めっきり冷え込みました
みなさんあたたかくお過ごしですか?
秋になると美・文学科の3年生はそわそわし始めます
必修授業「専門研究調査演習」があるためです
まあ、ざっくり言うと「ゼミ旅行」です
学生さん自身が自らの研究テーマに即した見学地を探しだし
プランを練って
スケジュールを組んで
旅をします
条件は「国内」であること くらいですね
これから 何回かに分けて このゼミ旅行について
学生さんにレポートしてもらおうと思います
(全部のゼミをご紹介できるかは・・・・)
ということで「西洋美術史ゼミ」からはじめましょう
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期日:11月8(火)〜11(金)日3泊4日
教員:安發先生
ゼミ:小T・S子・F吉(3名)
今年の研修旅行のテーマは関東地方限定の「スペイン絵画を巡ろう!」でした。
しかし…そのテーマに収まらずに興味のある展覧会や名所等を押さえた旅行になりました。
その模様をゼミ生の小Tが紹介しようと思います。
■11月8日(火)1日目■
午前:国立西洋美術館「プラド美術館所蔵 ゴヤ 光と影」
午後:三菱一号館「トゥールーズ=ロートレック展」
※この日はカメラを持参していなかったため、写真がありません。すみません。
*
旅行初日、各自でゴヤ展を見た後に集合する予定でしたが、
急遽先生は後に合流することに…
≪着衣のマハ≫の前ではやはり多くの人が立ち止まり、美とは何であるか?という問いを皆考えているように見えました。
午後には三菱一号館の前で無事に先生とゼミ生が合流でき、
早速ゴヤ展の感想を聞かれました。
(ここから人目もはばからず、展覧会図録とともに一対三の青空教室の開始です…)
しばらくしてから、先生の一声で三菱一号館へいざ入館。
ゼミ生が観終わっても先生が現れる気配は一向になく、その原因は展覧会カタログを全て読んでいたことにありました。
…この展覧会を先生が一番堪能していたかもしれません。
■11月9日(水)2日目■
午前:国立新美術館「モダン・アート、アメリカ―珠玉のフィリップスコレクション展」
午後:東京都写真美術館「こどもの情景―原風景を求めて−」「畠山直哉展 National Stories」
□国立新美術館
2日目は開館時間に入館。絵画の前で討議しながら観ていくと、あっという間に時間が過ぎて行きました。特に都会の孤独がテーマになっている絵画についての皆の意見は様々で、面白いものでした。
しかし、皆早くもお疲れ気味な様子…
昼食に美味しい中華を食べ、元気を取り戻し、(先生はしばらく辛さを引きずっていましたが…)
次の東京都写真美術館へ!
□東京都写真美術館
子どもの情景」では、圧倒的な作品の数を展示していた植田正治、木村伊兵衛、森山大道などのなかに、2000年代に作品を発表した朝海陽子、川内倫子、やなぎみわの女性写真家の作品も数点展示してありました。
今日の2つの展覧会でゼミ生はすっかり疲れてしまいましたが、先生は今日も展示室から出て来る気配はありませんでした。
■11月10日(木)3日目■
ゼミ生は小田急線で小田原へと向かいました。そう、今日から神奈川県へ突入です。
小田原駅から車を借りて箱根へ向かいます。
まず初めにポーラ美術館「レオナール・フジタ 私のパリ、私のアトリエ」に行く予定でしたが、向かう途中にある「生命の星・地球博物館」に目がとまった先生とゼミ生は…そこへ行くことに決めました。
□生命の星・地球博物館へ(興味津々)
ゼミ生たちは、博物館のいん石、恐竜、動物の剥製、昆虫の展示に至るまでの自然の偉大さを感じて鳥肌が立っていました。先生も興奮気味に(やっぱり一番最後に)展示室から出てきました。
□ポーラ美術館
美術館の周囲にはブナとヒメシャラという高さ30mもの木が多く生えており、美術館はすっぽりとその木々の中に収まっているように見えました。
企画展と常設展を通して観ると、ポーラ美術館の所蔵作品の豊富さに圧倒されました。また、ここでピカソの作品数点を観ることができました。
この日の夜ご飯では、途中から思わぬゲストが参加し、楽しい会話で夜が更けていきました…(また食べに行きたいです)
