2006-12-04

滝のある広場

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高層ビル街を歩いていると、ときおり「ザワザワ」と心地よい水の音が聞こえてくる。その方向を目指し、並木道に導かれるまま歩いて行くとこの広場がある。
ここは北米オレゴン州ポートランド市の中心部である。アメリカの都市と言えば自動車社会の典型であり、この都市も例外ではない。広い道路が造られ、自動車が人々の足となっている。しかし、そのポートランドの中心部には広場や緑地が数多く点在し、人々のオアシスとなっている。
この「滝のある広場」(フォアコート・プラザ)もその一つである。およそ40年前にローレンス・ハルプリンというアメリカ人のランドスケープ・デザイナーによって設計された。自然の滝を模したダイナミックな水の流れは、周囲の騒音を圧倒し、人々の心を和ましてくれる。この場所を訪れたのは今年の4月、まだ肌寒い日であった。それでも、日光浴を楽しむ若者や、水に戯れる子供たちの姿を見ることができた。
40年の時を経て、人々を魅了して止まない自然の存在感、そして改めて水が醸し出す生命の躍動感に感動した。