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プロダクトデザイン学科の日々の徒然ブログ
2019-03-19

授業紹介「プロダクトデザイン演習3」

今回紹介するのは2年生後期「プロダクトデザイン演習3」という演習授業です。

製品デザイン・家具デザイン・空間デザイン・クラフトデザインの中から2つを選択し、各8週間ずつ演習を行います。

各クラスごとに異なった課題に対して実践的なデザインプロセスを体験し、専門領域における基礎を学ぶことができます。

 

【製品デザインコース】

製品コースでは、株式会社GKダイナミックスとの産学共創プロジェクトとして実施されました。

テーマは「幾つかのキーワードを組み合わせて提案する”旅の道具”のデザイン」です。

 

指導教員の上原勲先生によるアイデアスケッチのチェックが行われています。

デザインの質はアイデアスケッチの量から生まれます。

何枚も何枚もアイデアを描き出していく姿はまさに真剣そのものです。

こちらは株式会社GKダイナミクスより特別講師をお招きし、カラーリングやエディトリアルのレクチャーを受けている様子。

ペルソナと呼ばれるターゲットユーザーの具体的な人物像を描写したものを作成し、ディスカッションをしているようです。

このペルソナと呼ばれる手法は、1年生後期「UXデザイン演習1」で経験したことがある発想法のひとつ。

特別講師の先生によるアドバイスのもと、各グループで議論を重ねていきます。

最後はこれまでのレクチャーをもとに、アイデアをかたちにしていきます。

最終プレゼンテーションでは、提案する製品のモックアップとプレゼンボードを作成しました。

 

小さいけどパーツが上手につくれました! ということでこの笑顔😊

こちらは3Dプリントしたパーツを組み合わせたメガネ型の何かをつくった様子。

試作したモックアップの掛け心地がバッチリで思わず笑顔がこぼれてます😁

モックアップを持ちながら提案の説明をしています。

1年生の頃から演習課題は必ずプレゼンで発表する、というのもプロダクトデザイン学科の特徴です。

最終プレゼンは、株式会社GKダイナミクスより特別講師の先生をお招きいたしました。

学生の発表に対し、ひとりひとりコメントとアドバイスを頂きました。ありがとうございます!

最後は全員作品を持って記念写真!

アイデアもかたちも個性あふれる作品が出揃いました。8週間お疲れ様でした〜!

 

 

【家具デザインコース】

家具コースでは、福島県伊達市の有限会社白井木工所と産学共創プロジェクトを実施しました。

テーマは「福島県産木材を使った”こどものためのウッドプロダクト”のデザイン」です。

保育施設で必要とされる遊具や家具をデザインし、優れたデザインは白井木工所による試作を経て製品化され、福島県内の保育施設に納品される予定です。

 

まずは大学内にあるこども芸術大学に協力いただき、実際のこどもの活動を観察します。

はじめは園児たちの元気さに圧倒されていましたが…(↓棒立ちの学生たち)

一緒に遊具で遊んでいるうちに、すっかり心打ち解けたようです。よかった!😀

こちらは園児たちが使用している家具に座ってみた様子。小さい!😮

図面で寸法は読み取れるものの、実際に触れてみるとよりスケール感がわかりますね。

こども芸大で調査を終えた後はグループワークで気づきを発表し、それぞれアイデアを検討していきます。

かたちが決まったら図面を作成し、いよいよ木工室でのモックアップ制作です。

大型の工作機械を使ったり手作業で削ったり、どんどんイメージに近づけていきます。

手作業でパーツのヤスリ掛けをしている様子。

1年生後期「素材・造形2」のカトラリー課題で習得した木材の加工技術が生かされています。

最終プレゼンは、有限会社白井木工所より特別講師の先生お二人にお越し頂き、

実際に学生のモックアップに触れながら、遊び方や工夫した点についてご質問いただきました。

ブラッシュアップに向けて大変参考になる感想をいただけたようです。ありがとうございます!

最後は全員の作品を並べて記念写真!

春休み中は白井木工所さんが福島県木材の原木市場・製材所ツアーを開催してくださるとのこと🚌

これからますます木工の勉強が楽しくなりそうですね。みなさんお疲れ様でした〜!

