こんにちは。
久々の書き込みとなってしまいました。
今日は最近の保存科学演習を紹介します。
まずは近年稀に見る異様な盛り上がりとなった
酸・塩基の実験。
文化財を構成する様々な材質は、環境条件によっても異なる物性を示します。
中でも酸性度、塩基性度は材料劣化の重要な因子。
というわけで、様々な物質の酸・塩基性度を測定してみました。
まずは、遊び心を入れて・・・
赤キャベツを煮出した液(これが、酸・塩基の指示薬に!)に、
各自用意してきた液体を加えてみます。
右が赤キャベツ液の原液
真中はそれにジンジャーエールを加えたもの。
炭酸は酸性なので赤く変化!!
やっぱり、色が変わるとか、変形するとか
変化のある実験は“うけ”がいいですね。
ちなみにアルカリ性では・・・
是非、チャレンジしてください。
酸・アルカリ度をより細かく調べるには、
pH試験紙が有効です。
↓こんな風に変化した試験紙をチャートに合わせて判断します。
これはpH=4でしょうか。
今週は、金属の錆の実験も始めました。
食塩水をしみこませたろ紙の上に鉄と銅の釘をのせると、
数分後には鉄くぎ煮変化が現れました。
今後、これらの運命は・・・?
種々の接着剤の溶解性についても実験しています。
文化財の保存修復には、なくてはならない様々な接着剤。
どんな溶剤に溶けるのでしょうか?
接着剤と各種溶剤を写真のようなチューブに入れて、
ひたすらシェイク!
完全に溶けるもの、懸濁するもの、全く変化しないもの・・・いろいろですね。
このような、簡単にできる実験を通して、
保存科学に興味を持ってもらおうと企んでいます。
皆さん、実験は好きなようです。
でも、レポートが・・・。
保存科学 教員Y