まず、今回のAO入試では結果が出なかった皆さんへ。
AO入試が残念な結果に終わっても、
それはあなたの能力やセンスが否定されたとは決して思わないでください。
あくまでも、AO入試で求める人物像にあてはまる部分が少し足りなかったこと、
そして、AO入試の志願者数としては、
昨年と比べて25%も増え過去最高だったこともあり、
募集人員の関係で全ての受験生を合格させることができなかっただけです。
これまでの選考で、あなたの力は充分に評価されています。
自信を持ってその力を伸ばしてください。
残念ながら不合格となってしまった受験生の中には、
自分をアピールする力は不足していたけれども、
表現力にはとても優れた力を持っている人もいました。
そのような受験生は、今後の入試ならば合格の可能性は大きいのではと思われます。
タイプの違った学生に入学してもらいたいという大学の考えで、
入試はその形式を変えて複数、設けられています。
自分に合った入試形式に挑戦することで新たなチャンスも生まれてくると思います。
今回はわずかな差で通過は成りませんでしたが、
自己推薦、一般入試、センター試験利用入試と、まだまだ機会が残っています。
新たな熱意で挑戦してください。
大いに期待して待っています。
合格を勝ち取ったみなさんへ。
合格おめでとうございます。
そして、これまで以上に、入学までキッチリ高校の勉強をしてください。
「合格したばかりなんだからそんなこと言わないでよ~」
という気持ちは重々わかりますが、これから入学までの約5ヶ月間を中途半端に過ごすと、
就職の時に泣きをみます(キッパリ)。
※それでもイイっていうんなら、そりゃ止めないけどね。
入学前の5ヶ月は貴重な時間です。
その間に怠け癖などがついてしまうと、大学卒業までの4年間に取り戻すことは、絶対にできません。
各学科の専門領域については、大学から「入学前課題」という形で後日郵送します。
なので、「高校での学習(英語や国語など)」をしっかりと続けること。
何をするにも「高校での学習」が土台となります。
その土台もないのに「就職したい」と言っても、どの企業も採用してくれるはずがありません。
「英語とか数学とかの勉強はしたくないけど、就職はしたい」
「専門分野の知識と技術さえあれば就職できるじゃん」
そんな都合のいい話はこの世の中にありません。
そして昨年これから始まる就職ガイダンス2009 の記事で書きました。
入試課に来て丸5年になった今年の3月に、高校生・受験生の頃から顔も名前も知っている学生たちの卒業をはじめて見届けました。
今振り返ると、彼ら彼女らが受験生のときに大学説明会の個別相談などで、
「とにかく受験に必要な実技や入試科目の勉強だけをやって、他の科目はもうやらないし授業も聞かない!」
って言い切っていた人が結構いて(当時はもちろん止めましたけどね)。
そんな彼ら彼女らが大学3年生になり4年生になったときに、思うように就職活動を進められていなかったなぁと(説明会などでのそんな一言でも結構入試課って覚えてたりする)。
統計をとったわけじゃないので、あくまでも個人的な感想と受け取ってくださいな。
要は、「受験のいまさえ乗り切ればいい」という考えだと、そのツケが社会への一歩目となる就職活動のときにまわってくるというか。
英語のイディオムなんて大学入ってしばらくしたら忘れちゃうし(なんていいきっていいのかな・・)、こんな公式覚えて何になるんだなんて常日頃思ってたし、パソコンでばかり文章を打っていると漢字がわかんなくなっちゃうこともよくある。
でも、高校までの基礎学習を偏ったものではなくきっちりとしておけば、3年後でも4年後でもそれがベースになって就職試験、特に筆記試験の対策に充分なりうるのね。
基礎的な学力っていうのはもちろんそうだけど、科目を絞らないで勉強するってことは、いくつかを同時並行でやらなければいけなくなる。
それらをどうすれば効率よく進めることができるのか、ってことを考えながら勉強をすすめなきゃいけなくなる。
で、それを経験していれば、お二人の体験談にもある通り、就職活動をむかえた際に「やらなければいけないことがたくさんありすぎる状態」を自分の中で交通整理して、順序だてて取り組むことのできる人になれるんだと思うし、高校時代から知っている学生の就職活動状況を聞けば聞くほど、それが当たってるような気がしてならないんだなぁ。
いや、もちろん大学でも演習や課題やレポートでそういう「整理しつつ勉強を進める状況」っていうのはもちろんあるし、芸工でもそういう授業やカリキュラムを組んだりしてるんだけど、高校時代に意識しておいた(あるいは身についている)人ってそれが大学に入ってからも崩れないし、もし多少ブランクができたとしてもすぐリカバリーできるんだよね。
成績がいい、悪いではなくて、勉強に対する「意識」を少しでもしておいて欲しいなぁ、というのが今日のお話。
これから入学までをどう過ごすか、自分なりに考えてくださいね。