■11月11日(金)4日目■
午前:彫刻の森美術館 ピカソ館「ピカソコレクション」
午後:箱根神社
□彫刻の森美術館
その雨を物ともせず、先に進む先生にゼミ生はたじたじ…。
しかし、霧がかった山道を歩き、やっと着いた箱根神社はいつにも増して荘厳な雰囲気を漂わせているように見えました。
4日目最終日、あいにくのどしゃ降りの雨。
ピカソ館では素描、版画、油彩、彫刻がありますが、特に陶芸作品を多く観ることができました。
ミュージアムショップにはピカソのポストカードが沢山置いてあります。
その後、お昼に蕎麦と蕎麦の実アイス(絶品)を食べてから箱根神社へ。
雨は激しさを増していました…
□箱根神社
そして、湖の側にある平和の鳥居に着く頃には、全員ずぶ濡れ状態に。
(そんな状態でも先生だけは意気揚々としていたように思います)
それでもしっかりとポーズをとって記念写真を撮り、晴れて研修旅行のトリを飾ることができました。
皆さん4日間本当にお疲れさまでした。
興味の赴くままに、楽しい旅行となりました。
学芸員の方から、「箱根の自然と美術の強制」をコンセプトにしているポーラ美術館の建物と土地の説明をして頂きました。
はやいもので11月になりました
今年も残すところあと2カ月を切りました
秋は美味しい季節ですが
大学でも色々なイベントでお腹がいっぱいになります
少しずつ ご紹介してまいります
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被災図書レスキュー〜護る・遺す・繋げる〜
和紙から見える修復〜護る・遺す・繋げる〜
会期:10月28日(金)〜11月9日(水)日、祝日休館
時間:10:00〜19:00(土曜日は17:00まで)
会場:図書館スタジオ144
入場:無料
主催:美術史・文化財保存修復学科(東洋絵画修復ゼミ・保存科学ゼミ)
協力:文化財保存修復研究センター
担当:三浦功美子(美術史・文化財保存修復学科准教授/本展担当代表)/米村祥央(同学科講師)/同学科東洋絵画修復ゼミ学生/同学科保存科学ゼミ学生
(開催によせて)
美術史・文化財保存修復学科では、先の東日本大震災以降、宮城県、岩手県で被災した文化財をレスキューする活動を実施しています。
中でもその数が圧倒的に多い図書資料については、学生がカビや泥の付着など様々な問題と向き合いながら取り組んでいます。
本展では、「被災図書レスキュー〜護る・遺す・繋げる〜」と題し、文化財(被災図書資料)レスキューの取り組みについてご紹介いたします。
さらに、同時開催企画として「和紙から見える修復〜護る・遺す・繋げる〜」と題し、東洋絵画保存修復の重要な素材である「和紙」についての展示を行います。
和紙は先人から伝わってきた掛軸や屏風などの作品の表紙や修復にも使われており、古くから日本人の生活に欠くことができない素材です。
和紙の多様性と美しさをぜひ会場で感じていただければと思います。
本活動に関わる私たちの“想い”に共感していただき、
また、東洋絵画の保存修復を学び和紙の研究を続けている学生たちの日々の成果も多くの方々に知って頂ければ幸いです。
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是非 お越しください
◎お問合せ
美術史・文化財保存修復学科教員準備室
TEL:023-627-2023
正式には専門調査演習といいます。
学科の先陣をきって、3年生のゼミ旅行実施
1日目は午後から大阪の国立民族学博物館(民博)へ
まずは、モノレールの万博記念公園を降りると、
巨大な「太陽の塔」に驚かされます。
民博では毎年バックヤードを見学させていただき、
独自で工夫されている収蔵方法など、大変勉強になったと思います。
その後、常設展と特別展へ。
2時間程度では、とてもまわることができない世界の文化の展示に圧倒されましたねー。
2日目
午前中は正倉院へ
今年から校倉の修理が始まっており、
今回、ギリギリ覆い屋が設置される直前でした。
1000年を超えて残されてきた「重み」を感じることができたでしょうか。
午後は元興寺文化財研究所へ
