2010-03-30

卒業研究 大江町の過疎集落に関する研究 ― 過疎集落の現状と今後の対応策

  • home
  • tuad
  • facebook
  • twitter
  • Instagram
  • YouTuve

研究視点

近年、全国的に過疎化や高齢化などの問題で共同体としての機能が低下した『限界集落』が増加しており、私の地元大江町にもある。大江町は山形県村山地区にある人口9000人ほどの町で、山間部にかつては養蚕などを生業とした集落が数多く存在したが、現在はほとんど残っていない。現存する集落も限界集落やそれに近い状況だ。
この過疎化の問題に対し、集落住民にとってより良い対応策を考えることが重要だ。そのため、現在は住民のいない『消滅集落』の消滅に至った要因から今後の過疎への対応を考察する研究を行った。

 

研究内容

調査として、過疎化の要因と今後の課題や集落の現状把握、集落を去る要因や過疎による問題、土地利用の変移を明らかにすることを目的に11の消滅集落と3つの限界集落に対し現地踏査、聞き取り調査を実施した。
調査の結果、過疎化の要因として集落内で収益が上がらない「成り立たない生活」や、そのことから集落外に収益を求める「集落内に仕事が無い」、子供の減少による「教育の問題」などが複合的に重なり合っていることが見えてきた。
問題点として、限界集落や消滅集落の人達が抱える問題は、全体的に高齢化や跡取り不足のような人的問題と、そのことから起こる現在は誰も利用していない休耕地や耕作放棄地のような土地の維持の問題がある。本研究ではまず、土地の維持の問題を今後どのように行っていくかを検討した。
検討作業をし、過疎の要因は多様であることからまずは共通の課題である『土地の維持』を設定した。土地を維持するため様々な状況をシミュレーションするフローチャートを作り、土地の維持を今後も行っていけるA~Gの7つの具体策を考えた。
このフローチャートのように皆が共通の目的を持ち、その対応を行うことがそれぞれの事情や状況にあった対応や今後の過疎集落全体における過疎への対応へと繋がる足がかりとなるのではないかと考える。


シミュレーションフローチャート

 

2010-03-29

卒業研究 淡い画

  • home
  • tuad
  • facebook
  • twitter
  • Instagram
  • YouTuve

人が建築を経験することは、空間と出会い、体で感じること。「ここの場所いいな。」と感じる瞬間、懐かしさと重なってはじめて自分を取り巻く空間を意識する。実に個人的な感覚であるが、人間の記憶にある原風景はきっと人類みな繋がっていて、個人を越え同じ空間の下で共感することは可能ではないかと考えた。「淡い」という生あたたかい感覚は、次に続くことばをほのかに染めて薄く色付づける。まるで母親の胎内で繰り返される呼吸のように。幾度も織りなす円と曲線の景色は、記憶をひとつひとつ紐解きながら穏やかな線の構成で、筆で描くように表現した。共感の輪が広がっていくことを願いながら。

[講評]
曲面で囲まれた連続した空間で住宅を考えたいというのが、この設計の出発点である。それは四角く囲まれたハードな壁に対する痛烈なアンチテーゼなのであるが、立体に展開しようと考えた途端、建築的な制約が自由な計画をいかに不自由なものにしようと襲いかかってくる。しかし、作者はそれを竹という地域的なイメージの強い材料を駆使して、軽く造ってしまった。この軽さが本作品の最大の特徴であり、居住空間のこれまで追求がされてこなかった可能性を示唆するものである。(竹内昌義)

2010-02-19

卒展1

  • home
  • tuad
  • facebook
  • twitter
  • Instagram
  • YouTuve


こんにちは。

すごいブログさぼっちゃった!!

古川です。

申し訳ありません。

忙しかった、というのはただのイイワケです。

さて、

1年の中で一番濃い時期をすっかりご紹介しそこなっていますが、

めげずにいまさら、いろいろ載せていきます。

まずは卒展の前日の、最終審査会。

卒業研究の集大成で、

卒展の展示をぐるぐるまわりながらプレゼンをききます。

その様子をどうぞ。





今年は、

スケッチ、絵本、絵地図などで、

自分の頭や心の中の、形のない地域の魅力を他の人に伝えようとする、

そんな提案がいくつかあったのが特徴的でした。

「粒ぞろい」というのも、

何人かの先生方がおっしゃっていました。

全国の建築系卒制が競う大会に、

勝負を挑みに行く女子たちもいるようで。

楽しみですね。

*****

さて、明日以降も卒展や、

他学年の講評会の写真をアップしていこうと思います。

また、チェックしてください!

それでは。









当日は、学科をご退任された3名の先生、

小沢先生、高野先生、三田先生をゲストにお招きし、コメントをいただきました。

古川は先生方に教わったかつての生徒なので、

そのあたたかくて厳しい言葉に昔を思い出し、

ああ一緒にたくさんお酒を飲んだなあなんて、しみじみしていました、が、

きっと4年生のみなさんにとっては緊張の一瞬だったはず。

いつもよりいっそう重みのある講評会でした。

そしてこのあと最優秀賞2名、優秀賞9名、奨励賞3名の、

計14名の受賞者が、厳正なる審査により決定されました。