2014-04-03
ぶどう畑のレストラン
奥羽山脈を越えてからの山形新幹線の風景の美しさは、山形が豊かな農業とともにあることを気づかせてくれます。特に、置賜盆地の北縁を駆け上がる鳥上坂から見晴らす田園風景と山の斜面を覆い尽くすようなぶどう畑のビニールハウス群は印象的で、毎週東京から山形に通う車中から飽きること無く眺めています。学生たちと、この斜面の中腹に「ぶどう畑のレストラン」をセルフビルドで立ち上げ、「環境ツーリズム」の社会実験を4年前から続けています。
今、価格競争や高齢化、過疎化などによって、日本の農業は危機に瀕しています。美しい風景の中で収穫された農作物を、その環境と共に楽しむ。こういった喜びを体験として楽しめる場所を実際につくり、そこを訪れる多くの方々とその感覚を共有することが、農村および地方都市環境再生のための契機とならないか。 この地にある大学だからこそ出来る実践的な場所づくりを、進めてゆきたいと考えています。