インフルエンザが例年よりだいぶ早く流行しているようで。
こんにちは、入試課ブログです。
受験生は体調に気をつけて過ごしてくださいね。
なんていつもは書くくせに、
昨年実は一般入試(前期)試験日と合格発表日の間という
入試課スタッフにとってはある意味致命的な時期にインフルエンザにかかるという
大仕事をやってのけておりまして。
今年こそはキチンと予防接種を打とう、
と思って早1ヶ月。
今日はそんなマスク必須なお話をば。
東洋絵画修復の3年生が作業中。
授業ではなく4年生の卒業研究の作業量が膨大だったので、
3年生がお手伝いしてます。
もともとは江戸時代の屏風。
保管が大変だからとのことで、
市民の方から本学の文化財保存修復研究センターに寄贈されたものです。
なんか文字がいっぱい書いてあるから写って作業している方が表面だと思うでしょ?
実はこの文字がいっぱい書いてある方が裏面なのだ。
江戸時代の人々はリサイクル上手で、手紙などの紙を裏打ちの紙として使用していたんですって。
上の写真は絵の裏側の紙に水分を含ませ、やわらかくしながら、丁寧にはがしているところ。
裏に貼ってある紙から、年代がわかることもあるし、昔は坂本竜馬の書簡が裏紙になっていて発見されたこともあるんです。
だから上の写真手前に写っているのが、その表面である屏風。
裏紙を丁寧にはがすと表面の絵画部分の傷が見えてくるので、そこを修復します。
手先に神経を集中させるとともに、マスクも必須です。
もしもツバなんて飛んじゃったら大変ですから。
案外最新技術で修復しているのかと思われがちだけど意外と作業は地味だし、
使用する材料も特殊加工された専用素材などを使うのかと思ったら、
150年前とほぼ同じものを使用するそう。
なぜでしょう。
最新の材料は150年後まで持つかどうかが、
今の段階ではわからないんですよね。
だけど作品に残っている150年前の材料は、150年は持つと実証されているからなんです。