後期の授業が始まり2ヶ月が経ちました。
今回はプロダクトデザイン学科の授業風景を簡単にご紹介いたします。
こちらは1年生後期「素材・造形2」という演習授業です。
木材、金属、プラスチックの特性を理解し加工技術を習得しながら、
各素材を使用した”実際に使用できる作品制作”を通して造形力を養います。
1年生は3つのグループに分かれ、それぞれ5週間でひとつの課題を順番に制作していきます。
木材「木製カトラリー」
カトラリーとは食卓用のナイフ、フォーク、スプーンなどの総称です。
今年は山桜という木材を削って、スプーンとフォークを制作します。
まずは木材に型紙を当てて罫書き線を描いていきます。
その後、罫書き線に沿ってバンドソーと呼ばれる帯状の自動ノコギリで切断し、
細かな部分は小刀や彫刻刀でかたちを整えていきます。
理想のかたちに近づくまで、この作業を何度も何度も繰り返していくのです。
小刀で木材を削っていると精神統一にもなるんだとか…?
やすりがけで最後の微調整。まさに真剣そのものです。
この後は仕上げにオイルフィニッシュをして完成です!
金属「ステンレス棒と電飾シートによる照明」
ステンレス棒を溶接して骨組みを作り、電飾シートによるシェードを被せた照明を制作します。
1年生は夏休みにアーク溶接の資格講習を受講しているので、溶接加工はバッチリです!
(アーク溶接とは、空気中の放電現象を利用し、同じ金属同士をつなぎ合わせる溶接法です。)
まずはデザインに沿った長さにステンレス棒を切断します。
マスクと革手袋を装着し、いざ溶接!
初めの頃はバチバチ散る火花に腰が引けていたようですが、今ではすっかり慣れた手つきです。
溶接ができたら明るい場所で仕上がりのチェック。
最後は電飾シートを被せて完成です!
プラスチック「真空成形によるトレイ」
石膏で作った型を元に、真空成型機でプラスチックのシートを加工してトレイを制作します。
(真空成型とは、加熱して柔らかくしたシートを型に合わせて真空吸引する成形法です。)
こちらの大きなマシンが真空成型機です。左にいるのは担当教員の三橋先生。
まずは成型の型となる石膏型を制作します。
1年生前期「素材・造形1」で既に石膏作品を制作したので、スムーズに作業を進めています。
先ほど作った石膏型とプラスチックのシートをセットし、準備完了。
それを上下の機構でサンドイッチのように挟みます。
機械の中では熱して柔らかくなったシートが石膏型に覆い被さり、真空吸引されています。
ものの数秒でプラスチックのシートが石膏型のかたちに成型されました!
ただし、油断すると穴が開いて失敗することもあります… 残念!
こちらは上手くいったようで満面の笑みです。
不要な部分はバンドソーでカットして断面をやすりがけしたら完成です!
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プロダクトデザイン学科は普通科出身の学生が殆どですが、
1年生でものづくりの基礎をしっかり学べるので心配無用です!
1年生のみなさん、この調子でどんどん頑張っていきましょう!
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11月9日は、卒業研究の中間レビューが開催されました。
前回の全体レビューから約1ヶ月半、作品が徐々にかたちになってきています。
今回もプロダクト実習棟の教室に作品を並べ、教員と4年生が進捗を確認します。
4年生は先生方のアドバイスを基に、更なる改善点を見つけていきます。
12月の最終レビューまで残り1ヶ月半なので、その表情は真剣そのものです。
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先生方のチェックが終わった後は、4年生同士でお互いの作品を見て回ります。
実際に作品を手にとってみたり、使ってみたり、座ってみたり、良い刺激になりますね!
こちらの2人がしゃがんでいるのは、これから何かを作る為の土台だとか…?
家具領域のチームが集まってきました!みんな仲良し藤田ゼミ!
何が出来上がるのか楽しみですね。
みんな上手く掴めました!
こちらは全員真っ黒のカップで乾杯〜!
