最近入試説明会などでものすごく多いんです。
「就職は・・・」
大学に入る前から「出口」のことを意識しているということはとても良いことだし、一昔前なら考えられなかったことでもあります。
でもね、何か違うんです。
「就職に有利な資格はとれますか?」
「どんな職種に就けますか?」
そんな質問があったとき、ブログ管理人は必ずこう聞くようにしています。
「それ聞いてどうしたいの?」
だとね、みんな答えに詰まっちゃうのです。
きっと安心したいんだろうな、とはわかっているんです、こちらは。
でもね、なにか違和感を感じるのです。
いまの高校での進路指導というのは、
1.やりたい仕事を見つける
2.そのためにはどんな学校・学部・学科で勉強すればよいかを調べる
という流れ。
何か大学が「就職のための通過点」のような捉え方になっています。
「2」の考え方からいくと、
「就職に有利な大学」を選ぶ、
ということが出てくるのでしょうが、そんな進路指導をしている高校の先生方自身は、ほとんどが大学を出る際に、民間企業の就職活動を体験したことのない方たち。
先生になるための試験は受けても、「企業合同説明会」や「OB訪問」、「業種の違いによる採用方法の違い」なんてことは経験がない。「就職活動のやり方」を知らない。
だから、「大学生の就職活動」というものが、どんなものなのかをさっぱり知らないし、体験もしたことないままに(もちろん聞いたり調べたりということはありますが)、
「就職に有利な大学~」
と高校生に対して呪文のように叫び続けるわけです。
なんか不思議な気がするし、現実を体験したことがないのに言い続けるっていうことに、ブログ管理人としてはギャップを感じるわけ。
「『やりたい仕事』を見つけなきゃいけない」と必要以上に考えていませんか?
でもね、「やりたい仕事」ってテストの答えみたいに出てくるものじゃないし、
ましてやいつのまにか頭に思い浮かぶ、というものでもないはず。
そして「やりたい仕事」にこだわりすぎるあまり、仕事選びが逆に難しくなったり、「やりたい仕事探しのため」フリーターになったり。
その前にはね、
「こんな勉強してみたい!」
というのがなければいけないんですよ。で、その勉強をしている間にいろいろな人と出会ったり、学校に限らずアルバイト先や地域活動などでいろいろな体験をする。その延長上に、「やりたい仕事」というのが見つけだされてくるものだと思うのですよ。
逆に言うとね、
「大学の中でばかり人と交流(同じ学校の学生や先生とばかり)して、
大学外の人(社会人、地域の人、他大学の人などなど)と交流がない」
場合は、
自分の能力を社会の中でどんな風に生かせるのかがわからないんです。
視野が狭くなっちゃってるの。
社会は意外と広いもの。
美術やってたら美術の先生にしかなれない
デザインやってたらデザイナーしか職種がない、能力を生かす場はない
なんてわけないんです。
というわけで前置きが長くなってしまいましたが、
今日は本学の3年生向け「就職ガイダンス」が行われました。
学生の関心も非常に高く、次々と教室に入ってきます。
ガイダンスでは、
・正社員とフリーターについて
・各学科コース別の就職活動事例について
・就職情報室の使用について
・就職情報サイトの利用の仕方について
などを説明しました。
また、
デザイン系の就職には必須となる「ポートフォリオ」の展示。
就職内定を決めた先輩達の優秀な「ポートフォリオ」の閲覧も。
さて、「ポートフォリオ」ってなんだ?
ということになるわけですが、簡単に言うと
授業課題や自主制作した作品を相手が見やすいようにファイルにまとめたもの
自分が大学でどんなことを学んできたのかを表す、ということになるわけです。
こちらはグラフィック卒業生のポートフォリオから。
授業課題(3・4年展のポスター)や、
自主制作作品のうちコンペに出した作品など。
をファイルに綴じ込んで、どんなコンセプトで作ったのかなどを面接時に説明するわけです。ある意味自分自身の分身でもあります。
これからも就職イベントがありましたら、このブログで取り上げたいと思います。
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