テキスタイルコース

紅花ルネサンス
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2014-02-12

織りと棘

お久しぶりです、広報桑原です。

4年生12人から二人ずつピックアップして各自の作品について紹介してきたこのブログですが、いよいよ最後の二人となりました。

11日(火)から一般公開が始まりました。11日から16日まで10:00-17:00の間、アトリエ棟(目印はMです)三階にてお待ちしております。

さてご紹介にまいりましょう!最後を飾るのは、庄子さんと広報の相方及川さんです。


ストライプの布を織っているのは、庄子さんです。
陰陽五行の「木火土金水」が由来だということなのでちょっと調べてみたのですが、む、難しい…。五行が影響を与え合い、変化することによってこの世のありとあらゆるものも姿を変え、循環していくという自然哲学の思想が陰陽五行なのだそう。

会場では目のひとつひとつまで具に見ることができる上、写真にはないもう一つの反物も展示されているので、ぜひ直接ご覧になってください。

栄えあるオオトリは、我らが広報班及川さん。
彼女が私をインタビューしてくれたときに、私のグズグズの言葉をそのまま載せてくれたのでわたしも彼女の言葉を生のまま載せましょう。


「自分が生きてきた世の中の恐怖を「棘」に例えました。
幼い頃に、痛いものだと知らず、好奇心からサボテンを掴んでしまいました。幼かったせいもあり、その時の痛みが恐怖心に変わり、身の回りの知らないことはすべて怖いもの(痛いもの)だと決めつけ、避けて生きてきました。
しかし自然界でトゲの役割は、だいたいが自分の身を守るものです。みんなそれぞれが身を守るために「棘」に包まれていて、もしかしたら誰かを傷つけてしまっているかもしれません。
無知は罪なり。私は、世の中やみんなの「棘」が痛いものなのかすらもわかりません。もしかしたら、柔らかく私を包んでくれるのかもしれません。
「棘」から教わるのは、痛みだけではありません。だから私は擁してみたいのです。」

使っているのは羊毛。漂白剤の容器に入っているのは中身は薄めたシャンプーです。これとせっけんで羊毛をこすると縮絨(しゅくじゅう)されて、フェルト化します。こする回数と強さを調節することで、疎密のあるフェルトが作れます。ところどころ穴があいていたり、透けていたり…
作品から感じる繊細さは、彼女の「人やものとの距離の取り方」から来ているのかもしれません。
展示のさい、「棘」がどうなるのかもお楽しみに!

さて、以上で合計12人の作品紹介が終了しました。
展示が始まったので、ネタバレしない程度に、ちょこっとその様子を次回以降載せられたら…いや、そんな余裕、あるのか!?!?
…載せられるか保証はありませんが、ほんのちょっとだけ、乞うご期待。

桑原

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