芸術とデザインを学ぶこの大学は、中味と環境の一体化もはかる心配りも感じられます。
空間のデザインそのものを体感できる場の一つに、授業が終わって本館の建物を正面玄関から出る時があります。
水を張った上の橋を歩いていく正面には、山形盆地の西山の稜線に夕日が沈む風景が浮かびます。
まるで水面を歩いていくかのように橋を歩いていくと、その先に、水面の三角が山形市内の空中に浮かんでくるように現れます。
天気と時間によって、その水面は夕日に照らされ、正面の山の向こうの空の夕日との二重唱で迎え包んでくれます。
その背面には、垂直の三角の大学本館があることは、そこを出て頭も体も疲れた身体には意識されません。無意識の中で、三角の学び舎が投影され、明日の朝、再び、この橋を向こうから歩いてきて三角の本館の中に入って、芸術とデザインを学ぶことを祈るかのように、三角は空中に水平に浮かび上がります。
そして、その三角は、山形の象徴であり、実際に、大学本館の裏手の三角山と、盆地の正面の西に見える三角山を結ぶようにして、この三角の学び舎は位置していることがわかります。
明日は、この西の山丘陵に見える三角山、富神山のふもとからの商品づくりに関わる求人募集をお話します。
みなさんは、どんな空間環境体験がありますか?