変なタイトルですが、これは、12月にスーパーに並んだしめ飾りの店頭のPOPをご覧ください。
現在、夜の10時50分。
チームで行なっている活動も、みな疲れがたまってきていますが、お母さんのお腹の中でモーツアルトを聴いて産まれてきたというアイさんの集中力持続のために、BGMもモーツアルトにしています。
背景の色の調整と、文字の配列調整中。
現在、夜10時を過ぎていますが、この研究室では、祈りの形(新たなしめ飾り)の商品化のPOP制作の仕上げの追い込みをかけています。
商品は、来週の十字屋の総合美術コース展でお披露目をして、12月1日から、県内のスーパーで販売されます。
2時間前の風景です。
怒涛の後期が始まりました。
久しぶりに研究室の中を報告します。地域から集めたモノ(素材)などがどんどん増えつつある中で、新たに仲間が生まれました。
これは、何でしょう?
山形に戻ってから食べた夏みかん(だったかなあ)の種を、研究室の「動く鉢」の中にプッとまいていたら、芽が出て、葉が開いたので、植え替えしました。
「松だ!」の木のボンサイに仲間が増えました。
もう一員です。これは?
窓辺のプランターに、ニンジンの種をまいてみたら、発芽してきました。
研究室で、ニンジン掘りができる日は来るでしょうか?
この世界は、自分一人が生きているのではなく、いろんな生き物が生きている中で、何かしら、創造的なコトを想像して、創造していきたいものだと思っています。
みなさんも、机上の生き物共同体、つくられてはどうでしょう?
心の持ち方が、ちょっと違うようになると思いますよ。
研究室の机の足元と目の前の秘伝豆がにょろにょろと発芽しました。
土を押し上げて、葉を開こうとしています。
その部屋で、大学から見える西山の丘陵の中の三角山(富神山)をモチーフにふもとの菓子屋さんがつくっているサブレ(とんがり山サブレ)を
ぱくっ。
さくっ。
と、試食した2人がこれからしようとしている悪だくみではなく、善だくみは、その菓子屋さんが新たにつくった菓子のパッケージデザイン。もう1人参加予定です。
その店は、近所の人たちが買うことで成り立っている「地域の店」(コミュニティ・ストア)です。
新たな菓子の名前は、「陽だまり」。その地で生まれ暮らしている店主が「陽だまり」のイメージのもとになっている場所があります。
来週、その店と地域をフィールドワークして、菓子のパッケージデザインに取り組みます。その目標は、そのパッケージを通して、さらにその地域が生き生きしていく媒介物の一つになることです。それゆえに、ただ、図案を描いて終わり、ではありません。地域に参入して、その地域の活性に役立つフィールドアートとは?
冒険的企て(ベンチャー)が、一つ始まります。
今日、授業の後に、1年生がオープン・キャンパスで行なうワークショップの案を考えたのを聞いてくれと、研究室に来ました。
チュートリアルに入ったばかりの2年生が聞き役になりながら、アドバイスをしてくれました。(といっても、去年自分たちは何をしたのかは、教えません。自分たちでゼロから考えてつくれ、という先輩の願いのようです。)
私はと言えば、オープンキャンパスに子どもの付き添いで来た親の立場になったつもりで、そのワークショップから、「一体、総合美術って、何するの?」ということがわかるかどうかの視点で、ふんふんと聞きました。
授業も始まり、この部屋でも、これから学生との創造会議もたくさん生まれそうです。私は、創造会議を、ひょうたんからコマを生み出す「ひょうたん会議」または、目からウロコを落とす「ウロコ会議」と呼んでいます。
これから1年間、どんなウロコが落ちて、どんなコマが出てくるやら… 楽しみです。
今日の中味の実際を知りたい方は、5月29日のオープンキャンパスにどうぞ。
ブリコロールとは、文化人類学者レヴィ=ストロース『野生の思考』に出てくることばで、器用仕事人と訳されています。器用仕事とは、ブリコラージュの訳で、ありあわせのもので作り出すということです。レヴィー=ストロースは、この方法を、ないものは欲望のままに作り出す近代社会の技術に対して、世界各地の民族の技術の特質ととらえ、それをお粗末でも駄なものでもない、という見方を西洋近代人に示しました。
さて、先日、研究室に持参された、猪俣商事さんがつくった、日本の正月のしめかざり。ここにも、身のまわりののものに名づけのことばに掛け合わせた、ダジャレのような願いの仕掛けがたくさん盛り込まれているのを知っていますか?
