるでひとつの大きな灯籠。43の灯りのもと、制作者や肘折の皆さん、そして湯治客の行き交いや話し声がその灯籠の物語の中に入り込んだかのように揺らめきます。だんだんと日が暮れていく時間の流れとともに、影は濃く、光はよりあたたかく。肘折カルデラの底に灯った大きな灯籠は、夏の夜の肘折を照らし続けていました。

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嬉しいことに、ベビーラッシュな肘折温泉。“子どもたちは肘折のひかり”だと、地区の子どもたちを描いた灯籠も登場しました。肘折温泉を照らす「ひじおりの灯」のあかりも、地区にとってのひかりになってくれたら、こんな嬉しいことはありません。

ご来場いただいた皆さま、見に(見守りに)来てくださった肘折地区の皆さま、ありがとうございました。昨晩(26日)からは、温泉街でも点灯しています。湯治場・肘折を描いた43景と、温泉と、夏の夜。暑い日に入る熱い温泉は最高です。同時開催した「肘学」の様子はまた後ほど!
今夜も、あかりを灯してお待ちしております。

(美術館大学センター 事務局 鈴木淑子)

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Information:「肘折黒、営業中!」
肘折青年団がひらく移動式のCafé&Bar「肘折黒」。7月25日(土)~8月2日(日)のコアウィーク期間中、毎夜、開店しています。そのうち4夜は日替わりマスターをお招きし、マスターが入れる美味しいお酒と美味しい話をお楽しみいただけます。場所は旧郵便局舎とカネヤマ商店さんの前の通りの一角をお借りして。「黒」の名のもと、黒く四角い屋台&昨年のビエンナーレで日替わりマスターとともに皆さまを迎えたあの“ピンクの灯り”が目印です。

日替わりマスター↓

7.25|小国健 さん
勝沼醸造さんで醸造に携わる経験を持つワインのスペシャリスト。山形では知る人ぞ知るワインマスター。眠りの王子の異名を持つ。舟形町在住。

7.26|伊藤雄一 さん
新庄市にあるWine Ber「オキノコミチ」店主。DJ/ライター/編集者/ラッパーなど多くの顔を持つ。温泉×灯籠×オキノコミチ。

7.29|久我健 さん
宮城県村田町の大沼酒造店さんが醸しているお酒「乾坤一」。日本酒界のイチローと呼ばれる(似ているため)次期蔵元。dancyu日本酒特集でも取り上げられました。乾坤一berがまさかの肘折開催。

7.30|小屋圭一郎 さん
東北最古(!)といわれる地元大蔵村の小屋酒造さんの若旦那。代表銘柄「絹」「花羽陽」を醸しています。酒造りの心意気やこだわりを直に聞きながら呑むことのできる貴重な機会です。

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FacebookページもCHECK!!!⇒https://www.facebook.com/events/695187747292889/

肘折に出会うための3つの話

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Photo:Kohei Shikama

いよいよ、今週土曜日より「ひじおりの灯 2015」が点灯します!
灯籠絵の点灯も、肘折のお湯に浸かるのも、夜、下駄を鳴らしながら温泉街を歩くのも、すべてが待ち遠しい。そんな皆さんに、点灯初日に行われるオープニングイベント「絵語り・夜語り」、そして同時開催される肘学イベントについてご案内します。灯籠絵の鑑賞とともにご参加ください。

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ひじおりの灯 2015|関連イベント
2015年7月25日(土)

肘学|車座トーク「山と温泉とロングライフデザイン」
空閑理[d design travel]× 坂本大三郎[山伏/イラストレーター]
14:00~16:30/共同浴場「上の湯」2F(参加無料)

灯籠鑑賞会「肘折絵語り・夜語り」
灯籠出品者×宮本武典[キュレーター]
18:30~20:00/肘折温泉街(旧郵便局舎前にお集まりください)