製品領域の男子たちは、3Dプリンタで作った試作品を見せ合っているようです。
成る程、そういう作り方もあるのか〜!と情報交換をして盛り上がっています。
もちろん、今回のレビューも1〜3年生の後輩たちが見学に来ました。
今回はまだ専攻領域が決まっていない1年生の参加が多かったようです。
4年生の研究を見ることは、自分がどんな分野に興味があるかの判断材料にもなります。
そういった意味で、全体レビューは学科全員にとって大切なイベントなのです。
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全体レビューまであと1ヶ月半、これから最後の追い込みです。
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11月5日(月)より、東北芸術工科大学本館1F「TUAD WINDOW」にて、
プロダクトデザイン学科3年生前期家具コースによる授業成果展が開催されています。
「ふたりの家具」というテーマのもと、友人、家族、恋人…などなど、
ふたりで過ごす時間を、より素敵に、より楽しくするような家具を制作しました。
また、日本を代表する家具メーカーである山形県天童市の天童木工に技術指導を頂き、
作品制作には成形合板と呼ばれる加工技術が使用されています。
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今回は、初日の会場の様子を少しだけご紹介いたします。
会場は本館1F北側にあるTUAD WINDOWです。
柱に貼られた青いポスターが入り口の目印!よく見ると作品のデフォルメアイコンが並んでいます…TUAD WINDOWの看板を右手に進むと…
家具コース総勢12名の作品がずらりと勢ぞろいしております!会場には制作者である学生たちが常駐しています。
デザインコンセプトや制作過程についての質問など、何でもご説明いたします!
ふたりの家具なので、見学に来てくださった他学科の副手さんと座ってみました。
U先生も遊びに来てくださいました!
せっかくなので、プレゼンテーションを聞いていただいています。
この他にも、ユニークな発想の家具がたくさん展示されていますので、
是非みなさまお誘い合わせの上、ご来場ください!
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【開催情報】
「ふたりの家具展2018」
会期:2018年11月5日(月) 〜11月9日(金) 9:00 〜18:00
会場:東北芸術工科大学 本館1F THE WINDOW
山形県山形市上桜田3丁目4-5
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プロダクトデザイン学科卒業生「エフスタイル」のおふたりの、トークイベント&ポップアップストアが本学で開催されます!
トークイベントでは、ものづくりを伝える仕事をする上で、大切にしていることを伺います。
また、聞き手として本学科教授でおふたりの恩師である三橋先生に登壇いただきます。
事前質問を募集しているようですので、ぜひ下記URLよりご応募ください。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSeHqo-HstY7Ytk4PZiUW5ZKLAPiX71IW1zKbUc4qWBSCUk7oQ/viewform
会場:東北芸術工科大学 学生会館 2F
会期:2018年11月2日(金) 17:10-18:10
申込:不要・座席数60程度
F/style=五十嵐恵美+星野若菜:
五十嵐恵美1978年、星野若菜1979年、ともに新潟生まれ。東北芸術工科大学を卒業した2001年春、地元新潟にて「エフスタイル」を開設。「製造以外で商品が流通するまでに必要なことはすべてやってみること」をモットーに、デザイン提案から販路の開拓まで一貫して請け負う。主な仕事は、山形の月山緞通とのコラボレートによるマットシリーズや、新潟の伝統工芸品シナ織りのバッグ等。伝統産業と「今」を結び、使い手へと商品を届けている。
著書に『エフスタイルの仕事』(アノニマ・スタジオ)、対談収録「サヨナラ、民芸。こんにちは、民藝。」(里文出版)、「作る力-creators for every day life」(リトル・モア)、ウエブマガジン特集記事「アネモメトリ-風の手帖-・エフスタイルがつむぐ、あたたかな循環」・「KOSA INTERVIEW 07」など。
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なお、本学TUAD STORE内ではポップアップストアも開催されます!
魅力的な日用品や生活雑貨が一堂に並びますのでぜひチェックしてくださいね。
会場:東北芸術工科大学 学生会館内 TUAD STORE
会期:2018年11月5日(月)-11月23日(金)
平日 10:00-19:00 * 23日(金・祝) 含む
土曜 9:30-14:30 * 日曜日定休
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