木曜日なので「やおや」さんに、ふらり行きました。
夏野菜がもりだくさんで、とても楽しくお買いもの。
生アスパラガスをほおばりながら、更新します(なんて不躾)。
副手です。
今週は、あっちこっちで各ゼミの卒業研究中間口頭発表会が行われています。
1・2年生の皆さん、貪欲に諸先輩から学びとりましょう。
数年後、きっと役立つはず。誰よりも身を削って誰よりも学びましょう。
ほんまさまには 及びもせぬが せめてなりたや おとのさま
ごぶさたです。副手です。
鶴岡にいって参りました。ひゃっほう。
主目的は、とあるふたつの建物の環境調査。
温湿度管理をしているのですが、そのデータ回収です。
午前中は、鶴岡市内の「致道博物館」へ。
重要有形民俗文化財収蔵庫は、5000点超。
なおかつ、所蔵と展示を兼ねています。
これらを統括して管理するためにはやはり安定した温湿度環境の維持が重要となります。
屋外と、屋内からデータを回収します。
再設置して、無事終了。
茅の吹き替え工事をしていました、貴重な一場面。
おじゃまいたしました、ありがとうございました。
おなかが空きました。こちら、昼食のようす。
鶴岡の旬な素材を堪能。
こちらの天主堂は国指定の重要文化財でありながら、
信仰の場として大切にされている建物です。
屋外と屋内数か所で温湿度を測定しています。
データを回収し、再設置。
副手は、これまでプロテスタントの教会には行ったことがありましたが、
カトリック教会は初めてでして、
その不思議でキラキラ輝く清らかな空間に
祈りたいと思わずにはおれませんでした。
神父さまとうっかり話し込み、
また、通常ですと入れないオルガン室へ入れてもらい
絶好の眺望を堪能しました。
わーい。
素敵で貴重なひと時をありがとうございました。
それでは、帰りましょう・・・のつもりが、
なんとまあ、ブルーベリー畑へやってきてしまいました。
摘み取り放題、食べ放題。
いっぱい食べて、日頃、酷使している眼球に潤いを。
幸せそうに摘んでいますなぁ。
満腹満足で帰路につきました。
データの回収および管理はこれからも継続して行われます。
今回のデータも蓄積され貴重な資料となります。
ここから、今後の建物とその利用する上で、
保存の立場から、最適の環境を提案していきます。
地味で目立たない作業ではありますが、
長いスパンでみると非常に大切な作業です。
みなさまも、黒マリア様に、是非、会いに行ってみてください!
きっと心穏やかに、豊かな気持ちになれます。
それでは、ごきげんよう。
[参考]
致道博物館および鶴岡カトリック教会の環境調査の詳細につきましては、
「平成19年度文化財保存修復研究センター研究成果報告書」
P71〜74,P79〜82をご参照ください。
大学図書館に所蔵されております。
今年も「に ぽ び」の季節となりました。
第31回日本美術史研究会 通称「に ぽ び」の開催告知です。
とき 7月17日(金) 16:00〜18:00
ところ 本館402講義室
今回の発表者
学部3年 小嶋 静華 さん 「蒔絵における形式変成の概観」
大学院1年 佐藤 高史 さん 「修士論文の研究経過報告」
講師 山田 烈 先生 (美・文学科非常勤講師)
「日本美術史(絵画)の近刊紹介」
日本美術史に興味のある方のたくさんのご参加を
お待ちしています。
学科・学年は問いませんので、
お気軽に覗いてみてください。
はじめまして、立体作品修復ゼミです。
さまざまな立体作品の保存と修復について日々学んでいるわけですが、
今日はその中から、実際の活動についてちょっと紹介です。
さる6月26日、蔵王温泉の高台にある酢川温泉神社で例大祭が行われました。
酢川温泉神社は、古くから地域の人々に愛されるまさに蔵王温泉の鎮守。
素敵な温泉と硫黄の香りは、この神社のおかげなのです。
さて、この酢川温泉神社のちょっと下に、薬師神社というお堂があります。
このお堂の蟇股(かえるまた)には、十二支の彫刻が置かれていたのですが、
そのうち10体が長い間失われていました。
蟇股とは、屋根の重さを分散させるために梁の下に設置される部材のことで、
上の写真のように、蛙が足を広げて踏ん張っているみたいに見えるМ字の部材のことです。
そしてその中に置かれるのが蟇股彫刻です。
私たち立体作品修復ゼミの学生は昨年(2008年)一年をかけて、
失われた10体の十二支を新たに制作しました。
そして今回の例大祭にて、
実際に地域のみなさんにお披露目することが出来たのです。
例大祭には多くの地域の方にお越しいただき、
温泉神社の宮司さんをはじめ喜んでいただき、
大変嬉しく感じました。
無事にお披露目となったわけではありますが、ここにいたるまでは試行錯誤の連続。
