松田道雄研究室

駄菓子屋楽校 ~愉快で,楽しく,どこからでも創造する生き方と社会づくりの活動記録~
*
2012-10-30

フルーツ・コスプレ、またはフルーツ・アニマドール


世の中を愉快に、地域を生き生きと、人生を楽しくする芸術の密かなたくらみが、また一つ、マツダナルド研究室で…

ネコも杓子も、かぼちゃとオレンジのハロウイン仮装の翌日、11月1日
山形県がラ・フランスの解禁日
おいしいラ・フランス収穫感謝祭に、愉快な社会をつくる志士たちが、ラ・フランスをどこかにとりこんだ仮装で、出席します。

初音ミク、魔女のキキ、女子高生、スーパーマリオ…
 
数年後には、山形から、ハロウインを超える祭りが世界に広がるようにと、
アニマドール(「アニマ:生き生き、わくわく」人々を生き生き・わくわくさせてくれる人材)たちが、まじめに考え、取り組んでいます。

当日、会場で、まじめなネクタイとスーツの皆様には、驚かれると思いますが、こちらも、上記のことにまじめに向かっていますので、山形県新農業推進課の皆様、よろしくお願いいたします。

アニマドールのみなさんは、ラ・フランスを味わいながら、打倒ハロウインのさらなるアイデアを、まじめな大人の方々にまじめに提案してきてください。

ところで、コウリキ君は、何を見ているのかな?

2012-10-17

あの立て看板はだれが作ったの?


東京の丸ノ内線東高円寺駅から、JR中野駅に通じる途中にある、東高円寺商店会、通称ニコニコロードに、たくさんの立て看板が立てられていました!

この通りには(にも)、なかなか、よく通りを見ながら歩いてみると、味のある店と、図画工作的造形マインドが表現されています。

その一部を紹介しますと…

商店街の中に陶芸教室があると思ったら、立て看板!

こんなレトロなポスターもあったりして、

駅もモチーフになっていて

隣は、パンドラの箱? どんな店なのでしょう?

と、思ったら、ここにも

そして、ここにも


こちらは、商店会長さんの八百屋さんの向いにある、「こちかめ」が、シュール!と呼びそうな、チラシ案内版。

近くの女子美大生が描いたとの、広島お好み焼きのシャッター絵画。でも、肝心のお好み焼きの店は移転したという貼り紙があります。
なんか、シュール!な商店街です。

ここにも

また、ここにも

またまた

決して、長くない商店街に、あきれるほどの立て看板。
一体、だれが立てたの?
知りたい方は、看板に書いてある日時にここに来てみて、これをしているらしき人たちに尋ねてみてください。 

ちなみに、この商店街には、店の名前も出ていない駄菓子屋があります。店の名が出ていないということは、もとからこの店を知っている近所の人のために開いている店ということを物語っています。

何とまあお歳のわりに若々しい店のおばあさんは、店にくる「子どもたちのおかげ」と語ってくれました。店に椅子があるのは、近所のおばあちゃんたちとお話相手になる場だから。
店をして60年になり、今は店をしているのを、人様のふれあいができるので感謝しているそうです。
「助けられて生きています」ということばが、余韻に残っています。
まさに、『駄菓子屋楽校』に聞き取りして著した話を、この店でもうかがうことができました。 

さらに、中野駅まで歩いていく途中、この道は、個人が私財をとうじてつくった道だったことが、書かれていました。

ハロウインのかぼちゃもさりげなくあり

あれ? みかんの木と思ったら、かぼちゃの木?

造形センスのある店の表札も

街の楽しさは、このような個々人の美術的な創意工夫が大きく寄与しているとあらためて感じます。

がき大将制作所って、何なのかなあ?


手づくりでつくったものや表示にあふれた道が、人間らしく歩いて楽しい道だと、あらためて、思い返すことができました。
いっそのこと、みんな、それぞれが住んでいる道や街を、もっと、人間らしく手づくり感にあふれたものにできたら、どうでしょう?
美大生のみなさんは、すること、できることが山ほどありそうですね。

それとも、すべて、マクドナルドや吉野家風の街にしますか?

2012-10-14

ニコニコする道は復活するか?


