今日は、美術史・文化財保存修復学科、歴史遺産学科の新入生アンケートによる受験生へのアドバイスを掲載します。
美術史・文化財保存修復学科
○(AO型入試について)第1次選考:事前に送る書類には、自分の思うことや目指すものなどをはじめ、思い通りにはっきりと書き、出来るだけ自分というものをアピールすれば良いと思います。熱意は伝わるものだと思います。面接時には、エントリー者数が多ければ控室でかなり待つと思うので、書類(送ったもの)を読みかえすなり、本を読むなりと、何でも出来ます。緊張しやすい人にとっては、あの時間は大変辛い時間だと思います。トイレはタイミング良く行って下さい。2次選考:とにかく出された課題について、勉強することだと思います。勉強というか、色々な分野や色々な視点から調べることが大切だと思います。そして、本番を考えて流れをつかむために何回もリハーサルをするべきです。私は(2次選考)これを通して大切なことを学びました。とても良い経験になると思います。 私は、アドバイスを言えるようなそんな偉い人間ではないのですが、自分の失敗を通して、書かせていただきました。失敗ばかりの私でしたが、このAO型入試は本当に良い経験となったので、受験したいと思っている方は、頑張って挑戦して欲しいと思います。
○私が本格的に自分の進路について考え始め、文化財の保存修復師を目指そうと決めたのは高校3年の春でした。高校3年間の間、私は美術の授業も選択しておらず、美術部にも所属していませんでした。元々、西洋絵画などの図版は好きでよく本で見たりしていましたが、美術作品についての知識も何も知らない私が学校の美術室を訪れ、美術の先生から指導を受け始めたのはちょうど東北芸術工科大学のAO入試のエントリーが始まる頃でした。私は文化財保存修復の中でも特に、西洋絵画の修復師を目指していて、将来に直接つながるようなカリキュラムが設置されている大学が東北芸術工科大学にしかなかったこともあり、志望大学を東北芸術工科大学に決め、それと同時にAO入試に挑戦してみることにしました。AO入試の時は主に小論文指導を中心に行いましたが、美術の先生が添削をする際に、時代ごとの様式の違いや特徴、作品の見方やその作品を描いた画家の技法など、ある程度の美術史の学習と本やビデオ、テレビを見て様々な美術作品に触れ、保存修復の仕方についても幅広く美術の先生と共に学習し知識を養っていきましたが、AO入試では残念な結果に終わってしまいました。AO入試が終わってからの私は、自分の進路や目標に対して自暴自棄になってしまい何をするにもやる気が出ず、学力にも自信がなかったので大学受験を一度はあきらめようとしました。しかし、私がもう一度あきらめずに頑張ってみようと思えたのは、AO入試に向けて春から夏休みにかけて美術の先生と共に美術史について学習を重ねた時の日々の充実感と学ぶ楽しさや知る楽しさがあったからです。AO入試が終わってからもそれは同じでした。美術の先生が教えてくれることや美術作品についての話を聞き、質問をして繰り返しですが、私にとってのその時間は毎日が楽しく充実し、興味が尽きるどころか増すばかりでした。自分の好きな分野について学習を深め、そして尽きることなく深い究心を持ち続けられる職業が「これだ」と思えたこと。そして何よりも私を最後まで励まし、支え続けてくれた担任の先生や両親がいてくれたことと、美術の先生の指導のおかげで最後まであきらめずに頑張ってこれました。受験勉強ももちろん大切ですが、きっと自分一人だけの力では合格できなかったような気が私はしています。自分を支えてくれた人や心から尊敬する恩師、そして自分の夢への強さがあったからこそ合格出来たと思っています。
歴史遺産学科
○私がこれから後この大学を受験する人達に言えることは「一度落ちても諦めるな」である。私はこの大学に入るために2つの入試に挑んだ。一番最初に受けたのはAO入試である。「歴史遺産について自分の思うことを自由に書け」と要項にあった。簡単そうにみえていざ文として書いてみるとこれがなかなか難しい。伝えたいことはあるのにそれをどう表現していいかわからなくて、国語の先生に泣きついたこともあった。その甲斐あってなんとか満足のいく文章ができたし、入試当日の面接も緊張しっぱなしだったが、自分の入学への熱意や歴史遺産への思いを伝えることができた。一次試験の合格通知がきた時は飛び上がる程嬉しかったのを覚えている。と同時に、まだ二次試験に合格していないのだからと気合いを入れ直し、二次の課題に取り組んだ。課題内容は「好きな歴史遺産一つを挙げ、そのレポートと周辺の地形測量図を書け」というものだった。一次も合格し、これで勝負を決めようと自分でも驚くほど頑張った。現地の役場に赴き、資料や昔の測量図をもらったり、インターネットで隅から隅まで調べつくし実際現地の発掘調査に参加したりもした。しかし、私はここで大きなミスを犯した。確実に合格したい一心で何度も何度も修正した結果、自分らしいさの足りないどこかとってつけたような文体になってしまった。これが仇となったのか、二次試験は不合格だった。通知が来てから一週間は何もする気になれず、ぼっーとしていた。しかし、ショックは大きかったが不思議と芸工大を諦める気にはなれなかった。それどころかよけいに自己推薦で意地でも受かってやるという気になった。そう決めてからテスト勉強もそこそこに、ひたすら小論文対策をしていた。推薦入試では自分の中の持ち味を出しきったし、面接でもこの大学に入りたいという思いを改めて伝えた。そのおかげで推薦入試は合格することができた。AO入試・自己推薦入試を通して私は諦めずに、めげずに頑張れば努力は報われるのだと感じた。これから受けようとしている人達も一度目がだめでも二度・三度と諦めずに挑戦することが大事だと思う。あと型に捕らわれた文体ではなく、自分の個性が全面にでるような書き方を見つけてほしい。
○私はAO入試を受けるにあたって、何か特別な勉強方法みたいなものはなかったと思う。ただ、学校の先生にたのんで、実際に発掘をしている現場を紹介してもらい現場に通って、お手伝いをさせてもらったり、お話しを聞かせてもらったりした。他にも、埋蔵文化財センターを見学もした。やっぱり、本で読んだりするだけじゃなくて、実際に自分で見て感じたものは多かれ少なかれ身になったと思う。そしてこの経験がなかったら私はうすっぺらな考えでAO型入試に臨んで落ちていたはず。しかし、私が
させて頂いた経験は運が良かったからと良く人に言われる。たしかに自分の近辺に発掘現場がない場合もあるはず。発掘現場がなくても地元の博物館の学芸員さんに話を聞くだけでも、かなりプラスになると思う。まぁでも最終的に自分が動かなきゃなんの意味もないので、何か1つ自分でやってみると良いんじゃないかとAO型入試を終えた私は感じた。
○AO型入試を受験すると決定してから新聞に載っている歴史に関する記事を見るようにしたので、もっと前から記事を切りぬいたりしておけばよかったと後悔した。実際、質問の中に新聞に載った記事について質問され、たまたまその記事の見出しは読んでいたものの、中の記事をちゃんと読んでいなかったので、読んでおけばよかったと後悔した。自分の歴史に対する考え方をはっきりさせておいた方がいいと思う。また新聞を読んでおくことも必要だと思う。 私はAO型入試の次の日がオープンキャンパスだったが、試験を受ける前にオープンキャンパスに行くべきだと思う。1回目は部活の練習で行けなかったが行っていたら、もっと違う状態で試験を受けていたと思う。学校案内や学校のホームページを見ただけでは分からない学校の様子、学生の様子、設備などを知ることができるので、ぜひオープンキャンパスに参加するべきだと思う。
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