先日のことです。時間がとれずに何日かぶりに「賢治の駄菓子屋」に行って様子を見てみたら、キャベツの葉がほとんどありませんでした。
よくみると、青虫がたくさん。まわりは、青虫のふんだらけ。
そこに、畑の師匠の前田さんが来て、「青虫のためにキャベツを植えているのか?」と、
「そうじゃないんだけど」と言いつつ、頭はくるくるまわり、心のどこかで奇妙な安堵感を覚えました。
まわりの草は、まったく青虫に食べられず、キャベツだけが…。
よっぽど好きなのでしょう。やがて、このまわりが蝶の楽園になる光景を思い浮かべました。
日頃、私たちが食べているキャベツは、よほど殺虫剤をかけているのでしょう。
青虫クンの絵本がありましたが、きっと、今の農家のキャベツ畑では、ありえないことなのでしょう。
丹念に青虫は割り箸などでとるしかない、と教えてもらいましたが、その時間もないボクは、結果的に青虫のために貢献したことで、自分を安心させました。
でも、青虫もボクのことをちょっとでも気遣って、少し残してほしいと思うのですが。
青虫とボクとキャベツが共生できる世界は、あるのでしょうか?
賢治の「注文の多い料理店」や、荘子の「胡蝶の夢」のような主客転倒の世界は、ちょっとのことで体験することができますよ。
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