きょうはマジメな話。
いや、いつもマジメで誠実ですが何か?
こんにちは、入試課ブログです。
1月から始まる一般入試やセンター利用入試では、
いわゆる実技系試験ではなく、
国語や数学などの「教科科目」での受験「も」可能なわけですが、
(もちろん実技系試験での受験もできますよ)
どーしても
「芸工大」=絵が描けなければいけない
というイメージがと~っても強くなっていて、
それだけがすべてじゃないんだ、ということをどーやって伝えていったらいいもんかとよく考えているんだけど。
んじゃ実際受験の時には、いわゆる絵を描く実技ではナシに入学した人からのリアルな話っていうのいーんじゃないかと思って、今日の記事。
「『お前は美術部でもないし美術の授業もとってないし、
絵も大して描いたことないんだから、芸工大なんてムリだ!』
って高校の担任や進路の先生から言われたんですけど(´_`。)グスン」
なんて相談が入試課にあるのは日常茶飯事。
まぁでも、
「絵が描けなくても美大って入れるの?」
という疑問の方が普通の感覚ではあるわけですが、
「芸工大でも、東京の美大さんでも、絵の試験ナシで入れる学科もあるよ。」
って言うと驚かれたりしますよ、東京の美大さん(笑)。
これも打ち出し方が難しいんですよね。
「絵が描けなくても・・・」
という表現を
「な~んだ、美大のクセに絵が描けなくてもいいなんて、
大したことない大学なんだな~」
なぁんてへそ曲がりにとられるキケンもあったりするんですよね。
そーじゃないんだけどね。
さて、本題。
情報デザイン学科映像コース助手の小林さんから話を伺いました。
小林さんは、
2005年度文化庁メディア芸術祭で優秀賞を受賞したり、
http://plaza.bunka.go.jp/festival/2005/art/000274/index.php
NHKデジタルスタジアムでは、
3回の出品すべてでベストセレクションを受賞されるなどされています。
http://www.nhk.or.jp/digista/hall/artworks/070906.html
そんな小林さんは、本学受験の際に「教科科目」と「小論文」の組み合わせで受験されたそうです。
んではどーぞ。
Q1.「映像」に興味を持たれたきっかけはなんでしたか?
A.小さい頃からテレビゲームをやっていた事が影響しているように思います。
ゲームの画面の構造やキャラクターの動き、
ゲームそのものの仕組みに興味を持つようになって、
そこから映像を作っていきたいと思うようになりました。
Q2.大学に入る前にイメージしていた「映像を勉強する」ということと、
大学に入ってから勉強した「映像」とに、違いやギャップを感じたことはありますか?
A.大学に入学するまでは、
映像と言えばテレビのように一方的に流れる物だったり、
決まった道筋やルールの中でしか動けないゲームだったりして
受動的なものだったのですが、
自分からやりたいと思った事を直接やって、
形に出来る映像はとても能動的で楽しく感じました。
Q3.「絵」を描けなくても、あるいは特に描いた経験がなくても映像作品づくりに取り組むことはできますか。
A.話を書く事や仕組みを考える事によって映像作品を作りたいのであれば、
絵を描く為の能力は絶対に必要という事ではないと思います。
もちろん、見やすく画面を構成したり、
美しく撮影をしたりする為には、
美的感覚は重要となります。
しかし絵を描く技術そのものが無くても、
カメラで撮影する技術や、コンピュータを操作する技術があれば、
映像を作る事が出来ます。
描くと言う行為そのものは絵も映像も同じで、
筆かカメラかコンピュータかという道具の違いだけだと思います。
筆によって絵が描けないから、
カメラで絵が描けないという事は無いと思います。
Q4.デジスタやメディア芸術祭をはじめ様々な賞を受賞されていますが、
そういったコンペで評価されたことで身になったことなどはありますか?
A.コンペでは評価される事はもちろん大切ですが、
それをきっかけに審査員の方や他の出品者、
コンペに関係する多くの人たちにお会いして、
作品に対する意見 を聞く事が出来たり、
次の展示や上映への繋がりが出来たりする事の方が大切なように思います。
せっかく入賞した事で作品が注目されているのですから、
その機会を活用して作者自身が注目されるように売り込む事が大切だと思います。
Q5.なんだかんだいっても日本の中心は東京ですが、
山形に住んで作品作りをすることでのメリット、
デメリットがあれば教えてください。
A.先日も東京に行ってきましたが、
常に大量の情報が目に入ってきました。
それによって色々と得られているように感じてしまいますが、
一方では選択する事無く流し込まれているようで、
何が自分にとって必要な情報なのかわかりにくくなります。
情報が多い分、自分にとっての雑音も多く感じました。
山形は何もしなくても得られる情報は少ないのですが、
必要な情報を自分で考えて得る事が出来るので、
余計な雑音を受けずに制作が出来るのがメリットだと思います。
デメリットは、展示や上映で東京に出掛ける際に
交通費や宿泊費がかかってしまう点です。
Q6.静岡ご出身ですが、南の地域から山形の芸工大に進学しようとする方に生活上などでなにかアドバイスがあれば。
A.最近思うのは、
映像であれば結局東京に就職する事になってしまう事が多いので、
それならば学生時代は山形のような(静岡に住んでいる自分からすれば) 行った事が無く、
また行く事の無さそうな場所に住んだ方が色々と経験出来るし、
山形を拠点に東北を回る事が出来るので楽しいと思います。
明日こそ写真つきの記事を・・・
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