今年度のすぎなみ大人塾だがしや楽校を開こう!のみなさん、ニコニコロードでの1回目、だがしや楽校まことにお疲れさまでした。
明日の講座のふりかえりを充実させて、2回目のニコニコだがしや楽校をさらによりよいものにしていきましょう。
私からは、ふるかえる視点を、ここにメモしたいと思います。

その前に。
JR中野駅から東高円寺商店会まで歩く途中に、ガラスごしに、粋なディスプレイを見つけました。シャンパンのコルクとふたで作った、ミニテーブルと椅子です。


商店会の会長さんが、おもしろいことを話してくれました。「商店会のりっぱな掲示版を助成金でつくってもらったのだけれども、お客さんは、それを見ないで、この立て看板を立ち止まって見ていくんだよね」と。
ちゃんとした掲示版より、この手軽でチープな板の張り紙のほうが役に立っていることは、私たちが手づくりで社会に参画する余地があることを示してくれているようにも思いました。

この大人の学習講座の核心部分は、自分のためのことと、他者や地域のためのことを一体的に学ぶことです。
健康講座やカルチャー講座など、自分のためだけの講座は、山ほどたくさんありますが、それは、個々人の関心に応じてあればよいことであり、また、地域活動を行う講座もまた、それぞれの関心に応じて参加すればいいことです。

これに対して、
自分のためにしていたつもりが、いつの間にか他者や地域のためにもなり、他者のためにしていたことが自分のためにもなっていると気づくような、メビウスの輪のような、自他一致を学ぶことは、人間集団生活の最も哲学的なことです。

自分の関心に応じた自分みせを介して、その感覚を学んでいこうとする社会体験のふりかえりは、ここを根源にすえていくと、自分の考えの根が深くはるように思います。

だがしや楽校は、駄菓子屋+学校 という、相異なる2つの様相を組み合わせる、という意味合いもあります。

それは、
自由と規律
個人と組織
即興とマニュアル
自営とサラリー
遊びと仕事・まじめ

いろいろな様相があります。
人間は、そのような異なるものを内包しながら、矛盾・葛藤・調整などを常に行いつつ生きています。

今回のふりかえりの視点として、
この2つのバランスも考えてみて、いかがでしょうか? 

次に、これからの講座の予定を確認すると、ニコニコロードで2回行うだがしや楽校までは、受講者みんなで行いますが、その後は、各自の関心に応じて、それぞれしていきい活動を考えて、可能であれば実行していきたいと思います。

なぜなら、講座終了した来年4月からは、みなさん各人それぞれの生活で、この講座で学んだことを活かしていただきたいからです。
いつまでも、みなでいっしょに同じことをしていては、サークル活動と同じくなってしまいます。

そう考えると、2回目に向けたふりかえりと2回目の準備は、みなさん各人がしていきたい方向を主体にしたふりかえりと準備と考えてくださると、一人一人がより自分の意識を明確に持つようになると思います。

具体的には、こんな方向と内容です。
まず、自分がしたい役割としては、

1 これからも、自分みせに磨きをかけて、地域にたくさん自分みせを出していきたい。
2 自分がみせを出すのではなく、企画やコーディネートをしていきたい。
3 自分は組織的な活動が好きなので、地域の行事やイベントなどに関わりたい。
4 とりたてて、地域で何かするのではなく、日常生活の中で無理なく活かせることをしていきたい。
5 自分のことより、地域づくりやコミュニティの有り様や社会に関心あるので、そのようなことを調べたり活動したりしたい。


例えば、4の方向を深めたい人は。
私のささいな例で、すみませんが、写真は、おとといの研究室前に置いた、「大根の葉、ご自由にお持ちください」の設置(インスタレーション)です。
他者と分かち合う感覚は、私が駄菓子屋研究であらためて感じたことです。それ以後、ささやかなことでも行動するよう心がけるようになりました。
わざわざ、だがしや楽校を開かずとも、日常生活の中にしみいるようになりました。

また、例えば、5の方向を深めたい人は、
近くの図書館で、かつての地域コミュニティの有り様を探してみて、自由研究風に、調べ、考え深めることもどうでしょうか?
写真は、山形市立図書館の郷土コーナーにあった、写真集の中にある、クルマが主役になる以前のかつての道の人間的な豊かさを写してある例です。昭和54年の写真です。
(『鈴木邦緒写真集 小姓町界隈50年史』1999)
初版『駄菓子屋楽校』にも紹介しました。

かつて、道は、人がニコニコできる場でした。今は?
社会実験的な意義としては、
今回のニコニコロードでのだがしや楽校は、
人と人が出合い、お互いにニコニコし会える道の再生実験とも言えるでしょう。
杉並の図書館にも、かつての、人がニコニコした道の風景写真はないでしょうか?