肘学|直会&座談会「アートと旅のはなし」
三瀬夏之介[日本画家]× 坂本大三郎 × 空閑理 × 宮本武典
20:30~22:30/つたや肘折ホテル新館2階宴会場
参加費:一般1,000円、学生500円(ドリンク+おつまみ付)

まずは、14:00からの肘学|車座トーク「山と温泉とロングライフデザイン」。
ゲストであるd design travelの空閑編集長は、肘折の温泉に浸かって、肘折ファンになった方のひとりです。ホスト役に、山伏・坂本大三郎さんを迎え、取材で出会った温泉地や山系のロングライフデザインの事例をご紹介いただきながら、肘折・山形の暮らしについてみんなで話してみたいと思っています。
会場となるのは、共同浴場「上の湯」2F。かつて湯治場は、湯に浸かって身体を癒すだけでなく、地元の人と湯治客をつなぐ交流の場でもありました。湯の上で車座になって交わされる、山のこと、温泉のこと、そしてわたしたちの暮らしのこと。ぜひふだん着の顔でご参加ください。

日暮れとともにはじまる「絵語り・夜語り」は、「ひじおりの灯 2015」のオープニング。
18:30の点灯とともに、今夏、灯籠絵を制作したメンバーたちがそれぞれ灯籠絵への想い語ります。若手画家たちは肘折という土地に出会い、湯治場肘折の暮らしの情景や、古くから語り継がれる民話や地蔵信仰、周辺の雄大な自然などを描いた八角の灯籠「ひじおりの灯」を納めました。
集合場所は、旧郵便局舎前。その点灯のときを、ご一緒にお過ごしください。

そして、20:30からは直会&座談会「アートと旅のはなし」。宵のころ、いよいよ宴が始まります!湯治場・肘折に惹かれてしまった4名のゲストが、それぞれ印象に残っている“アートと旅”のこと、そして、今回温泉街を歩いて気になった灯籠絵について語ります。
場所は、肘折ホテル2F宴会場。ドリンク+おつまみ付きの少し大人な宴です。おいしいお酒に、おいしい話。灯籠という作品のなかに描かれた、肘折への旅。きっと時間は過ぎて行くはず。ぜひ宿をとってご参加ください。

点灯まであと5日となりました。
灯籠絵が旅館や商店など、温泉街のさまざまな場所で光を放ちはじめるまで、あと少し。

(美術館大学センター 事務局 鈴木淑子)

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肘折温泉×東北芸術工科大学
第9回灯籠絵展示会『ひじおりの灯2015/HIJIORI Light Project 2015』会期:2015年7月25日(土)〜8月2日(日)
点灯:18:00~20:30 (会期中無休)
会場:山形県最上郡大蔵村肘折温泉 (温泉街、旧肘折郵便局舎、つたや金兵衛湯治部屋)
※肘折温泉街での屋外点灯は9月13日[日]まで継続して行いますが、雨天・強風時は点灯しない場合がございます。おでかけ前に公式Twitterをご確認ください。

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昨年11月に発売された d design travel YAMAGATA
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↓ひじおりの灯 2014「絵語り・夜語り」より
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Photo:Kohei Shikama

今夏の灯籠絵が完成しました

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先月末は灯籠絵の提出〆切でした。5月中旬に行った取材合宿から1ヶ月半、それぞれが出会った“肘折”を、アトリエで、自宅で、制作し続けてきました。「ひじおりの灯」の作画メンバーは大学院生が中心。日々の講義・制作に加え、例年、大学院レビューやその他展示の〆切が重なり、少しハードなスケジュールが続くこの時期ですが、最後の最後まで自身の作品と向き合い、試行錯誤してくれました。また、それを後押しするように、頼もしい卒業生メンバーたちの灯籠絵。今年も力作が揃っています。

集まった灯籠絵は一旦大学を離れ、木枠を制作いただいている庄内の柿崎建具店さんのもとへ。鶴岡在住の表具師 斎藤高子さんの手で、一つ一つ八角の木枠に貼られ、灯籠絵「ひじおりの灯」として仕立てられます。

