皆様こんにちは〜!
洋画版画ブログ、オオウラです!
さて、昨日の長ーいブログの続きです。
志望大学に向けて的なお話でしたが、
いざ大学に入ったらどうするの?ってところで
昨日は長くなっちゃって書ききれなかったので。
そう、よくある質問では
「大学(洋画・版画)を出た後、どんな仕事に就いてるんですか?」
「どんな職業に就けますか?」
みたいなの。
たぶん、大学で学んだ専門が生かされる職業の答えを待っていると思うんですが
洋画・版画、主にファイン系コースで言えば
専門分野が生かされるのって、「教員」くらいなんですよね。
高校や専門学校、予備校、絵画教室などなどですが
まず少子化の現在、そういった職に就けるのは、ほんの一握りです。
教員採用試験も倍率高いし、それだけを希望持つのはあまり現実的とは言えませんね。
じゃ、他には?というところで
保護者の方は一瞬がっかりするかもしれませんが、
一般大学と変わらずにいろんな職業に就いてます。
例えば、ゲーム会社や、二輪・車メーカー、デザイン会社、メガネ会社、アパレルメーカーなどなど様々あります。
それを聞くと、せっかく専門分野の勉強したのに??と
思うかもしれませんが・・・
ここで注意して欲しいのは、4年間ないし6年間
モノを生みだすことに費やしてきているっていうこと。
何?それがどうしたの?って思う方もいるかもしれませんね。
何もないところからモノを生むのって肉体的にも精神的にも
ものすごいエネルギーを使うんですョ。
さらに、いろいろな事をいろいろな角度で考えなければ
モノは造れません。
絵を描いたりモノを作ったりするには、いろいろな分野の事に目を向けたり、いろいろな人と交流することでどんどん広がってゆきます。
なので、美大に行きたいという話を聞いて保護者の方は
「美大に行って将来何の仕事に就くの?!」
とか言いたくなるのはわかるんですが
美大に行ったから就職できない、そんなことはありません。
むしろ、
目的もなく「モノを生みだす」ことは決してできないし
生みだしたモノを他者に伝えるためにはどうしたらいいか
そんなことと戦う4年間なんです。
日本画の長沢先生の言葉を借りると
モノを作っていくことは、生き方や哲学を作ってゆくこと
なんです。
なので自然と人間形成にもつながってゆきます。
洋画・版画教員は作品制作を通して、そういった部分に繋がるような指導もしています。
たまに学生から、「親がいまだに反対してて・・・」という話を聞いたりします。
学生はみんな趣味のお絵かきをしてるわけじゃなくて
真剣に制作に取り組んで、いろんなこと考えて
画材代が足りなければアルバイトもして。
学生の間はなかなか外で作品の評価を受ける機会が無かったりしますが
たまーにでいいので、お子さんのやってることを認めてるよって伝えてあげて下さい。
親に認めてもらえるのが、一番うれしいはずです。
「画家になりたい」っていうのも、
簡単になれることではないし、普通に就職するよりも食べていく・認められていくことが大変な選択です。
しかし、芸工大の卒業生でも作家として活躍している人もいます。
大変だけど無理な希望ではありません。
そんな希望をいうお子さんがいたら、是非話を聞いてあげて下さいね。
さてここまでは、保護者の方向けなお話でしたが
受験生の皆さん、志望コースをいくつも受けられて
大学に入り易い受験制度のようにも感じるかもしれませんが、
希望コースに入って、どんなことがしたいのか
どんな人間になりたいのか
今までの話を踏まえて、そこのところ、良〜く考えて受験してほしいなって思います。
大学に入ったらそれで終わりではないんデス。
なんか先生じゃないのにえらそーなこといっぱい書いちゃいましたが
オオウラはそう思います。
これ読まれた先生で、何か補足があれば是非メールかコメント下さい!!