松田道雄研究室

駄菓子屋楽校 ~愉快で,楽しく,どこからでも創造する生き方と社会づくりの活動記録~
*
2011-12-31

人間はつくる葦である


雪がつもっている時期には、どこかで雪だるまを見かけます。だれかかれかが、何か形づくりたくなるのでしょうか?
雪だるまがあるところは、あらためて思うと、人がちょっと立ち止まるようなところです。
おおみそかの午後。
山形市内をながめるところにも、ゆきだるまがありました。
一瞬、私は縄文土器を連想する髪型ですが、つくった当事者は、きっと今のまわりの髪型を連想してつくったと思います。ということは、3000年前あたりの縄文人の髪型と今の女性の髪形は似ているところがあることになるのでしょうか?
偶然、ここで、液晶ディスプレイを研究しているという大学院生の人と出会いました。
ヒトは、カラスやクマとも異なり、さまざまな有形無形のものをつくり出し、どんどん発明・改良・進化させてきている宿命を持っています。
液晶ディスプレイは、今後、どのように進化していくのかも、ぜひ、聞いてみたかったと、帰り道に思いました。
みなさんは、どんなものをつくり出していますか?
お互いに、それを聞き合うような場も、新年はつくってみたいと思います。

2011-12-30

素材の多面的活用法


一つの素材で、徹底的にどんな利用法をつくり出すことができるか。
これも、徹底的に行ってみる価値はあります。
先日、山形市内のダンボール製造会社、富士紙器さんの工場見学に行ってきました。富士紙器さんは、年々売り上げを伸ばしているそうです。
あれっ? これは?
何と、ダンボールでできたサッカーボールがありました。

富士紙器さんには、大人が座れる椅子とテーブルの試作をお願いしています。ダンボールの椅子とテーブルなら、手軽に持ち運びできるので、だがしや楽校のような集いや、いろいろなイベント・行事などにも活用できると思います。
瀬川社長さん、楽しみにしていますよ。
そのほか、別の企画も瀬川さんと練っています。こちらも、新年、形になればと思います。
ところで、
写真は、何でしょうか?
工場には、いろいろ知的好奇心をくすぐるものがたくさんあります。

そして、ダンボールの切り抜き枠などのゴミもおもしろいです。これも、いろいろ活用できませんかねえ。
ダンボール製造のいいところは、これらは実はゴミではなく、お金をもらってすべてひきとられるのだそうです。
つまり、すべて循環されています。
ということは、このゴミをもらって(一時借りて)何かに使って、また不要になれば、こちらに返せば、すべて循環なるということですですね。
ダンボール・プロジェクトは、いろいろ可能性がたくさんありそうです。
そのような視点(つまり、新たなことを創造していこうという態度)で、新年も、工場見学をどんどんしていきたいと思います。

2011-12-29

駄菓子屋楽校の教育目的?


今年は、世田谷区でも大人の学び舎の講座がありましたが、世田谷区で、吉田松陰先生の神社を見ました。
松下村塾の教育目的として、3つ掲げられていましたが、それに照らして、駄菓子屋楽校?(それは特段どこにあるというわけでもありませんが)の、強いて言えば、教育目的といったことに対応させてみると、

1 名刺や上下関係ではなく、人間個人と人間個人の関係性と関係づくり(それがコミュニティ原理でもあります)

2 日本と外国の違いとともに普遍性、地球市民性

3 特別な人だけでなく、だれもがそれぞれに持っている特徴ある能力

といったことになるでしょうか。

もし、みなさんが私塾を開くとしたら、どんな教育目的を定めますか?

2011-12-28

ドコニモ自分みせ


自分の持ち味を手軽に他者に開く「自分みせ」は、だがしや楽校の集いを開かなくても、どこででも一人で、自分みせ開きをすることができますし、そのような様相を、街中や地方の温泉の朝市など、いろいろなところで見かけることができます。
山形は、雪がどっさりの雪景色ですが、6月の真夏日に、群馬県の高崎駅で、ストリートアートを披露している若者がいました。路上でギターで歌を歌っている若者も見かけますが、同じ系統でしょう。
音楽、美術だけでなく、何でも、ストリート系で自分みせ開きできますよね。
先日、とある男子学生から、この寒い中、真夜中に公園で一人「公開制作」をしていたら、おまわりさんが来て、尋問されるのかと思ったら、親身に「講評」してくれたと聞きました。まあ、夜は寒いし、安全も気になりますので、お日様が見ている時間帯が自然ではないでしょうか。

