今日のすぎなみ大人塾の時間の最初のミニレクチャーの話のメインは、この黒板の右下のらくがきのような線でした。
その基本的な内容のキー数字は、2・2・2・2
小学校に入学してからいつも目先のテストに追われ、勤めてからも目先の仕事に追われながら働き収入を得て家族を支えて、その後、ようやくゆっくりできる人生時間を、人類は手にしています。その最先端をいくのが、日本人です。
今後、高齢化社会で、退職後にあらためて学び直す時の、基礎基本となることは何でしょう?
それは、人類がたどってきた道筋でしょう。
私たちはみないつかは死にますが、せっかく生まれたこの人生において、人類がよくも悪くも人類らしさを身につけてきたことを再確認しながら、残りの人生をどんな態度でどんなことをしていけばいいのかを考え合い、試みることこそ、人生の前期学習(学校教育)に対して、後期学習(成人講座)になるのだと思います。
20万年前 アフリカで草原に出て 助け合う ことを身につける。立つことによって産道が狭く手助けなくては子育てできない。
2万年前 グレートジャーニーに出ていた人類がヨーロッパで、人口密集の中で、共同で芸術を生み出す。
2000年前 古代ギリシャで貨幣がつくられ、貧富の格差、それに対する感情、社会的人間の心が形成される。
(それまでに、戦争、宗教、分配、王による組織、専門職人による技術革新などの重要局面がおこる)
200年前 ヨーロッパで市民革命がおこり、民主主義、資本主義の現在の社会システムができる。
20万年から、100分の1ずつ縮めた年表を実際につくってみるのもいいでしょう。
そして、重要なことは、それら太古から獲得してきた助け合い、共同的に生きることは、貨幣経済や戦争、近代社会のシステム化などによって、影に隠れてしまいがちですが、確かに人間の心の中にあることが、進化心理学の実験などによって明らかになっています。
大人が学び直すことの中心は、まさに、人類が得てきたことの中で、現代社会がある面の追求を強調するあまりに忘れがちになっていること、失われつつあることを、ゆっくりととりもどし、次世代に確かに伝えていくことだと思います。
「だがしや楽校的社会の作り方」という奇妙なタイトルの杉並区の講座の核心もここにあることを、今日の30分で、さらっと提案しました。
もうちょっと、じっくり、このことを考え合いたいという方は、お声かけください。
いっしょに、人類史をお互いの人生史の中で体験学習していきましょう。
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