文化財保存修復学科

立体作品修復/東洋絵画修復/西洋絵画修復/保存科学
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2017-07-11

授業-立体ゼミ3年編-

今日は立体作品修復室にお邪魔しました。

ちょうど3年生の授業中で、自身の顔を粘土で模刻しています。

何故文化財の授業で彫刻を?と思われる方もいるかもしれませんが、
作品を扱うには、造形力や、観察力など様々な力を必要とします。
今回の演習では、そうした力を鍛えていくのが目的です。

今日は10週ほど続いた原型作業の最後の日で、来週には石膏で型をとり、今後は乾漆技法を学ぶ予定です。
※乾漆技法:仏像の制作方法の一つで、粘土で原型を作り、麻布を漆で貼り合わせていく技法。

最終日・・・ということで、いつも以上に真剣な空気が漂っていました。
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立体のゼミ生はわいわいと明るく元気な学生が多いのですが、
スイッチが入るとぐんっと表情が変わります。
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やはり何かに集中している人ってかっこいいですね~! 
何だか見ているこちらまでアツイ気持ちになりました。 

以上立体ゼミの様子でした。

p.s
・・アツイといえば、最近の山形。
これじゃぁ食欲も失せてきますね。
そうめんの出番かな?(^ー^)ニコ

2017-07-06

公開講座のご案内 7/15(土)

公開講座チラシ案ff

文化財保存修復研究センターから公開講座のご案内です。

タイトル:『正倉院宝物を科学する』

講 師:成瀬正和 客員教授

日 時:平成29年7月15日(土)14:00~15:30

会 場:東北芸術工科大学 本館301講義室予定
〒990-9530 山形県山形市上桜田3-4-5

正倉院宝物はおおよそ1300年前に作られたものです。
わが国の文化財の中でももっとも古くから、保存と科学的調査が行われてきました。
最初は肉眼観察を中心にした調査でしたが、今では科学機器などを多く用いています。

今回の公開講座では、宝庫・宝物の保存管理,調査研究,整理や修理に深く携わってきた講師の成瀬先生に成果の一端をお話しいただきます。

★講座終了後、本学への入学を希望・検討されている高校生や、保護者または高校の指導教員を対象に個別相談会を開きます。

文化財保存修復学科について詳しくお知りになりたい方、興味を持たれた方は是非この機会に本学科教員や本研究センター研究員とお話しをしてみませんか。

ご興味をお持ちの方は、お誘い合わせの上、お気軽にご来場賜りますようご案内申しあげます。

2017-07-05

授業- 保存ゼミ3年編 –

今日は保存科学ゼミ3年の授業の様子をお伝えしたいと思います。
前々からちょこちょこ取材をしていたのですが、ようやくのアップお許しください。。。 

さてさて保存科学ゼミは米村先生が担当されておりますが、
副担当として、文化財保存修復研究センターの石﨑先生にも教えていただいております。 

まずは石﨑先生の講義の様子からお伝えいたします。 

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土の水分ポテンシャルについての講義を行っていました。 

水分ポテンシャルとは、土に含まれている水分の動きや保持力など、水ストレスを表す数値で、
今回の講義では、そのポテンシャルの測定や、顕微鏡で観察をして、水分ポテンシャルを理解するという内容とのことです。(たぶん) 

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全くの専門外にてちんぷんかんぷんでしたが、
優しい保存ゼミの皆さまに教えていただいてわかったような気がするようなしないような・・・ 

気になる点は、保存科学のみなさんに聞いてくださいね! 

試料作りの様子。 
色々な場所で採取した土を、それぞれ割合を変え蒸留水を含ませます。

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真剣な様子は、どこか職人っぽいです。
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機械にかけて測定し、結果を待ちます。
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みんな理解は深まったでしょうか?
以上石﨑先生回でした。 

そして米村先生ご担当の講義は大学前の池にて実施。 

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水浴びしているんじゃなく、調査の一環ですよ~。 

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保存科学ゼミは学外への調査も多いのですが、今回は学内にあるこちらの作品の状態調査を行っています。
こちらは大学が所有している作品で、ちょうどバス乗り場の前あたりにあるものです。 

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作品に付着している付着物の特定するために、
メスを使用してサンプルをとり、分析をします。 

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今後も調査は続きますので、
見かけたら怪しい・・!なんて思わず、温かい目で見守ってくださいね。 

