朝、キャンパスを散歩していたら、もう制作している学生がいました。
この夏は、本学も節電のために、夜は9時までになり、その分、朝、6時30分から開放されています。朝型制作のライフスタイルのほうが、気持ちいい感じがします。
金属工芸の学生で、毎年恒例のライティングオブジェをつくっていました。
そのアトリエに、巨大な金属の虫が置かれていました。2年生の課題制作とのことです。
「これ、最後はどうなるの?」と尋ねると、
「自宅にも持っていけないし、スクラップゴミです」と。
ゴミになる前に、一つ借りることにしました。
ニコニコと親切な学生さんで、借りようとしたクモの足がとれていたので、その場で、すぐ、溶接をしてくれました。
さっそく、ずっしりと重いクモを抱えて、「賢治の駄菓子屋」に行き、草を刈って置いてみました。虫よけのお守りにならないかなあ。クマやカラスも、これをみれば、ちょっと驚くかもしれません。
大災害の中、東北に戻り、私が、これから生きる若者たちにつくっていきたい世界は、ようやく導き出されてきています。
愉快で楽しく、どこからでも創造することができる世界。
その素材や活動は、みのまわりにたくさんあります。
活動原理の小理論は、『関係性はもう一つの世界をつくり出す』に著したので、あとは、私自身がミツバチ(花粉媒介者:ポリネーター)のように、せっせと動き回り、人とモノと技術とイメージを組み合わせて、この世界をつくり出していきます。それが、すなわち『駄菓子屋楽校』の世界像です。
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