みなさんも、自分みせ探してみてください。見つけたら、教えっこしましょう。
ちなみに、その日は、その前に、前橋市の商店街で、地元の大学の教育学部美術科卒業して、彫刻をしていた若者が開いていた駄菓子屋を見つけました。それは、いどばた楽校に紹介しています。

2011-12-27

パッチワークでブリコラージュ


24日の村山のだがしや楽校で、パッチワーク体験をしました。その方は、仕事が看護士さんで、もったいないという気持ちと、山形で発明された刺繍用ミシンを用いて、いろいろな余り生地などで、パッチワークをつくられているおばさんでした。

だがしや楽校に参加したのも、たまたま、手づくり市で知り合った隣の編み物屋さんから聞いてとのこと。しかも、ここでは、その隣の編み物屋さんから、糸を分けてもらって、なかなかアート感覚あるパッチワークをつくられていました。

その現場を見ていた私は、こんなことがあるかもしれないと持っていた、大量生産の既製品の無地のセーターを出して、これにつけてもらえないかと頼みました。

どこにつけたらいいかなあ。やっぱり、背中の斜め下がいい。ということで、つけてもらいました。
さっそく、着ていた「地球着」を脱いで、こちらのパッチセーターを着ました。
おばさんに、その御礼は? と言ったら、いつも、野菜などをもらったり物々交換のようになっているとのこと。それでは、今度のだがしや楽校で、御礼の交換物を持参します、となりました。
ありあわせのものでつくる、という方法を、文化人類学者レヴィ=ストロースは、『野生の思考』の中で、ブロコラージュ(器用仕事)と呼びましたが、まさに、パッチワークは、ありあわせのモノを組み合わせ、同時に、そのモノに関わっている人も組み合わせ、つぎはぎ寄せ合う、集合活動です。
おかげ様で、大量生産品が、世界の一品しかないものに生まれ変わりました。次回、お会いしたときには、さらに、このセーターに、別のパッチワークをお願いしたいなと空想しています。既製品ではなく、どんどん、人の手によって成長変容するモノです。
このパッチセーターを見かけたら、「パッチおじさん」と声かけてください。
これから、身の回りをたくさんのパッチワークにしていきたいと思います。こんなもの、こんなわざ、素材・技術ある方、ぜひ、お知らせください。
dagashiyamatsuda@gmail.com

いっしょに、パッチワールドをつくっていきませんか?
それとも、
工場で世界中に大量につくられたモノばかりに囲まれた生活を、あなたは好きですか?

2011-12-24

村山だがしや楽校


雪の中、市の施設で、村山だがしや楽校の1回目がありました。地元の若者がゼロから、場所の交渉、チラシ、屋台参加者を募ることから行いました。
もともと、ごろつき市というフリーマーケットをしていた経験と感覚があり、その基盤には、パン屋をしていて、そこが情報拠点にもなっており、かつ、地元で牛乳配達をしていて、地域をよく知り、フットワークが鍛えられているという条件が、本人にあることが大きな要素でもあります。その環境を十分に生かすに、だがしや楽校はよく合っている感じです。
さて、どんな屋台があったかというと。

編み物屋さん。本業は、寒河江市で世界に糸を輸出している有名なニット工場に勤めていて、休日に編み物屋をしている二人。

手づくり市などに出品していて、手芸のワークショップをいろいろなところでしているお母さん。今日はバラのコサージュづくり。

こちらは、ダンボール製造工場のご夫婦。山形市の富士紙器さん。独自につくった、ネコ椅子(県のデザイン賞受賞!)とテーブルのうえで、小さなダンボールバッグづくり屋台。

現在、富士紙器さんには、このようなだがしや楽校のような気軽な屋台などにも使えるような、大人用の、ダンボールの椅子とテーブルの試作を提案しています。
すでに、予約も入っています。
みなさん、予約したい方は、富士紙器さんのHPに問い合わせてください。
そのほか、いろいろ、ダンボールで創造活動を考えています。みなさん関心ある方いますか?