蟇股彫刻を制作すると決まった時は、、
「ええー!そんな大役、私たち学生がやってもいいの!?」
と思ったのですが、
地域の人々に愛され、神聖な場であるお堂を装飾するための彫刻。
遣り甲斐を持ちながら作業を続けることが出来ました。
とは言っても、はじめての経験。
他の蟇股彫刻をたくさん参考にしながら、
粘土をこねて原型を作ったり、
木彫の道具を仕立てたり。
10人(のゼミ生)での作業となると、個性がそれぞれに表れて。
自分の技量と知識のなさに落胆したり。
下から(拝観される方が)見上げる角度についてみんなで考えたり。
作業が進んで、先が急に開けたり。
また、わからなくなったり。
苦悩しながらも、とっても楽しんで、愛情込めて、
そして、協力して作っていくことが出来ました。
安置前の写真ですが、
私たちが制作した彫刻をいくつか。
子です。
巳です。
申です。
亥です。
それぞれに制作者の思いと個性が入った彫刻となりました。
蟇股彫刻は、今後もう一度取り外し、
最終調整に入りますが、
お堂に設置された十二支彫刻、
機会があればぜひご覧下さい。
立体ゼミ4年
※酢川温泉神社 (スカワオンセンジンジャ)
所在地 〒990-2301
山形県山形市蔵王温泉坂の上関神811-6
TEL:023-694-9133
先日、山形市・蔵王温泉にある酢川温泉神社の蟇股復元について、
テレビや新聞に掲載されたのですけれど、ご存じでしょうか。
本学科の立体作品修復室(ゼミ)の学生さんが関わっております。
学生さんからは、どのように映ってみえるのでしょう。
超絶多忙な学生さんにレポートをお願いしました。
お隣の学科のこと、なかなか、
分かっているようで分からないことありますもの。
もう一歩、踏み込んでみませんか、それではどうぞ。わくわく。
=====
ゼミのみんなで、何か一つの研究し、一つのものを作りあげるということは
なかなかないことです。
そして、ずっとこの先も地域の人々に守られながら残っていくものとして形にできたことは、
本当に嬉しく、普通の学生では味わえない経験が出来たと感じています。
貴重な機会を与えて下さった教授や、宮司様をはじめ
地域の方々、本当にありがとうございました。
先々代の副手殿がおいで下さいました。
叱咤激励を受けながらも、とっても嬉しかったです。
どうか、お幸せにお健やかにお過ごしくださいますよう、
お祈り申し上げます。
閑話休題。
とある食事の席での話しの一部。素敵な研究者ばかり。
これは伺った話から、つらつらと。
なぜ、実験をするのでしょう(仮題)
美術作品や文化財を観察(目視)することだけでは
確かめられないもの・分からないことがあります。
出来る範囲で環境条件を把握し整え、
理想的な測定を行うことで、実験結果は得られますが、
それでも、様々なノイズが混入します。
これらをどのように捉えて、潜んでいる状況を見出し
見極めることができるのか、これが実験者の重要なところです。
あと、同じメーカーの同じ機械でも、番号が違うだけで性格も変わるようです。
実験を行うとその報告(レポート)を作成します。
その目的、手順、そして結果を述べたあとには「考察」をします。
実験の成果を述べます。
観察された結果に対する実験者の意見を述べます。
同じ結果だからと言って、成果も同じとは限りません。
実験の結果からその原因とか傾向とかを推測し述べますが、
実験者の持つ知識やこれまでの経験などなどが、ここで主観となって反映されます。
そしてこの違いは、次の段階へ進んだときに顕著となります。
推測を検証するための実験が次に計画されたとき、
ここで過去のデータの捉え方に差が出ます。
推測が正しければ、宜しいでしょうけど、
間違っていれば、最初からやり直しです。
やり直すということは、それだけ作品にリスクが生じるということ、です。
結果であったりデータであったり、
に拘ってばかりでは、いつまで経っても真意には近づけません。
データは正確であっても、
それらをどのように扱うのかは人間なのだ、
ということです。
暑くて熱い、ひとときでした(汗
なぜ、実験をするのでしょう・・・
実験がしたいのではないと思います、
実験などせずとも結果が分かっちゃうような世界を
夢見ているのかもしれません。
そうしたら、美術作品も文化財も痛くないのに。
(えっと、もうそのような世界は来ているかもしれません
けれど、副手はわかりません、そう思ったのです)
このことにつきまして、
訂正がございましたら仰ってください。
今日は、副手と青い胴着の女(ブリリアント)、
のツーショットでお別れです。
ごきげんよう。
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