田んぼの美術館のポスターができましたと連絡いただきました。来年、再来年と、この田んぼのキャンヴァスにどんな絵を描いていきたいか、さらに、この周辺で、どんなコミュニティアートや地域づくりをしていきたいか、関心ある人は、尾花沢市の福原ふるさと塾に行ってみてください。
単に、ここの地域づくりをするのではなく、全国に展開できる活動や事業モデルをつくっていくことも、念頭におかれています。
なぜなら、全国どこも同じような状況になっているからです。
若者の定住を求めている。
地域に住んでも楽しいことや生きがいあることができる。
尾花沢市福原地区の田んぼアートを見てきました。先日、田植えをしたそうです。これから、どのように絵が育っていくのでしょうか?
この田んぼのむこう側に小さな小さな小屋があります。
それは、アイガモさんたちの家でした。
ちょうど、今から自分たちで田んぼに出て、雑草や虫などを食べに出かけるところでした。
これから農薬を使わずに、アイガモさんと共生しながら、田んぼアートを育てていくのだそうです。
案内してくれた石川さんは、ここの地域づくりの代表をして、本業は土木関係の会社を経営していますが、ここで働いて、ここに住み、いっしょに田んぼアートを全国に展開してくれる人材を募集中とのことです。
全国に一村一田んぼアートをしかけていく、田んぼアーティスト志願者はいませんか?
昨日、葉山のふもと、村山市岩野のおばあちゃんから電話をもらって、くるみの枝切りと皮とりの現場を見てきました。
くるみの木は、耕作放棄の荒れた土地に、カラスがクルミを落とすので、自生するそうです。5月、その若い枝から皮をとります。山に自生している山ぶどうの皮をはいでしまうと山ぶどうは枯れてしまいますが、こちらは、環境保全型です。すーっと、気持ちよく皮がはがれます。
この皮をかわかしておいて、農作業が忙しくなくなってから、このおばあちゃんが編んだのが、このバッグです。
2日くらいで編むことができるそうです。
くるみバッグづくり、のちに、編み方を習い方はいますか?
このような自然のつるのバッグは、おじいちゃんやおばあちゃんが好むように思われていますが、若い人が編むと、新たなセンスのバッグができるかもしれませんね。
私は、A4ファイルが入るバッグをつくってみたいな、と思っています。縄文人も編んでいた、ナチュラル・バッグですよ。
スイカで知られる尾花沢の有名な銀山温泉への一本道沿いに、不思議な看板とドームが。
一昨年、本コースでペイントしたスイカドームは、当主の、りりしいのり蔵さんとともに、元気です。今は、金〜月の週末開店です。
店内は、喫茶店風になっています。のり蔵さんいわく、どんどん、ユニークな商品展示が欲しいそうです。ここに自分が作ったものを置いてみたい人はいませんか? 富士紙器さんのねこ椅子とテーブルは、さっそく「あったらいいね!」と連絡しました。夏は、スイカで大入り大繁盛店になります。
本当に、蔵王連峰のみはらしがきれいな、みはらしの丘での、市民実行委員スタイルによるイベント、みはらしクラフトミュージアムに、チュートリアルで見学に行ってきました。
ゼロからこのような場づくりをすることは、大変エネルギーがいることですが、それを実行した市民の有志のみなさんの尽力の賜物です。これが、根付くためには、これからですし、実行委員スタッフのみなさんの負担とやりがい・メリットの見えないバランスをどう自分たちで生み出すことができるかです。はるばる自転車でサイクリングがてら見学に来た総合美術生もいてくれました。このような地域のイベント・場づくりに関心ある人は、フェイスブックの実行委員会に参加してみてください。
帰りに、みはらした蔵王のふもとの山川牧場さんにアイスを食べに行きました。そこで、山川喜市さんから、「いのちの教育」ミニ講座を聞きました。どんな話だったかは、学生ブログに投稿した記事を読んでください。しっかりと宿題まで出されましたね。偶然に、社会のあちこちで生きている人から学ぶことこそ、フィールドワークの学びです。