ある素材の多面的活用の工夫は、創造性の訓練に最適です。

こちらは、先のお母さんが学校での食育活動で用いている、野菜の手芸だそうです。
杉並区、世田谷区の講座もそうですが、女性のみなさんの参加は、確実に、新たなアーツアンドクラフツ運動がおきる状況がふつふつと発酵していることを感じています。

そのほか、臨床美術、ビーズ手芸、村山農業高校生と先生のバラ花びら酵母のパン、竹笛、羊毛フェルト、パッチワーク、年賀状づくり、…、たくさんのハンズイン勢ぞろいでした。
そして、それらの多様な大人の人たちをつないでくれたのは、高校の先生、東海林先生と教え子の大学生の縁側カフェでのコーヒーとハーブティです。
まさに、そこが大人の駄菓子屋の役割を果たしてくれました。

ここのだがしや楽校で、私は一つ試みをさせてもらいました。それは、明日、報告します。

村山だがしや楽校、来月から、どんな進化をしていくのか、楽しみです。来月、お近くのみなさん、参加いかがですか?
遠くの方は、だがしや楽校HPから、メールやフェイスブックやブログで交流しましょう。

2011-12-24

70億人の自分みせを


人は、人と関わることで、成長します。
人は、多様なモノや動作や体験を介して、人と関わります。
だがしや楽校(Dagashiya-Gakkou)は、
人類の歴史から未来を想像し、「こんな集いがあったらいいな」という壮大な思想(それは本にまとめました)の一つの結晶活動として産み出しました。
それは、大組織の管理も、ハイテクの操作も、宗教の信仰も、必要としないで、世界中の人々がだれでも手軽に行なうことができます。
だがしや楽校(Dagashiya-Gakkou)は、
自分の持ち味や関心事や仕事や趣味などを見せ合うことで、
お互いに学び合い、温かく結ばれ、分かち合う心、協力する心、助け合う心、新たな物事を創造する心を育む、最も根源的な人間の集合活動です。
そこには、子ども・若者・大人・高齢者・男性・女性・さまざまな職業の人々、だれもが集い、共に生きる関係の糸をつむぎ出すことができます。
地球上各地の小さな集いが、インターネットでもゆるやかにつながって、
明日の私たちの人生と、明日の私たちの社会を、
さらに楽しく愉快にしていくきっかけの一つになれば幸いです。

Merry Christmas ! 2011.12.24 MM
           
(写真は、昨日の南陽市のクリスマスだがしや楽校にて)

2011-12-23

クリスマスご飯ケーキ!


今日の南陽市でのだがしや楽校。ユニークさで圧巻は、はがまをひっくり返してつくった、クリスマスのご飯ケーキでした。
振り返りの時間に、約20人分くらい、ケーキカットしてもらって、いただきました。
ご飯ケーキ専門店をつくったら、きっと繁盛するように思いますが、…。みなさん、いかがでしょう?
このケーキは、米部と青年団のみなさんの企画です。米部さんは、春先に、田んぼにリンゴをまいているそうです。田んぼが赤くなる!
それでかどうか、米も甘くなるのだそうです。
これからの縮む日本の地域社会のキーは、愉快さです。
今日のだがしや楽校は、ユーストリームで公開されているそうです。

明日は、村山市でありますね。

2011-12-23

ホワイトだがしや楽校

今日、23日。午前10時から、南陽市のえくぼプラザ前で、だがしや楽校があります。私も行きます。どんな屋台がでるのか、そして、ふりかえりでのアイデアが出るか、楽しみです。
私もアイデアを持参します。
行くことができるみなさんも、ぜひ、参加いかがですか?

翌日、24日は、村山市、鶴岡市、日光市、静岡市と、日本のどこかで、同時に行なわれていますね。

2011-12-18

野菜を人間活動の媒介実験素材に


賢治の駄菓子屋に雪が積もりました。
動物の足跡もありました。この足跡は、何かのか、わかる人がいたら教えてください。

白菜も雪にすっぽり。

大根も、葉が雪のトンネルをつくっていました。

白菜も、大根も、まわりの畑は、もう収穫されています。白菜は、隣の前田さんと上の畑の方が、もらった苗の移植をしてくださいました。その白菜がちゃんと成長しました。どうも、ありがとうございます。人のお世話、大地の恵によって、生きたものをいただきます。
それを、明日、すぎなみ大人塾のもちつき大会に、よっこらしょと持参します。
育てる野菜は、それを職業にする場合は、お金に交換する商品作物です。
家で栽培する際は、自給の作物になります。
そのすきまに、分け合う贈与の作物にもなります。

新たな経済と人間関係による人間社会のあり方を探求する題材の一つとして、この大地の野菜を、これから活用していきます。
写真は、白菜の雪に描かれた圧痕です。

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