2010-03-30

卒業研究 大江町の過疎集落に関する研究 ― 過疎集落の現状と今後の対応策

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研究視点

近年、全国的に過疎化や高齢化などの問題で共同体としての機能が低下した『限界集落』が増加しており、私の地元大江町にもある。大江町は山形県村山地区にある人口9000人ほどの町で、山間部にかつては養蚕などを生業とした集落が数多く存在したが、現在はほとんど残っていない。現存する集落も限界集落やそれに近い状況だ。
この過疎化の問題に対し、集落住民にとってより良い対応策を考えることが重要だ。そのため、現在は住民のいない『消滅集落』の消滅に至った要因から今後の過疎への対応を考察する研究を行った。

 

研究内容

調査として、過疎化の要因と今後の課題や集落の現状把握、集落を去る要因や過疎による問題、土地利用の変移を明らかにすることを目的に11の消滅集落と3つの限界集落に対し現地踏査、聞き取り調査を実施した。
調査の結果、過疎化の要因として集落内で収益が上がらない「成り立たない生活」や、そのことから集落外に収益を求める「集落内に仕事が無い」、子供の減少による「教育の問題」などが複合的に重なり合っていることが見えてきた。
問題点として、限界集落や消滅集落の人達が抱える問題は、全体的に高齢化や跡取り不足のような人的問題と、そのことから起こる現在は誰も利用していない休耕地や耕作放棄地のような土地の維持の問題がある。本研究ではまず、土地の維持の問題を今後どのように行っていくかを検討した。
検討作業をし、過疎の要因は多様であることからまずは共通の課題である『土地の維持』を設定した。土地を維持するため様々な状況をシミュレーションするフローチャートを作り、土地の維持を今後も行っていけるA~Gの7つの具体策を考えた。
このフローチャートのように皆が共通の目的を持ち、その対応を行うことがそれぞれの事情や状況にあった対応や今後の過疎集落全体における過疎への対応へと繋がる足がかりとなるのではないかと考える。


シミュレーションフローチャート