 

 

【インテリアデザインコース】

インテリアコースの課題テーマは「なんども来たくなる”山形の商業空間”のデザイン」です。

与えられた空間において、山形で作られた地場産業品を展示、体験できる空間をデザインし、その空間に必要な建具や家具のデザイン、実際の制作方法や工程、展示空間を見学しデザインの具現化の工程を学びます。

 

まずは、山形市にある有限会社丸正村岡建具店さんにご協力頂き、建具や家具の工法を見学させて頂きました。

実際に使用している機械を使って作業体験をさせて頂いたり、

たくさんの加工事例を拝見させて頂きました!

制作方法や工程を見学することで、空間への取り入れ方のイメージが湧いたのではないでしょうか?

その後、山形市にある郷土館「文翔館」(旧県庁舎及び県会議事堂)と、昨年3月にオープンした「gura」で展示空間の見学をしました。 写真撮影の許可を頂けたので、資料として参考になるレイアウトや展示方法を記録しているようです。 現地調査後は、コンセプトと空間デザインのイメージを手描きのパースで表現していきます。

施設見学時に撮影した写真やメモはもちろんですが、建築やインテリア雑誌も参考にしてイメージを固めていきます。

こちらはすでに模型の制作を始めているようです。

真剣な表情で細かいパーツを作成していきます。

お店のコンセプトに合わせた看板やお品書きもセットしていきます。

プレゼンでは、作成した模型を見せながら工夫した点やデザインのポイント等を発表しました。

お互いの作品をしっかり見ることは、自分の作品のブラッシュアップのヒントにもなります😀

最後は模型と一緒に記念撮影!

個性溢れる商業空間のデザインが出揃いました!地道な模型制作お疲れ様でした〜!

 

 

【クラフトデザインコース】

クラフトコースでは、山形市にある有限会社ツルヤ商店より本学科卒業生の羽田先生を講師に迎え、「籐のスツール」を制作しました。

伝統素材の「籐」を材料にして、素材特性、加⼯工技術を学びながら手作りのクオリティーを追求するクラフトマンシップの精神を養います。

 

まずは講師の羽田先生より基本的な加工方法についてご説明頂きました。

手に持っているのは今回使用する「籐」と呼ばれるヤシ科のつる性植物です。

一般的に家具や籠を作るのによく用いられます。

初日から本制作に入ります!ということで、早速籐を釜に入れて高温の蒸気で蒸していきます。

プロダクトデザイン学科は家具を制作する為の機材や道具が充実しているのも魅力のひとつです。

釜から出した熱々の籐材を、専用の型に合わせて曲げていきます。

籐が冷めて固くなる前に仕上げなければならないので、作業は手早く時間との勝負です!

おおよそで整形した部材をバーナーで加熱しながら、少しずつかたちを調整していきます。

図面に描かれた座面の大きさに合わせてサイズを確認します。

もう少し広げたほうが良さそう…?😮

全て整え終えたら、羽田先生と一緒に部材を組み立てていきます。

こうしてかたちになってくるとわくわくしてきますね!😊

コツを掴めたら、あとは集中してどんどん作業を進めていきます。

ひとつの工程を終えるごとに羽田先生にチェックしてもらいます。大丈夫かな?😮

座面は好きな布地を選んでOK👌

コンセプトや使用シーンを想像しながら、それぞれ思い思いのデザインに仕上げていきます。

座り心地を確認している様子。

壊れないかちょっとドキドキしますね…😂

最後は籐のスツールに座って&持って記念撮影!

模型やモックアップではなく原寸大で実際に使用するものを作るのは体力もいりましたね💪

みなさんお疲れ様でした〜!

 

 

プロダクトデザイン学科2年次の演習は複数のコースを選択することが可能なので、興味のある分野をひとつに絞らず様々なことに挑戦できるのも魅力のひとつです。

2年次の経験を経て、3年次ではより専門的な演習で知識と経験を積んでいきます。

2年生のみなさん、次年度も頑張っていきましょう!

 

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