今日は、第4回目の山形市落合スポーツセンター避難所での、おしゃべり手芸の会。チュートリアルのメンバーが初参加でした。みちるさんとみどりさんは、課題で残った針金を持参しての針金手芸。ちはるさんは、布地の手芸。しおりさんは、みんなの様子を素描。
これまでのこのおしゃべり手芸の集いは、おもにお母さん世代がお互いに手を動かしながら語り合うことができました。
今回は、そこに、どこからかぎつけたのか、子どもたちが次々に参加してきました。
すると、多様な大人の手わざ(アーツ)の大地(大きな一つのテーブル)は、突如、カーニバル的様相に変身しました。静から動へ。
それは、全身ゴムまりのようにして子どもの動くスピードと、興味関心が次々に変化すること、そして、大人の常識を超えることをすることなどに、あります。子どもは、モノそのものだけでなく、大人の活動そのものに、たわむれをぶつけます。しおりさんのスケッチをとりあげて、くるくる追っかけっこが始まったり、…。
これが、これまでの社会をこわして次世代をつくることができるエネルギーなのでしょう。
このような場では、大人がじっくり語り合い、耳を傾けることはできません。それゆえ、子どもがいると、大人の仕事は集中できなく、乱されるので、子どもは子どもの専門職をつけて囲い込んだのが、近代社会です。でも、そうすると、子ども世界と大人世界は断絶してしまいます。
この加減をどうするかが、人間社会の一つの試みの視点です。単に、それは、子育てや教育に関わる人だけが議論しても、社会全体のダイナミズムは生まれないでしょう。
まるで、中世のブリューゲルの「子どもの遊戯」の世界が突如わきおこったような集いの中で(だがしや楽校が生まれてきた!という感じです)、東京都杉並区のすぎなみ大人塾のみなさんからの贈り物の数々をお渡しし、小さなカードづくりも子どもたちが体験しました(自分のお母さんにカードをかいていました)。直接のモノを媒介にして、福島のお母さんと杉並のお母さんたちのゆるやかなつながりも、きっと生まれることでしょう。
復興支援の第2ステージの特徴になる活動として、これから各地でわきおこるようにしていきます。
第1ステージ → 第2ステージ
内容:生命安全・ハードづくり →心・コミュニティ・共生関係づくり
主役:男性 →女性
方法:一方型 →円環型
このおしゃべり手芸(ハンズインカフェ)の特徴は、
農村・漁村で、集まって手を動かしながら語り合うことで共同性・コミュニティをきずいてきた方法を採用していることです。
新たに違うのは、同じことをしないで、各人各様の手わざを見せ合い・触発し合うこと、外部の人もどんどん対等に入れることです。それによって、新たな創造と多様性が生まれるようにしていることです。
東北(近代以前の人間社会)の生活様式の伝統を新たに再生の手法にした試みです。
コミュニティを育てる、生産と人間関係づくりと癒しの三位一体活動、それが、おしゃべり手芸(ハンズインカフェ)です。
次回は、のちほど、日を決めます。みなさんも、自分たちの地域でそれぞれ行なって、ブログなどで紹介し交流し合いませんか?
点がたくさんできると、線もたくさん生まれます。
松田道雄 dagashiyamatsuda@gmail.com
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