こんにちは。最近の山形は秋を通り越して冬になってしまいそうな寒さですね。
さて、先日の勉強会のテーマは「保存食」でした。
農芸の畑ではいろんな種類の野菜を育てていますが、大量に採れる野菜をどのように消費しきるかが、毎年課題でもあります。そんなところから、保存食について考えてみようということになりました。
保存食の定義とは、「比較的長期間にわたって貯蔵するため、腐敗を抑制する加工や処理がされた食品」のことを言うそうです。
まずはそれぞれメンバーから、畑の野菜を使ったレシピや、様々な保存方法を発表しました。おばけになるまで放ってしまいがちなズッキーニやバジルのレシピ、燻す(いぶす)保存方法、お漬物、栗の甘露煮、味噌玉など…日本にも海外にも、いろんな保存方法がありますね。さっそく試してみたくなりました。
しかし、ここで終わらないのが農芸流。「保存食って、ほんとうにいいの?」
その始まりは、食物がとれない寒い冬を乗り越えるための、先人の知恵から生まれたものだと言います。今の世の中、技術が発達したことで、冬でも食料はスーパーに行けば簡単に手に入るようになり、冷蔵庫で鮮度を保つことも当たり前にできるようになりました。
保存食は、ゆっくりと時間と手間をかけてつくるもの。そんな時代に保存食を作ることは、必ずしも必要なのでしょうか?おしゃれ、生活に余裕がある人の趣味のようにも見える、という意見もありました。また、添加物の入ったレトルトカレーや冷凍食品も保存食にはいるとしたら、全部が全部いいものと言えるでしょうか?
なるほど、たしかにそういわれてみれば……うーん、難しくなってきちゃいました。
いいねと認めることだけでなく、時には疑うことも大事ということですね。
今回ひとつ結論として出たのは、「保存食は、生きることを助けるものではないか」ということです。
寒い冬を乗り切り、飢えに備えるために保存食を作る。また、今だって忙しい時に備えがあると助かります。
いつの世も、保存食はわたしたちを助けてくれるもの。しかし、その知恵がどこから来たのかを知ることは大事だと思います。
この議題、なかなか奥が深いようです。次に機会があれば、また取り上げるかもしれません。
みなさんも、保存食について改めて考えてみませんか。
グラフィックデザイン学科3年 安部綾