文化財保存修復学科

立体作品修復/東洋絵画修復/西洋絵画修復/保存科学
*
2009-06-19

 副手のポケット X線の中へ

  
  太宰 治(様)生誕100周年の記念すべきこの日。
  太宰の方向へ合掌(想う方向でよし)。

  いかがお過ごしでしょうか。 副手です。

  各研究室の4年生にはビリビリ、何かが起こっています。
  卒業研究に没頭しているようです。
  
  ちょっと 覗いてみようかな。

今日は、X線写真撮影にお邪魔しました。

修復作業に入る前の、情報収集。
肉眼ではみえない内部情報を、
紐解いていきいます。

何がみえるのかしら。 わくわく。


  日々、様々な形態・材質の文化財や美術作品が
  運び込まれてきます。

  作品を扱うときは
  丁寧に、慎重に、そしてテキパキ動きます。
  さすが4年生、しっかり者。

  ご指導されておりますのは、米村先生。
  毎日クタクタのはずなのに、明朗闊達、
  元気いっぱい。

  (ちなみに、こちらの機械、今週の稼働率は100%のようでした、凄)

現像して、待つこと数分。

何か映っている模様。

みんな真剣な まなざし。

どうやら「打ち込まれた釘錆び」と「支持体の木目」と
「肉眼では見えなかった文字」などが見えてきたようです。

どっきどき、胸が高鳴ります(副手だけ?)

  修復作業を行う上で、
  作品の情報を得ることはとても重要です。

  そのためには、知恵と忍耐力が必要で、
  (ほかにも必要なものがたくさんありますが)、
  いずれにしても、諦めないで粘ります。
  
  今日の作業は、ほんの一工程。
  これからどんどん大変な作業に入ってゆきます。
  

  
  今まで、みえなかったもの、がみえる
  みえていたのに気付かなかったこと、に気づく

  作品の小さな小さな声を
  しっかり受け留められる喜びを噛みしめて。 
  毎日こつこつ、健闘してください。
  
  それでは、チャオ〜。

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