そして、1・2の方向を行いたい人は、どこでしたいかを探究することが次のステップです。

自分の近くの商店街か
公園・冒険遊び場か
老人ホームなどの福祉分野か
子どもの放課後活動にか
祭りやバザーか
外国人との国際交流の場か

みなさんの関心ある、いろいろな方向性で、新たな人と出会い、新たな活動をおこしてもらいたいと思います。

何はともあれ、無理なく、人生を工夫することを楽しむことが一番ではないでしょうか?

ふりかえりの会、21日のニコニコだがしや楽校2回目、楽しみにしています。

2012-10-09

アイデアの共同制作・発想栽培法


最も手軽な用具でのアイデア会議の手法を提案します。
会社や役所や学校など必ずあるA4用紙を用いた発想法です。
A4を半分にして、A5。それを半分に切って、A6。それを半分に切って。さらにそれを半分にすると、ポケットサイズ。
最少サイズを、思い浮かんだ単語を書く用紙にし、それから、アイデアがふくらむのにあわせて、描く用紙を大きな用紙に描きます。
自分一人でもできますが、みんなですると、それぞれのいろんな視点から、思わぬアイデアがでてきて、人数以上のアイデアの組み合わせ、創発性が生まれます。

今日のこの4人のアイデア会議でも、どんどんアイデアが産まれ、育ちました。
どんなアイデアが産まれ育ったかは、当事者に聞いてください。
用紙(カード)は、大切なアイデアの財産です。無限に産み出すことができます。

見えないもの(こと)を産み出すことの楽しさ。
一人ではなく、それぞれの力を出し合って、みんなで、もの(こと)を産み出すことの楽しさ。

これらを、どんどん体験・経験していきたいものです。
それが、人類が発展してきた人間社会的思考の原点であると思います。
リエさん、部屋の壁に、アイデア用紙を貼ってみましたか?
どんなものができるか、楽しみにしています!

2012-10-04

小さな駄菓子屋・自分みせ形式は、いかが?


パワーポイントを使ったプレゼンの競い合いや、商品を並べた見本市などは、よく見られますが、それらを、どこまでも、マニュアル的・機械的雰囲気をどんどん削って、人間的な要素や、手づくり感、自由・楽しさ・わくわく・ほのぼの感をふやしていくと、どうなるでしょうか?

そのモデルは、駄菓子屋にあると思います。
そこで、小さな駄菓子屋、自分たちのなにかを見せる「見せ」を、お互いにつくって、交流できる空間をつくってみると…

その形式は、いろいろな場で工夫して行うことができると思います。

これは、10月27日に、長野県安曇野市で行われる案内の、手づくりチラシです。
制作は、安曇野市社会福祉協議会の山岸さんです。

手がきのチラシは、なんとも温かみがありますね。

2012-10-02

だがしや楽校で、気軽な大人の社会参加学習


団塊世代が65歳を超え、いよいよ、世界の先頭をいって、日本が人類史上初めての、長寿・超高齢社会になります。

そこで、行政(生涯学習課・社会教育課)も、子どもの学校とは別に、大人が、いろいろな人のつながりをつくることを学び、社会に出て、自分の持ち味で何かすることで、結果的に、他者や地域を元気にし、また、それによって自分も元気に健康になるような「自他一致」を学び体得する学習講座が、各地で行われ始めています。

杉並区社会教育センターでの、すぎなみ大人塾もそうです。
その、すぎなみ大人塾で、社会参加の方法として、テーマ学習としている、「だがしや楽校」を、今年度の受講生のみなさんが、丸ノ内線・東高円寺駅近くの、ニコニコロード商店街で、
10月7日、21日、午後1時〜3時くらい(雨天中止)で、行います。

ご関心ある方は、ぜひ、参加体験されてみてください。

同じような、大人の学習講座で学んで、地域デビューしてみる、だがしや楽校としては、

11月10日 しもつけ大人塾 道の駅しもつけで、だがしや縁日

11月17日 日光市顔の見える地域づくり講座 六齋市に参加  
などがあります。

大人の社会参加の秋 でもありますね。すぎなみ大人塾の塾生の方が、昨日制作されたチラシです。

実践は、のちほど、このブログでも報告します。

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