GWに文化財保存修復センターでは一部資料の燻蒸処置を専門業者に依頼して実施しました。
当センターがお預かりする資料の中には寺社仏閣のような開口部の多い場所に所蔵されていたものも多くあります。
その場合、資料内部に昆虫などの生物が生息していることがあり、その資料だけでなく周囲の資料にまで被害が広がる恐れがあります。
生物被害には、食害による消失のように決して元に戻すことができない被害が短期間で進行してしまう特徴があります。そうした被害を防ぐために殺虫処置を施す必要があります。
以前は強力な薬剤を使用した短期間での燻蒸が主流でした。
(家庭用ではバルタン星人に似た名前の商品・・・アレです!)
その後薬剤が及ばす環境や資料、人体への影響が問題となり、
現在は影響の少ない二酸化炭素や窒素濃度を高めて窒息させる方法が主流です。
ただし今回は、資料の履歴の関係で二酸化炭素や窒素と異なる薬剤を使用しました。環境等への影響は小さい薬剤です。
演習に来ていた1年生も臨時で作業を見学。
急なお願いにも関わらず作業の説明をしていただきました。
作業員の方々、ありがとうございます。
ガス注入後、殺虫作業自体は2日で終了しましたが、室内の安全確認のため室内に残った薬剤濃度を計測する作業が続けられました。
この計測はその後センタースタッフがバトンタッチ。
すでに1週間前には十分安全な状態でしたが
念には念を入れて本日まで調べていたのです。
部屋ではまた修復作業が再開となります。
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