2009-01-15

志村研究室・冬の風物詩・地産地消実験

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芸工大の裏には、大きな柿の木がいくつもあります。たわわに実った柿の実は残念ながらすべて渋柿…しかし、このままでは何とももったいない!そこで、12月のとある夕方…志村研究室から高枝切り鋏と大きな袋をいくつも持ったゼミ生たちが出動!小雪降る中、100個を超える柿を収穫!みんなで皮を剥き、紐に吊るして干し柿の準備完了です!現在研究室のある建物の日陰の北と日当りよい南の端、一部は東京都心にも移送して、乾燥具合、甘みの違いなどを干し比べてみようというわけです。さくらんぼで有名なここ山形ですが、実は柿も年間12000tと県別全国ベスト10内の生産量を誇っています。干し柿は、昔甘いものが少ない時代、渋柿を干し、乾燥による渋味の除去作用を活かしたなんとも知的な保存食ですが、糖度は甘柿より高く、甘さはなんと砂糖の1.5倍とされています。
実はこれ、建築・環境デザイン学科で打ち出しているテーマの一つ「地産地消」の取り組みの一環です。昔は地元で穫れたものを地元で消費するのは当たり前でしたが、流通システムの発展により、今では日本中の産物が日本中で手に入ります。地元で完結させれば新鮮で安全なものが口に入るばかりでなく、輸送のためのCO2排出も減らせるという環境に優しい利点があります。合成甘味料や、干し柿自体もスーパーで簡単に入手できる今こそ、地元の産物を自分たちの手でつくり、味わい、自然を実感することも「環境」を見つめ直す重要な実践だと思うのです…。
(もっとも研究室としては楽しくおいしい取り組みとしても大事なのですけどね…(笑)


甘くな~れ~


サスティナブルタウンのための10の提言カード「食料」

サスティナブルタウンのための10の提言カード