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月山和紙に描いた時点では平面作品ですが、木枠に貼られ、独特な八角の影(設計:みかんぐみ竹内昌義さん)とともに、また違った表情を私たちに見せてくれる灯籠絵。作画者の皆さんも、自身の灯籠にあかりが灯される瞬間を心待ちにしているそうですよ。
そんな作画者たちによる作品の解説も楽しめる灯籠鑑賞会「肘折絵語り・夜語り」は、点灯初日となる7月25日(土)に開催です。どうぞお楽しみに!

先月末、例年よりも少し遅く梅雨入りした山形。
この夏、肘折温泉ではどんな灯りが待っているのでしょうか。
梅雨が明けたら、「ひじおりの灯」。点灯まで、あと23日です。

(美術館大学センター 鈴木淑子)

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アトリエと講評と、近づく夏

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東北芸術工科大学のアトリエでは、今夏の灯籠作画者たちによる灯籠絵の制作が大詰めです。先月5月16日-18日の現地での取材合宿を経て、それぞれが持ち帰ってきた“肘折”。1ヵ月後の点灯に向け、一筆一筆、丁寧に描かれています。

灯籠絵が描かれているのは、〈月山和紙〉。毎年、山形県西川町の紙漉き職人三浦さんが漉いて下さった大判の和紙を継ぎ、作画者の皆さんへ1人1枚配布しています。普段和紙に描かない学生はもちろんですが、和紙に触れる機会が多い日本画の学生たちも、この和紙に筆を入れる瞬間は緊張すると言います。入念に下絵を重ね、また別の紙に描いたのち、やっと和紙に筆を落とせる方も少なくないようです。

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また、先週水曜日には、作画を担当する皆さんの他、美術科の先生方、肘折地区からも実行委員を中心とする皆さんにお越しいただき、制作中の灯籠絵の中間講評を行いました。
先月、取材合宿で自らの足で肘折を歩き、画学生ならではのスケッチや地元の方への聞き書きを通じて、触れた“肘折”。
取材合宿時のプラン発表会では、描くイメージがまだ曖昧だった学生も、1ヶ月の制作期間を経て、それぞれの物語が形になってきているようでした。

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中間報告会にご参加いただいた銅版画家の佐藤真衣さん。昨年の灯籠絵「湯治遊戯」が記憶に新しい方も多いかと思いますが、今年は昨年の灯籠絵の続編を描いているとのこと。昼、太陽のもとに見る絵も、夜のあかりに灯された絵も、鮮やかで活き活きとした真衣さんの灯籠絵。今夏はじめて灯籠絵を描く学生たちはその制作技法にも興味津々の様子でした。

「ひじおりの灯」の灯籠絵は、昼と夜、二つの姿を見ることができます。日が暮れて、温泉街にそれぞれの灯籠絵が灯るとき、昼間とは少し異なる物語がそこに立ち上るような気がします。鮮やかに色を落とした部分、素朴な和紙のままの余白、独特な形をしている八角形の木枠の影、光の間。
絵を見せることは光を見せることでもあると、ある先生がおっしゃっていました。
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夕暮れとともに、光を放ちはじめる灯籠絵。

今夏の灯籠絵が揃うまで、残り1週間。
梅雨を前にますます蒸し暑さが増している山形ですが、
1週間後には、「ひじおりの灯」9回目の夏がぐんと近づく、そんな気がしています。
灯籠作画者の皆さん、ラストスパートどうぞよろしくお願いします!

