2009-01-15
懸空寺
黄土が堆積した乾いた大地に山々が迫ります。雲崗の石窟で名高い北魏の時代、懸空寺はそんな山間の峡谷に建てられました。その名の通りまさに空に懸かる寺は何度も修復を繰り返していますが、いったい何故こんなところに建てられたのだろうかという素朴な疑問がわいてきます。寺の半分は崖面をくり貫いて造られていて、岩肌がむき出しになった内部には、極彩色の仏像が安置されています。表面の木造建築はしっかりとした造りで絶壁に差し込まれた梁材に支えられていますが、足元の床が抜け落ちたらなどと考えると、仏像たちの慈悲にすがりたくなります。清らかな心で訪れたいものです。(大同、中国)