2006-12-04
客家の土楼
ここは、中国福建省の山の中にある客家(はっか)と呼ばれる人々が暮らす村です。
彼らは漢民族ですが、その昔移民族である蒙古が中原(ちゅうげん:黄河中流域)を支配にした時、融和を嫌って南下してこの地にやってきました。「客」と呼ばれるのは、彼らもこの地では、招かれざる客だったからです。したがって「守りのカタチ」がこのような中庭を囲んで一族が暮らす大住居を作り上げました。200人が暮らすこの家には、入口はひとつしかありません。夜、軍事衛星が撮影した中庭に漏れる明かりを、米軍がミサイルのサイロと間違えたという逸話の真偽は、定かではありません。(中国福建省田螺坑村)
2006-12-04
茅葺きの村で
十年来、空家となった茅葺きの民家を使わせてもらっている。学生達はここで寝泊まりしたり自炊したりする。その間やってきたことをちょっと披露しよう。まず、農村の、それもかつての伝統的な暮し体験。雪下ろし、草刈り、茅刈り、差茅、炭焼き、そばの栽培とそば打ち。そして夏には街灯がないから天の川や流れ星がはっきり見えて、夜明け前にはヒグラシの大合唱が聞かれる。村づくりの手伝いとしては、峠越えの道しるべ制作や、村の人達といっしょに汗を流した石積みの水路づくり。もちろん研究もやっていて、村の風景、民家や、茅葺きに関する研究、そして村の将来計画策定。でも最も貴重なのは、村の人との交流だろう。参加希望、歓迎です。
2006-12-04
景観シミュレーション
山形の中心、七日町通りの突き当たりに旧県庁が保存修復されてしばらくして、高層マンションの計画が伝えられました。どうも旧県庁の上に聳えて見えるらしいのです。ある場所(視点場)からどっちが高く見えるかは計算でわかります。でもどんなふうに見えるのか正確な景観を再現すれば、どうしたら良いかも話し易くなります。マンションが実際に建つ前に、仮想現実を作って皆で検討する方法は、まちつくりや町並形成にとって有力な方法です。学生の協力で作成された上のようなイメージが多くの関係者の前でプレゼンテーションされた結果、マンションは階数を低くして旧県庁の上に見えないように建設されました。