(美術館大学センター 鈴木淑子)

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「ひじおりの灯 2015」の日々のできごとを、Twitter@hijiorinohi にて更新中です!
ぜひご覧ください。

「ひじおりの灯 2015」点灯のご案内

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「ひじおりの灯 2015」 メインビジュアル/灯籠絵:坂本大三郎、撮影:瀬野広美、デザイン:鈴木敏志(Flot)

肘折温泉×東北芸術工科大学 第9回灯籠絵展示会
 『ひじおりの灯2015/HIJIORI Light Project 2015』

「ひじおりの灯」は、山形県大蔵村肘折地区と東北芸術工科大学が肘折温泉開湯1200年を迎えた2007年の夏から共同で開催しているアートプロジェクト。霊峰月山の麓で、いにしえの湯治文化を今に伝える肘折温泉では、毎夏、山形に縁ある若手画家に灯籠絵「ひじおりの灯」の作画を依頼し、夏の夜の温泉街で点灯しています。
9年目・9回目の点灯となる今夏も、肘折の暮らしの情景や、古くから語り継がれる民話や地蔵信仰、周辺の雄大な自然などを描いた、新作18基を含む美しい灯籠絵43景が揃いました。

コア・ウィークとなる7月25日[土]から8月2日[日]の期間中には、温泉街での屋外点灯のほか、旅館の湯治部屋にも灯籠絵を点灯。温泉街に建つ旧肘折郵便局舎は、日本画家・三瀬夏之介さんが一万年前の火山の噴火とカルデラ盆地の形成という肘折の神話的誕生を描いた屏風図「肘折幻想」(2009)の舞台へと姿を変えます。

夏のはじまりは“仙境霊湯”の肘折温泉で、ゆったりと湯に浸かりながら、素朴な湯治文化と夏の夜の絵物語をお楽しみください。
この夏も、皆さんのお越しをお待ちしております!

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会期:2015年7月25日[土]→8月2日[日] 18:00~20:30
会場:山形県最上郡大蔵村肘折温泉 (温泉街、旧肘折郵便局舎、つたや金兵衛湯治部屋)
※温泉街での屋外点灯は9月13日[日]まで継続して行います。ただし、雨天・強風時は点灯しない場合がございますので、ご了承ください。

新作出品=佐藤真衣、山口裕子、土井沙織、田中望、原田圭、羽賀文佳、古田和子、浅野友理子、伊藤眸、辛遊理、是恒さくら、鳥潟由子、柏倉風馬、鉾建真貴子、大野菜々子、阿部早苗、小野由美子、 美術科版画コース1年
灯ろう制作=竹内昌義(設計)、柿崎建具店(組子)、斎藤高子(表装)、下山普行(金物)、三浦一之(紙漉き)
特別展示=三瀬夏之介「肘折幻想」

主催=肘折地区、東北芸術工科大学/後援=大蔵村/企画=ひじおりの灯実行委員会/助成=やまがた観光キャンペーン推進協議会

「ひじおりの灯 2015」のフライヤーはこちら(flyer_2015)からご覧ください。

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点灯初日には、肘折を知る3つのプログラム『肘学』を開催!
灯籠絵の作画を担当した学生・若手画家たちがそれぞれの灯籠絵への想いを語る「絵語り・夜語り」のほか、d design travel編集長の空閑理さん、その山形版の表紙を飾った灯籠絵「森」の作者である坂本大三郎さんをお迎えし、「山と温泉とロングライフデザイン」、 「アートと旅」についてみんなで語らう場を開きます。
灯籠絵鑑賞の旅にあわせて、お楽しみください。

オープニングプログラム『肘学①~③』|2015年7月25日[土]14:00~22:30
肘学①|車座トーク 「山と温泉とロングライフデザイン」
    空閑理 (d design travel 編集長) × 坂本大三郎 (山伏/イラストレーター)
    14:00~16:30/共同浴場「上の湯」2階 (参加無料)

肘学②|灯籠鑑賞会 「肘折絵語り・夜語り」
    2015年灯籠出品者 × 宮本武典 (キュレーター)
    18:30~20:00/肘折温泉街 (旧郵便局舎前に集合)