牛の気持ちよさそうに。
全国各地には、すばらしいものづくりの現場があります。しかし、残念ながら、後継者がいないために途絶えてしまう仕事もたくさんあります。
中山町にある、大きなカーペットづくりをしている工場に、連休明けから、ゼミ生が働きにいくことになりました。経営者の高橋さんいわく、「お金のためだけに働くならこの仕事は向いていたいけれども、ものづくりに喜びを持てる人なら合うと思うなあ」。
イギリス製のスピーカーでジャズを聴きながら、自分の感性も活かして、依頼されたカーペットをつくっている姿には、「幸福満足度」を感じました。これからの社会を担う若者が、どんな幸福満足度を自分でつくり出していくのか、大いに期待していますよ!ササキさん。
ちょうど、1年前。山形市内は、30年ぶりという豪雪でした。道路脇に白い山脈のように雪が積み上がった中、山形市の真ん中、八日町になる歴史ある酒蔵の門をそろりとくぐりました。江戸時代の寛政の改革が行われた時期に創業したという羽陽男山酒造です。
この通りを歩いていくと、古くからの店があり、特に、酒、しょうゆ、そば、麩など食品関係の工場や店などが多いことに気づきます。それは、蔵王山系の伏流水が流れているところだとのことです。
日本酒は、米を主食にする稲作文化と麹菌による発酵食文化(東アジア圏)が生み出したものです。米×麹×酵母×水×温度から、酒造りの職人の手と道具によって生み出されます。日本酒を飲む人なら、どこの酒蔵の何の酒がどうのこうのと、ほんのわずかな違いを味わい比べて談義します。そのような感性はまさに人間らしい行為であり、私たち日本人は、それをご飯と日本酒を代表にして磨いてきたのでしょう。
では、その微細な味の違いとしての男山酒造さんの特徴は?見学してわかったことは、山形の契約農家がつくる米、地下100mからこんこんと汲み出る蔵王山系の硬水、そして素材をブレンドしてつくり出す職人(杜氏)さんチームの世代伝承しながら創意工夫する技のようです。
日本酒を飲まれる日本人の方で、まだ、酒蔵を見学したことがない? それは、毎日米を食べている人が田植えや稲の育ちや稲刈りの風景を見たことがないのと同じですよお。
人生、なんとももったいない社会勉強です。これからの時代の豊かな暮らしとは、たくさんの物を持っているかではなく、自分が消費するものをできるだけ自分の足と目で見聞してモノの先に人の営みや背景をも共感することではないでしょうか。男山酒造さんには、アットホームで誠実さを感じました。
こそっと酒蔵見学の妙味を。物体としての米がふつふつと微生物的作用によってまさにアルコールに変化している変わり目をちょっといただくことができるんです!
「米が発泡している!」口の中でそんな感覚がわきあがります。まさに、発酵の現場の醍醐味!!
醸造部長さんいわく「酒蔵見学には車でこないでください」と。泊まり込みで米を酒に変化させる冬の仕事もまもなく終わるそうです。
さて、あれから1年。この男山酒造さんの純米大吟醸酒(山形県で開発した酒米を用いた)に、本学日本画コース学生のラベル絵が5種類貼られた酒が出来上がりました!
平成版鳥獣戯画のようなユニークなラベルです。しかも、これには、酒びんに貼られているラベルと別のラベルがおまけについています!(このアイデアは専務さんの発案です)
松見町ヤマザワなどでも販売しているとのことですが、つくっている現場を体験して購入したいという方は、男山酒造さんのHPからメールか電話をして酒蔵見学されてみては、いかがでしょうか?
ちなみに、この写真のラベル画をかいた高田さんも見学したいということに、今度、フィールドワークとして連れていく予定です。
ぜひ、山形の4年間の学生生活で、日本文化としての日本酒づくり見学も「日本の教養学習」だと思いますよ。くれぐれも、試飲する方は、近くまでバスで行って、歩いて酒蔵にどうぞ。
東京の丸ノ内線東高円寺駅から、JR中野駅に通じる途中にある、東高円寺商店会、通称ニコニコロードに、たくさんの立て看板が立てられていました!