以上、米村先生回でした。 

さてさて次はどの授業に潜入しようかな・・・

2017-07-04

ドキドキの研修旅行

6月24、25日と1年生の研修旅行で福島県に行ってまいりましたので、
その時の様子をお伝えしたいと思います。

1日目の朝、大学を7:00に出発しました。

最初に、福島県文化財センター白河館 まほろんを訪れました。
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職員の方に、ちょうど旅行初日から始まったという企画展について説明をいただきました。
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また、被災資料の保管庫が設置されており、外から保管庫の見学をさせていただきました。
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写真の横の建物は収蔵庫なのですが、人と比べてみるとお分かりかと思うのですが、
とても広いです。
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学生達もその大きさに驚いておりましたが、現在は50964箱収蔵されているそうです。
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次に福島県立博物館を訪れました。
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収蔵庫の見学と、空調設備の見学、展示室の見学をさせていただきました。
普段見ることのできない現場の雰囲気に学生達も驚いでいたようです。
先に行ったまほろんは考古資料が多かったですが、福島県立博物館は民俗資料が多く、
機能や、保管の違いなど非常に興味深いものでした。
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質問が絶えなくて、展示ももっと見学したかったのですが、名残惜しく次の見学先へ。

1日目最後は鶴ヶ城に行きました。
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ガイドの方の案内で、城の歴史や、石垣のこと、丁寧にご案内いただきました。
鶴ヶ城は城の中が、各層に分かれ会津の歴史や、城について展示を見学することができます。
朝早くから、タイトなスケジュールで回っていたためか、皆でヒーヒー言いながらなんどか天守閣までたどりつきました。
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少しぐったりとしていましたが、最後に笑顔を振り絞って集合写真を撮り、1日目が終了しました。
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2日目は勝常寺へ。

ご住職の方にご案内いただいました。
勝常寺は、東北でも有数の仏像が現在も見学することができます。
非常に厳かな雰囲気で魅了されたようでした。
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その後は喜多方市美術館へ。

赤レンガ作りの建物で、とても美しい美術館です。
現在企画展示をされている作家さんからお話しを聞く機会をいただき、刺激になったようです。
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こちらには本学科の卒業生が働いていらっしゃいます。
学芸員を目指す学生が多いですが、自分たちの先輩の働いている姿というのは、
非常に励みになったようでした。

お昼は米蔵を改装したという素敵な雰囲気のお店で食事をしました。
喜多方ラーメンが出てきて美味しかったですね。
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最後に諸橋近代美術館へ。
自然豊かな土地にあり、また中世の馬小屋をイメージして作られた建物が素敵でした。
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こちらはダリの作品を中心に展示されており、
その所有数は世界的にも指折りです。
学芸員の方に、展示作品について解説いただきましたが、ダリについての話や、
作品の見方などとても分かりすく非常に面白かったです。

移動時のバスの車内では、事前に学生が調べたことを発表しました。
また今年度から、次の目的地へ向かう移動時間に、先に訪れた機関での、疑問点、職員の方に伺ったことを
皆で共有したりと、終始活発に皆で振り返りを行いました。
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先生方も仰っていましたが、他の人の意見や疑問を聞くことで、その人の視点が自分の中に加わり、
より多角的に物事を捉える機会となったような気がします。

ぜひ今後もそういう積極的な姿勢で、周りの人と高め合いながら学び続けて欲しいなと思います。

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最後になりますが、見学先でご対応いただいた皆様には、お忙しい中、
とても丁寧にご対応いただき、誠にありがとうございました。

この場をお借りして重ね厚く御礼申し上げます。

2017-06-23

ドキドキの発表会

毎年2年生になると東京の博物館・美術館へ見学に行きます。

今年は、5月19日、20日に行ってきました。

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1日目は国立西洋美術館、東京国立博物館。
2日目はJRタワー学術文化総合ミュージアム インターメディアテクへ。

普段は見ることのできないバックヤードの見学や、保存修復の現場を見学させていただきました。
また、修復家・学芸員の方に直接お話を伺う機会もいただき実りある見学となったようです。

そんな見学旅行から約1か月後・・・。

昨日今日と実施をした口頭発表会では、博物館・美術館見学をして気が付いたこと、
考えたことなど8分間で口頭発表しました。

代々の学生が同じように発表を続けてきた伝統のある口頭発表会ということで、
2年生からひしひしと緊張感が伝わってきます。

発表前にもなると、緊張からか
「教室が消えてなくなってたらよいのに」
「学校が閉鎖したらよいのに」
などなど物騒なつぶやきが聞こえてきましたが、
去年も一昨年の先輩達も、全く同じような事をつぶやいていたことを思い出して笑ってしまいました。

今回発表がうまくいかなかくてへこんだ人もいたでしょうし、
ほめられて自信につながった人もいるでしょう。

けど現時点ではどちらでもよいことで、
その結果を次にどうつなげていけるかが一番大切です。

ひとまず、緊張感&重圧感から解放されてぱ~っと楽しみたいところで・しょ・う・が、
これで終わりにせず、ずっと意味を探し続けてほしいと思います。

ともあれ・・・お疲れ様でした!

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