肘学③|直会&座談会 「アートと旅のはなし」
    20:30~22:30/つたや肘折ホテル新館2階宴会場
    三瀬夏之介(日本画家) × 坂本大三郎 × 空閑理 × 宮本武典
    参加費=一般1,000円、学生500円/ドリンク+おつまみ付

肘学講師プロフィール:

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空閑理 くが・おさむ
1983年、福岡県福岡市生まれ。武蔵野美術大学卒業後、カイカイキキを経て、2010年D&DEPARTMENTに参加。ナガオカケンメイが創刊した47都道府県ごとのトラベルガイド『d design travel』の編集を手がけ、2013年6月より編集長。2014年夏に『d design travel 山形』取材中に初めて「ひじおりの灯」を訪ねて以来、度々、肘折温泉に通っている。

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坂本大三郎 さかもと・だいざぶろう
山伏/イラストレーター。1975年千葉県生まれ。30歳のときに山伏文化と出会い、以来、東北の山を拠点に「ものつくり」や「芸」をテーマに古くから伝わる生活の知恵や芸術・芸能の研究実践をおこなっている。著作に『山伏と僕』(リトルモア)、『山伏ノート』(技術評論社)がある。2012年より山形県大蔵村肘折温泉と西川町志津温泉にそれぞれ居を構える。

宿泊のご案内
肘折温泉に宿泊希望の方は、「肘折温泉郷」Webサイトをご利用ください。

肘折温泉までのアクセス
バス:JR新庄駅より「肘折温泉行き」で約50分。
お車:新庄市から国道47号、国道458号で約40分。山形市から国道13号、県道31号、国道30号、国道458号で約100分。

お問い合わせ
ひじおりの灯実行委員会(早坂隆一) Tel=090-2076-5698 E-mail=hijiorinohi@hijiori.jp
肘折温泉観光案内所 Tel=0233-76-2211

関連リンク
肘折温泉郷HP:http://hijiori.jp/
ひじおり旅の手帖:http://hijiori.jp/tabi/
美術館大学センター「ひじおりの灯」Blog:http://blog.tuad.ac.jp/hijiori/
twitter:@hijiorinohi

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三瀬夏之介「肘折幻想」(2009)
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d design travel YAMAGATA EXHIBITION(2014)
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佐藤真衣「湯治遊戯」(2014)
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期間中はCafe&Bar「肘折黒」も登場予定です!  Coming soon…!

春の取材合宿へ

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5月16日(土)から18(月)までの3日間、「ひじおりの灯 2015」の作画を担当する学生・卒業生たちが肘折温泉の旅館に滞在し、灯籠絵制作のための取材合宿を行いました。

合宿では、温泉街や地蔵倉、鉱山跡などを案内いただくとともに、自らの足で肘折を歩き、画学生ならではのスケッチや地元の方への聞き書きを通じて、肘折の暮らしや歴史に触れ学んでいきます。

昨晩の雨のためかごうごうと音を鳴らして流れる銅山川。
雨が上がり、ひかりが満ちていく周辺の木々。
地元の人と湯の中で出会う共同浴場。
朝市並んだ採れたての山菜と、ラフに浴衣をまとって歩く湯治客。
春の地区作業を終え、開通したばかりの地蔵倉。そこから山々へ響く法螺貝の音。
林を抜けまだ足元に雪が残る大蔵鉱山跡への道。
その残雪の間から顔を出す若々しい新芽たち。
そして何よりも、取材で歩き回った身体をまさに“あたたかく”迎えてくれた温泉。
肘折を後にするころには、いくつもの肘折の断片に出会えたように思います。

自主取材では、霊峰月山への登山口のひとつ「肘折口」まで歩くもの、旅館のおかみさんから幼い頃の行事や遊びについて聞くもの、ご主人とお茶を飲みながらお茶の間に並べられたこけしの話を聞くもの、温泉の湯に潜り流れる音に耳を澄ますものなど。
参加した学生たちは、それぞれの感性と丁寧な取材によって各々の「肘折」を捉えたようでした。

今回の取材合宿では、実行委員会の皆さま、学生たちを受け入れてくださった各旅館の皆さまをはじめ、肘折地区の皆さまに大変お世話になりました。ありがとうございました。

3日間の取材をもとに、今週から各々のアトリエで灯籠制作がスタートします。

(美術館大学センター事務局 鈴木淑子)

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「ひじおりの灯」9年目の夏がはじまります!