この通りには(にも)、なかなか、よく通りを見ながら歩いてみると、味のある店と、図画工作的造形マインドが表現されています。
その一部を紹介しますと…
商店街の中に陶芸教室があると思ったら、立て看板!
こんなレトロなポスターもあったりして、
駅もモチーフになっていて
隣は、パンドラの箱? どんな店なのでしょう?
と、思ったら、ここにも
そして、ここにも
こちらは、商店会長さんの八百屋さんの向いにある、「こちかめ」が、シュール!と呼びそうな、チラシ案内版。
近くの女子美大生が描いたとの、広島お好み焼きのシャッター絵画。でも、肝心のお好み焼きの店は移転したという貼り紙があります。
なんか、シュール!な商店街です。
ここにも
また、ここにも
またまた
決して、長くない商店街に、あきれるほどの立て看板。
一体、だれが立てたの?
知りたい方は、看板に書いてある日時にここに来てみて、これをしているらしき人たちに尋ねてみてください。
ちなみに、この商店街には、店の名前も出ていない駄菓子屋があります。店の名が出ていないということは、もとからこの店を知っている近所の人のために開いている店ということを物語っています。
何とまあお歳のわりに若々しい店のおばあさんは、店にくる「子どもたちのおかげ」と語ってくれました。店に椅子があるのは、近所のおばあちゃんたちとお話相手になる場だから。
店をして60年になり、今は店をしているのを、人様のふれあいができるので感謝しているそうです。
「助けられて生きています」ということばが、余韻に残っています。
まさに、『駄菓子屋楽校』に聞き取りして著した話を、この店でもうかがうことができました。
さらに、中野駅まで歩いていく途中、この道は、個人が私財をとうじてつくった道だったことが、書かれていました。
ハロウインのかぼちゃもさりげなくあり
あれ? みかんの木と思ったら、かぼちゃの木?
造形センスのある店の表札も
街の楽しさは、このような個々人の美術的な創意工夫が大きく寄与しているとあらためて感じます。
がき大将制作所って、何なのかなあ?
手づくりでつくったものや表示にあふれた道が、人間らしく歩いて楽しい道だと、あらためて、思い返すことができました。
いっそのこと、みんな、それぞれが住んでいる道や街を、もっと、人間らしく手づくり感にあふれたものにできたら、どうでしょう?
美大生のみなさんは、すること、できることが山ほどありそうですね。
それとも、すべて、マクドナルドや吉野家風の街にしますか?
総合美術コースの1年生のみなさんには、3年生に続いて(2年生が、「山形の風景」の表紙を担当していますので)、「山形法人会」さんの月報に掲載されるイラストマップを、2・3人組で作成しましょう。
大学は、自宅通い・一人暮らし問わずに、社会人になろうとする前の、さまざまな面で「社会・外界・自分」を探究する時期です。専門の勉強のみならず、本を読んで、アルバイトをして… その中で、まちを歩きまわって、人間が生きている社会と人間の生活をあらためて、のんびり、見聞することも、とても重要な勉強です。
「歩く・見る・人に聞く・描く」を、存分に行ってください。
観光地でなくても、普通の道、特に、古い店などがある、昔からあるような道(幹線道路でなくなってしまった)には、道に歴史がたくさんあり、店のおばあちゃんなどに聞くと、「昔は、この道で、子どもたちがたくさん遊んでいたんだけどねえ」などと、語ってくれます。
そのような過去の話を聞いた場合は、想像してその風景を、ことばといっしょに、どこかに描いてもいいでしょう。
のんびりする観光地も、紹介します。
バスかJRで、上山温泉もいいですね。
鶴が休んでいたという由来がある温泉地です。公衆浴場や足湯もあります。
なつかしい並びの商店の通りもあります。「パナマ通り」という不思議な名前がつかっている路地もあります。
