松田道雄研究室

駄菓子屋楽校 ~愉快で,楽しく,どこからでも創造する生き方と社会づくりの活動記録~
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2011-08-14

30点主義

人とつながり、だれかとともに活動をつくり出していくための心の持ち方の一つに、私は30点主義を、いつも心がけるように最近しています。
人はだれでも、100点をとりたいとめざします。自分だけの活動の場合は、そうでもいいのでしょうが、(私は自分だけの場合でも、70点主義でいっています。根が元来道楽で無理をしない・でできないからなのでしょう。)
ところが、共同で行なう場合には、自分だけが100点をめざそうとすると、我がぶつかり合うことになります。そこで、2人の場合は、自分半分・相手半分。つまり、自分は50点くらいの満足で、相手も同じく満足してくれれば、合わせて100点分になります。
3人の場合は、みな、33点分の満足。4人なら、お互い、25点分の満足となります。

30点というと、何とも物足りなく不十分・不本意に、自分自身は思えますが、集団活動の場合は、それくらいでちょうど。それゆえに、いかに、実のある30点にするか、そして、不十分な残り、70点を、だれがどのように補ってくれるのか、また、のちに、どのように今ならないことを、将来していくか、という、未来の70点への準備をしていくかが、たった30点でも、次につながり、広がる30点になると、私は思っています。

前期、長野県生涯学習推進センターと、熊本県生涯学習推薦センターで、講義とワークショップをしてきましたが、このことを語る時間がありませんでしたので、ここで、つまらぬ信条を補足する次第です。
長野県では3者の話し合い、熊本県では4者の話し合いを、あらためて実験してみました。
人間社会では、話し合いは、一番の活基盤になります。そこで、一人だけが自分の考えを100点めざして出そうとすれば、全体の話し合いは空虚なものになります。
いかに、みなが、全体の充実感(全員が100点以上の満足を得るには)、自分は自分の論の体系100点分の中から、30点くらいでちょうどよく、その30点分を、真剣に、その場の話し合いの中で最も有益な30点分を出していくことが、チームワークなのだと思います。
長野県でも、熊本県でも、実に、円滑に会話のパスワークをまわしながら、各グループで話し合いを充実なされていました。
話し合いは、何気なく、いつでも、どこでも行なわれていますが、それゆえに、それが創造的・成長的か、そうでないかで、人間社会・私たちの人生の活動は大きく異なっていくことのではないかと思います。
ちなみに、同じく県の生涯学習推進センターでも、長野県は、教員研修宿泊施設もある見晴らしが抜群の山ふところにあり、熊本県は、熊本城前のにぎやかな繁華街のど真ん中の老舗デパートの上の階に、他のセンターと複合してありました。
低迷する国内経済の活性化のためにも、互いの県の生涯学習推進センターで学び合う広域連携事業なども、今後、大いにあればいいのではないかと思います。
なにはともあれ、人生を豊かに生き合うのは、一つの統一理論ではなく、無数の人生信条の響かせ合いではないかと、私は考えているのですが…
みなさんの人生信条は、どんな「?」主義ですか?

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