「ひじおりの灯」は、山形県大蔵村肘折地区と東北芸術工科大学が肘折温泉開湯1200年を迎えた2007年の夏から共同で開催しているアートプロジェクトです。毎年、雪の残る春に学生たちが温泉街をフィールドとして滞在制作をおこない、肘折という土地やそこに暮らす皆さんとの対話の中から、それぞれの「肘折物語」を紡ぎ、月山和紙に描いていきます。集落を活き活きと囲む壮大な自然や山菜・きのこなど山々の恵み、動物、湯とともに生きる人びとの暮らし、伝えられてきた古い逸話や民話、あるいは家々で生まれたささやかだけれど心温まる 出来事など。各々が描いた物語は八面体の灯ろうに貼られ、毎年、夏の夜を迎えた温泉街を灯し続けてきました。

4月下旬、この夏9年目・9回目の点灯を迎える『ひじおりの灯 2015』の打合せのため、雪が解けたばかりの肘折へ行ってきました。

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連日の陽気で、雪解けと山々の芽吹きが例年よりも早く訪れていた肘折温泉。“白き山”月山を見ながら、湯の台を抜け、大蛇のような肘折希望大橋を渡れば、カルデラの底にいつもの温泉街がありました。

この日集まっていただいたのは、つたや肘折ホテルの柿崎雄一さんやそば処寿屋の早坂隆一さんをはじめ、旅館青年部や商店青年部などこれからの肘折の湯を受け継いでいく若手の皆さん。これまで地区と大学が共同で行ってきた『ひじおりの灯』をこれからも灯し続けていくため、今夏に向けた作戦会議が行われました。

歴代ポスター

第1回目から昨年まで、つたや肘折ホテルさんのロビーに飾られた8枚の歴代ポスターたち。
「この年はこんなことがあったよね~」
「うちは○○さんの灯ろうが飾られた年だな」
「肘折黒(移動式Cafe&Bar)が登場したのは、この年じゃないかな?」
「じゃあ今年の夏は・・・」
と、その夏々に灯されてきたいくつもの物語に思いを馳せながら、開催に向け様々なアイデアが登場。

打合せの最後には、肘折ホテルの柿崎さん、亀屋旅館の横山 さんにご案内いただきながら、地区の皆さんと“湯治部屋”のフィールドワーク。肘折温泉に泊まったことがある皆さんは、湯治部屋の敷居から縁側へ常連のおじいちゃんやおばあちゃんの足がちょこんと覗いている、そんな姿を見たことがあるかも知れません。古くから人びとの身体を癒し続けてきた湯治場・肘折では、こうしたかつての面影を宿したままの湯治部屋がその記憶とともに残され、また新たな湯治客を迎えています。

湯治部屋

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今夏は、この湯治部屋も「ひじおりの灯」の舞台となる予定です。

なお、「ひじおりの灯 2015」の様子は、引き続きBlogやTwitter等を通じてお届けしていきますので、そちらもぜひご覧ください。
まずは、来週末に行われる肘折温泉での「取材合宿」。今年の作画者の皆さんは、雪が解け、山々が芽吹く肘折でどんな出会いをし、どのような絵物語を生み出していくのでしょうか。お楽しみに!