そこに、武家屋敷も立ち並んで整備されています。
土・日・祝日は、休憩所があり、地元の女性部の方々がお茶出しをしてくださっているそうです。
お茶をいただくと、何とも野生の味ある葉っぱもいただきました。
「どろぼう」と、子どもの頃呼ばれた草なのだそうです。
なぜ、「どろぼう?」ズボンに実がくっつく草です。山人参なのだそうですが、それをゆでて、すぐ食べると腹に当たる場合があり、それをしばらく冷やしたりしてから、食べるのだそうです。何とも、昔からの先人の知恵で、教えてくださったのは、郷土料理研究されている方でした。その場に居合わせた、上山市の観光課長さんも、「知らなかったなあ」とのこと。
いろいろ、土地の人に出会って話を聞くと、たくさんの人間の知恵を学ぶことができるものですね。
近くに、食育・野菜ソムリエ・武家料理を研究している粟野静枝さんが開いている店「折鶴」があります。
特に、若い人、若い女性には、粟野さんの「食のウンチク話」もぜひ、聞いてもらいたいものです。
いろんなことを教えてくれますよ。
上は、昼の膳は、毎日違って、こちらは、武家料理だそうです。
これは、地元の焼き窯でつくられたという家家で、家族連れが来ると、子どもたちが、これでいろいろ配置を変えて、いつも違った「町」ができるのだそうです。
帰りに、和菓子の楊枝にするクロモジの枝をいただきました。切った先が香りよく、江戸時代は、これで歯を磨いたのだそうです。
そこらへんの山のどこにもある、というのですが、…。気付かないだけと言われてしまいました。
「まち・むら・地域」は、生きた学びの宝庫です。
こんな風に、まち歩きすれば、偶然に発見することはたくさんあります。
どんな何気ない道にも、人間の歴史がありますから、「まち歩き」して、たくさんの発見してください。
ちなみに、粟野さんは、龍馬会の会員です。坂本龍馬ファンは、ぜひ、どうぞ。
粟野さん、石井観光課長さん、5月10日午後7時〜9時、芸工大学食で、異業種交流と学生とのコラボの集い「仕事の遊び場」を開きます。ご関心・お時間あれば、自己PRご持参のうえ、ご参加ください。学食の食事は7時まで営業です。
生涯学概論の授業の1回目に、隣人コミュニケーションの練習として、お互いのふるさとの桜紹介をしました。
山形の桜は、私も紹介しましたが、連休、帰省せずに山形にいる方は、明日あたりも散歩いかがですか?
ハラハラと桜ふぶきのところもあると思います。
恥ずかしながら、山形市の霞城公園内の土手をぐるり一周したのは、初めてでした。
構図は、東京の千鳥ケ渕と同じように、桜が堀の水面に向かっています。
ユニークな形態の明治時代の病院の建物もありますよ。
城跡の発掘作業もしています。
ちょっと、周辺の町自慢の一つとして、中山町のお達磨の桜もあります。
達磨の伝説も、ちゃんと掲示されています。
歴史の事実の掲示もさることながら、こんな民話や伝説が、街中にあちこち掲示されていれば、自分たちがここに生きていることも、楽しく想像的になる感じがしませんか?
桜をスケッチしている方もいました。
東京では、よく、街中で、スケッチしている人を見かけることがありましたが、スケッチしている方も、まちの楽しさの重要な要素の一つかもしれません。
美大生のみなさんも、日頃から、気楽に街中でスケッチどうでしょうか?
それは通る人にとっても、なにかかにかささやかでも影響を与えますよ。
最後は、偶然に通ったら、いつもは閉まっている門が空いていて、クルマがどんどん入っていたので、ついていきました。東根市神町の自衛隊訓練所です。
家族づれが、日本を守る戦闘機や戦車などと桜の下で花見をしていました。
桜の時期に開放していたのでしょうか?
みなさんも、どこか桜を見てきたところがあったら、教えてください。
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