今日は、総合美術コース3年の共通課題、「不定形から」のコース内講評会が行なわれました。だれ一人として似たような作品がない、それぞれに個性的な創造性が表現されたものでした。明日から、これらの作品は、大学図書館2階のフロアに展示されます。
さて、このような個人の創造性は、社会にどのようにつながる可能性ができるのでしょうか?
一つ、シオリさんの作品で例をあげれば。
この画材は、総合美術の準備室で飲んでいるコーヒーの豆かすを自分ですりつぶして描いたものです。
コーヒーは、世界の大陸の熱帯地帯すべてで栽培され、世界中の都市で消費されています。そこから出る豆かすは、膨大です。これを画材に用いることができれば、二次利用になります。それが画材として、新たな商品価値・経済を創出することができるかどうかは、独自の表現の開拓と共感にかかっています。ここは、その開拓の場になります。
実は、すでに、この試行的取り組みは、ネットで、教室外の企業に連絡してつながっています。
1 国内のあるコーヒーチェーン店の豆かすが、国内の墨製造の企業に送られて、珈琲墨の試作をしてもらうことになりました。その試作品ができれば、本コースに送られて、それを用いた表現の試行が行なわれるしくみをつくりました。
2 国内の鉛筆製造会社がコーヒー豆かすを芯にして、コーヒー・ペンシルの試作をつくってもらうことになっています。こちらも、試作品ができれば、本コースに送られて、表現の試行が行われます。
3 アメリカ本社のコーヒーチェーン店も大いに関心を持たれて、具体的にどのような企画の展開が可能か、問い合わせがきています。
こんな風にして、すべてのことがらは、世界につながり、新たなことがらは、世界につながることができます。このつながりづくりの原理を体得すれば、どこででも、どのような活動も、世界につながりながら生み出すことができるようになります。(私が担当する関係性原理です『関係性はもう一つの世界をつくり出す』)。
中国、日本の水墨画を超える、グリーバルな珈琲画という新たなジャンルを生み出すことも、とことんやれば実現なることでしょう。