新たなしめかざりを考えるには、まじめなブリコロールではなく、笑うブリコロールのようなセンスを学ぶ場になります。それは、収穫を祝うお祭りや田楽のように、地域での生産生活を楽しくする道化の知、コミュニティを活性化させる人材性の一つにもなっていくでしょう。
私の名前は、松田。笑うブリコロールの訓練として、表札を立体化して表現したら、こんな感じ。小さな一本松があれば、松だは、在学。なければ、不在。
その台に使ったのは、18年ほど前に行なった器用仕事の残り物(オッズ・アンド・エンズ)。中学校の美術の先生、牧野先生と、NHK山形のスタジオを、ペイントしたジュースケースで、埋め尽くして、番組のセットをつくったことがありました。
ジュースケースやビールケースは、積み重ねができ、強度があります。巨大なレゴ・積み木遊びのアートとして、つくりました。名付けて、「積み器」(ユニットアート)。その残りです。その中で、青から白への4色の積み器でつくったオブジェ遊びもしました。そのイメージの素は、ネフ社の積み木セラです(この部屋に現物があります。30年前、学生時代に買いました。店主からまけてもらって)。
のちに、積み器は、コンサートの舞台でも使い、その場で、1器500円で販売して、電気屋さんが、商品のディスプレイなどにも買っていかれました。
ただ、当時は、表面にペイントしただけだったので、はげてしまい、ペイントの工夫改良の余地はあります。
のちに、始めた だがしや楽校の屋台も、この利用の展開です。
積み器の台には、こんなマツケンカードを2種類置いています。関心ある方は、どうぞ。小さな出島空間です。カードは、印刷会社に裁断してもらいました。A4の8分の1です。
現代の我々人間の社会生活は、最も効率的なことは、定形化してどこででも互換性があり、広めることができる共通規格化が、大量生産システムからITまでの中で普及してきました。
これに対して、代替え不可能な独自性の表現がアートです。規格化している身のまわりの中のありあわせのものを用いて、いかに人間生活、人間精神の豊かさを育むアートを生み出していくか、現代の生活芸術運動は、ここが一つの活動の切り口になると思っています。
クルマで移動するようになって、人間が環境に対しての繊細で鋭敏な感覚が失われた傾向はあるでしょう。
カプセルの中に入って移動するだけでは、新緑のにおいも、いそいそと働いている商店や農家の人の営みもわかりませんし、それらの環境と五感で応答することもできません。
万葉の時代から、明治の作家まで、もののあはれや、環境への心の移ろいを表現するようなことは、なかなか生まれにくいのではないかと思います。
それらの心を取り戻すには、古人の作品を読んだり鑑賞したりするだけでは、自分もそのような心を取り戻すことはできないでしょう。
自分自身も、より自分の手の届くところに日々、変化する生きた環境をつくり、その小さな環境との応答によって、心を育むことが必要なのではないかと思います。
これを、手が届くところのエコロジーという意味で、リーチ・エコロジーと呼んでみたいと思います。
私も、研究室に、いくつか、リーチ・エコロジーをつくりました。
5月4日、机の前に置いたプランターにまいた種から芽が出ていました。
この小さな環境から、どれくらいのセンスオブワンダーを体験できるか、報告していきます。
あなたのリーチ・エコロジーもつくってはどうでしょう?
エコロジーをどこまでもつきつめると、私自身も人間も地球の一部となります。
ヨーロッパ中世では、家を追われたねずみが人間を訴える(人間が代理人になって)動物裁判が教会で行なわれた記述があります。
すべての生き物が生存権を主張したら、どうなるでしょうか?
人間中心主義をなくしたエコロジー思想をディープ・エコロジーと言いますが、そこまでは、私はまだわかりません。しかし、私自身が環境への感受性を取り戻す、リーチ・エコロジーは、始めていきます。
なにやらほっと心安らぐとともに、心わくわくして何か創造的なことが生まれるような、若者・大人の駄菓子屋をめざすこの部屋には、それを成り立たせるいろいろな小道具を用意しつつあります。
例えば、
山形市にあった、みそパンと駄菓子づくりのおじいさんの職人さんから以前購入した、なつかしのせんべいビン。よく見ると、ガラスは不均等にゆがみがあり、昔の手づくりのガラス製法がわかります。
今ある中身は、山形市内の飴工場で、何も着色・香料も入れずに、西川町の山葡萄原液を煮詰めたものをそのまんま飴にした山葡萄飴とそのミニチラシ、高畠町のおしどりミルクケーキ(かつて山形の子どもたちのおやつ、何もつてもない19歳の若者が明治政府にかけあって酪農地に払い下げてもらったことから始まり、日本で初めて粉ミルクをつくった。製造過程で出る残り利用を菓子にした)、チョコ、ようかん…。
駄菓子屋の教育的意義の研究により、駄菓子は子どものコミュニケーションを促進させる教材・媒介物ということが認知されてきたため、全国各地のだがしや楽校などでの活動でも、ちゃんと予算化もできるようになってきました。
ここでも、茶菓子は、コミュニケーションを円滑にする道具として置いていますが、さらに、コミュニティをつくる媒介物としての役割も学んでもらうために、いつも私だけが補充するのではなく、だれでも、このビンの中に補充していいことにしています。
全国各地から来る学生が、さきの山葡萄飴や、ミルクケーキのうんちくのように、ご当地菓子を持ち寄れば、みながたんなるお菓子を通してだけでも、日本全国の風土や企業家精神を学ぶことなどもできます。
コミュニティの基本原理は「お互い様」の関係性ですが、これは、一方的な受身で与えられるだけ、もらうだけ、教わるだけではなく、自分も参画して、相互の立場を体験することで、お互いに立場を共感することができて、信頼関係性が育まれることです。それは、体験しないと実感できません。
現在は、イギリスのスーパーにも、この原理を取り入れた、エシカル(倫理的配慮)なスーパーが注目されています。
アートの仕事づくりにも生かすことができる基本原理です。
原子力の平和利用は、大問題になっていますが、駄菓子の教育利用は、そのようなリスクも考えられず、場に応じて大いに活用されていいと思います。
ついでに、もう一つ。 ドアオープナーとして足元に置いてあるのは、頁岩(けつがん)という石です。これは、4000年前の東北の縄文人が求めていた当時のハイテク素材のレアアースです。庄内の日本海から月山までしかとれない、恐竜以前の堆積物でできた岩で、割るとガラス状になります。これで、当時の肉などを切る鋭利な石器をつくっていました。
この材質の石器は、今回被災した太平洋沿岸の縄文遺跡からも多く出土しています。ということは、すでに、縄文人が、奥羽山脈をこえて、その石の石器を手に入れていたことがわかります。一体、最初に手に入れた縄文人は、どのようにしてわかったのでしょうか? 当時の縄文人は、どのような交易をしていたのでしょうか?