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この夏も、どうぞよろしくお願いいたします。

(美術館大学センター事務局 「ひじおりの灯」担当 鈴木淑子)

ひじおりの灯2014を開催

ひじおりの灯2014

ひじおりの灯 2014 メインビジュアル 撮影:瀬野広美

第8回灯籠絵展示会 HIJIORI Light Project 2014
『ひじおりの灯 2014』

点灯期間:
夏期 2014年7月26日(土)~9月15日(月・祝)
会場 肘折温泉街(山形県最上郡大蔵村)

秋期 2014年9月20日(土)~10月19日(日)
会場 東北芸術工科大学 本館1階エントランス(山形県山形市)

「ひじおりの灯」は、大蔵村肘折温泉と東北芸術工科大学が共同で開催しているアートプロジェクト。肘折温泉開湯1200年を迎えた2007年にはじまり、今年で8年目・8回目を数えます。今夏も大学院生と卒業生有志が温泉街で逗留制作をおこない、新旧あわせた34枚の灯籠絵が制作されます。また、『みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ』にも出展され、秋の終わりまで点灯することとなりました。

今年も昔ながらの温泉郷で、魅力的なワークショップログラムが開催されます。点灯初日、7/26(土)には、肘折ではおなじみの、イラストレーター/山伏の坂本大三郎さんをお招きし、山岳信仰を体感しながら、それぞれの“カミさま”“ホトケさま”をつくるワークショップと、恒例イベント『肘折絵語り・夜語り』を開催。翌、7/27(日)には、6次元店主のナカムラクニオさんをお招きし、「温泉」×「本」×「旅」の『ブックツーリズム』ワークショップを開催しますので、気になる方は、ぜひ下記概要をご覧ください。今年も、灯籠にともされた、たくさんの笑顔に出会えること、楽しみにしています!

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『ひじおりの灯 2014』
会期:
夏期 2014年7月26日(土)~9月15日(月・祝)
会場 肘折温泉街(山形県最上郡大蔵村)
点灯 18:00~20:00(会期中無休)

秋期 2014年9月20日(土)~10月19日(日)
会場 東北芸術工科大学 本館1階エントランス(山形県山形市)
点灯 9:00~20:00(会期中無休)

●イベント
【OPENING TALK 肘折絵語り・夜語り】
夏期・秋期ともに、点灯初日には『ひじおりの灯2014』作画者が会場に集まってお客さまをお迎えします。一つひとつ異なる肘折温泉の絵物語を、作者の解説付きでお楽しみください。[参加無料/申込不要]

夏期日時:7月26日[土]19 :30~20 :50
会場:肘折温泉街(旧肘折郵便局舎スタート)
案内人:宮本武典(キュレーター)

秋期日時:9月20日[土]18:00~20 :00
会場:東北芸術工科大学本館1階エントランス
案内人:三瀬夏之介(日本画家)

【WORKSHOP 肘学プログラム】
肘折は、湯治場の伝統と山岳信仰を今に伝える希有な温泉地です。『ひじおりの灯2014』鑑賞の旅にあわせて、ゆったりと湯に浸かりながらの彫刻と読書の集いに参加しませんか。[参加無料/要申込/定員各回30名]

プログラム1「カミさま・ホトケさまを彫る」
肘折周辺から倒木や流木を拾い集めて、それぞれが想い描く「カミさま・ホトケさま」を彫り、みんなで山の祠に奉納します。コケシの原型のようなシンプルな神仏像を刻んでみましょう。
日時:7月26日[土]12 :30~15:30
講師:坂本大三郎(山伏/イラストレーター)
会場:つたや肘折ホテル湯治部屋、地蔵倉

プログラム2「湯治場の読書会」
「6次元」のナカムラクニオさんをお迎えし、本を携えての旅の魅力を語る3時間。「肘折温泉で読みたい本」を1冊ご持参ください。温泉×ブックツーリズムの実験をゆるゆると。
日時:7月27日[日]14:00~17:00
講師:ナカムラクニオ(「6次元」店主)
会場:つたや肘折ホテル湯治部屋