この部屋は、考古学の部屋ではありません。芸術・学問・職種のすべての領域を超えて、あらゆる分野、素材、道具、人を生かして総合的に、美術・人間の創造性を開拓していく総合美術コースの研究室です。
この部屋に地球上のすべてと人類の歴史の成果をすべて取り入れるには、この部屋はそのほんの小さな一部なので、不可能です。
そこで、それをめざすには、この部屋のモノは、常に出入りして、いつも何かがだれかの活動に使われてなくなる分、新たな何かが入っているというような、新陳代謝が行なわれる必要があります。
実は、人間や生物などの生き物の基本原理は、このメタボリズムです。我々は、ほんのちいさな存在ですが、そのメタボリズムの原理によって、我々は生きていることができ、生きているということは、メタボリズムの原理によって、地球(宇宙)と人類史(生命史)を自身に取り込むことであると言えます。
この部屋もこれから生きていきます。
連休前、まだ、授業は始まっていませんが、研究室に来訪者がありました。授業では、フィールドワーク論を担当しますが、私が現地に出向くだけでなく、現地の方がこられて、この部屋自体が社会のフィールドワークの出島になるよう、これから試みてみます。
訪問者1号 尾花沢市の猪俣商事さん。3ちょうぶの田んぼで、実が入る前に刈り取って、ワラから育てて、正月のしめかざりをつくっています。また、すげも育てて、尾花沢の花笠もつくっています。
大胆な発想のしめかざり、花笠のアイデア談義をしました。
制作したい人、募集!
ワラ文化をトータルにつくっていきたいということで、広がりました。
訪問者3号 中山町の穂積繊維さんの若社長。麻のカーペットをつくっています。麻や自然素材にこだわりたい。カーペットづくり教室を開きたい、という願いを持たれています。
これから、みなさんとも何かかにか、活動がおこるようにしていきます。
そのために、この部屋は、アイデアを生み出す工房にもしてちゃぐちゃいきます。その道具は?
小道具1 着想スケッチ。談義しながら出てきたアイデアを、イーゼルに立てたキャンバスに、ぐちゃぐちゃメモを描いていきます。その紙は、近くの弘美堂印刷さんからいただいてきた、長年日に焼いていただき、レトロでセピアな感じになった複写用紙です。帰りに、客人に一枚お渡しして、もどってらもアイデアを相互に練って、お互いに発展させていきます。
訪問者2号 県庁まちづくりサポーター担当の東海林さんと齋藤さん。まちづくりサポーターの話から、東海林さんとは、中山町の東北一のすもも売り込み談義、齋藤さんからは、上山市の古屋敷保存会の話をうかがいました。
小道具2 痕跡メモ。これも印刷屋さんの残り紙。この部屋に来られた証(名前、したいこと、連絡先など、ご自由に)を書いてもらって、この部屋に貼っていきます。
不動産やさんは、道路に面したガラスに物件を貼っていることで、われわれは見ること出来ますね。ここは、着想不動産屋にもなります。
さて、このメモ。これから、どう活用なっていくか、お楽しみに!
この部屋に入るまでは、想像できなかったアイデア(コマ)を生み出すための、ひょうたん会議です。
子どもの頃の駄菓子屋のように、大人も、わくわく、どきどき、ほっとしながら、何かがおこる。大人の駄菓子屋化をめざす、駄菓子屋楽校です。
これから、アイデアをもっと出すための小道具づくりも、この研究室のテーマです。
みなさんも、おもしろいものご持参、大歓迎です。
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