「肘学プログラム」講師
坂本大三郎
山伏/イラストレーター。1975年千葉県生まれ。30歳のときに山伏文化と出会い、以来、東北の山を拠点に「ものつくり」や「芸」をテーマに古くから伝わる生活の知恵や芸術・芸能の研究実践をおこなっている。著作に『山伏と僕』、(リトルモア)『山伏ノート』(技術評論社)がある。 2012年より山形県大蔵村肘折温泉と西川町志津温泉にそれぞれ居を構える。

ナカムラクニオ
1971年東京生まれ。荻窪にあるブックカフェ「 6次元」店主。フリーランスで美術や旅番組などのディレクターとして番組制作に携わり、これまでに訪れた国は 40ヶ国以上。趣味は世界の本屋とカフェ巡り、うつわの金継ぎ。著書に『人が集まる「つなぎ場」のつくり方~都市型茶室「 6次元」の発想とは』(阪急コミュニケーションズ)がある。

●「肘学プログラム」お申し込みについて
メール件名を『肘学申込』とし、希望するプログラム名、希望者全員のお名前・年齢・代表者の電話番号を明記の上、下記メールにお申し込みください。定員は各回30名です。限定数に達し次第、申込受付を終了いたします。なお、参加にあわせて肘折温泉に宿泊希望の方は、1泊7,000円(朝・夕食付)の「肘学料金」でご案内させていただきます。あわせてお申し込みください。

申込先:肘折温泉プロジェクト実行委員会(柿崎雄一)
tel 0233-76-2321 email kaki@tutayahijiorihotel.com
準備物:プログラム1=木の枝を削る簡単な道具(彫刻刀や小刀など)往復2時間程度の軽いトレッキング用装備/プログラム2=肘折温泉で読みたい本(1冊)

●肘折温泉までのアクセス
バス:JR新庄駅より「肘折温泉行き」で約50分。終点から徒歩約10分。
お車:新庄市から国道47号、国道458号で約40分。山形市から国道13号、県道31号、県道30号、国道458号で約100分。

●お問い合わせ
肘折温泉プロジェクト実行委員会(柿崎雄一)
tel 0233-76-2321 email kaki@tutayahijiorihotel.com
肘折温泉観光案内所 tel 0233-76-2211

●東北芸術工科大学までのアクセス
JR山形駅5番乗り場より「東北芸術工科大学前行き」で約20分
●お問い合わせ
東北芸術工科大学美術館大学センター
〒990-9530 山形県山形市上桜田3-4-5
tel 023-627-2091(受付:月~金9:00~17:30 土・日・祝休み)
email museum@aga.tuad.ac.jp
web www.tuad.ac.jp/museum/

共催=肘折地区/東北芸術工科大学
企画=肘折温泉プロジェクト実行委員会
   東北芸術工科大学美術館大学センター
助成=山形県高等教育やまがた人材育成プログラム推進事業
※夏期は屋外に設置するため、雨天・強風時は点灯しない場合がございます。お出かけ前に当日の点灯情報をTwitter『ひじおりの灯』でご確認ください。⇒twitter@hijiorinohi

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みちのおくの芸術祭山形ビエンナーレ2014 ⇒ web biennale.tuad.ac.jp

山形ビエンナーレ

みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ公式WEB

東北芸術工科大学は、第1回「みちのおくの芸術祭山形ビエンナーレ」を山形市内の3会場で開催いたします。開催テーマは〈山をひらく〉。みちのく山形への旅の入口を開き(ひら) 、震災以後の未来を拓く、(ひら) アート、音楽、詩、ファッションなど、ジャンルをこえた創造の物語がはじまります。

会期:2014年9月20日[土]→10月19日[日]
会場:山形県郷土館「文翔館」(旧県庁舎および県会議事堂)、東北芸術工科大学キャンパス、やまがた藝術学舎、他
主催:東北芸術工科大学