全国から考古遺物や伝世品など様々な文化遺産を預かり、保存処理や研究をする機関です。
(私の元の職場でもあります)
各部署がそれぞれの専門的な技術を駆使して
日々、作業を実施しています。
教科書には載っていない、
現場のノウハウがあることを知ることができました。
午後から予報通りの雨。
実は引率者、この旅行で5年間雨なしだったのですが、
晴れ男伝説がついに崩れました。
3日目は車で御寺を巡ります。
この3連休は大変良いお天気でした
ぷらぷら散歩していたら金木犀の香りがしてきて
秋の訪れを感じました
山形の秋は短いですが美しさが凝縮されています
季節の訪れを肌で感じながら 大学は後期授業がスタートしました
学生のみなさんは
授業のペースに慣れるまで もう少し時間がかかるかもしれませんね
ということで 夏休みの想い出をしましょう
===
東北研修旅行ビボウロク
わたしたちは 文化財と 美術作品 を求めて旅をします
1年次に 東北地方(東北研修旅行といいます)
2年次に 関東地方(東京博物館見学といいます)
3年次に 関西地方あるいは国内(ゼミ旅行といいます)
を巡る旅に出ます
大学での4年間は長いようで とても短いのです
この限られた時間の中で
学生さん自身が主体となって
ものごとに取り組む習慣を身に付けてほしい
という意図がこの研修旅行に内在しています
9月1〜3日2泊3日の研修旅行は
例年は6月上旬に実施するのですが
今年はイレギュラー開催です
1年生とともに栃木県から新潟県へ2泊3日の旅をしました
寺社仏閣を6ヶ寺と美術館を3館を訪れました
昨年に負けないほどのハードな旅でした
その様子を(横着して)写真で巡りましょう
1日目 栃木県宇都宮市へと向かいました
■1ヶ寺目 能満寺
ご住職様のご厚意でかなりの密着度で拝観させていただきました
上級生が1年生に解説中
手前にいるのは先生
■2ヶ寺目 大谷寺
到着した途端に雨がやみました
壮観な眺め
「石!石!」と叫んでいます
●1館目 栃木県立美術館
学芸員さんと藤原先生との会話は くるくる展開して 着いていくのが大変
とにかく 観て 聴いて 感じてください
宿泊施設での夕食のようす
一日目の総括をいただきます
2日目 今日が旅の山場です! 台風15号が直撃している見学地へと立ち向かっていきました
おや いつのまにか てるてる坊主!
願をかけて 祈ります
●2館目 ハラミュージアムアーク
スタッフの方のお話しをきいて 自由行動です
敷地が広いので 効率よく見学しましょう
雨が上がれば すかさず 記念写真を
一瞬の雨上がりの中で記念撮影
東照宮のスケールの大きさ 益々興味が湧いてきます
3日目 最終日です 渋川から魚沼市へ向かいます
■5・6ヶ寺目 永林寺・西福寺
堂内でじーっくり天井画を凝視し
廊下のウィットに富んだ 嵌め細工を ほうほうほうと
■3・4ケ寺目 日光東照宮と輪王寺
到着した途端に 滝のような雨!
びしょぬれ!
それでも登りました 歩きました
修復中の輪王寺は イケメンガイドさんが案内して下さいました(写真がないのが残念)
下の写真はそのあとの東照宮にて
先生が小学生の群衆に吸い込まれていきました
長いようで あっという間の 3日間でした
文化財や美術作品に対する
接し方・考え方のポイントを
感覚として体感出来たのではないでしょうか
これから1年生は
美術史を学ぶにせよ
保存修復を学ぶにせよ
悩んだり 迷ったり どうしていいか分からないことが
たくさん あると思います
そういったときに ものをみる喜び という感覚を大切にして
その想いを 持ち続けて
みること
みようとすることが
出来るようになればいいなあ とおもいました
それでもって
美術史であったり保存・修復に
向かっていってほしいなあと
帰路で おもったことなのでした
☆追記(御礼)☆
今回の旅行に際しては
沢山の方々にお世話になりました
行く先々の見学地では
快く拝観・見学させていただくことが出来ました
ご住職様 管理者のみなさま 美術館で働くみなさまに
感謝申し上げます
ありがとうございました
また この旅行を影ながら支えて下さったのが
旅行会社のWさんとドライバーさんです
台風直撃の見学地へ向かう最中(この意気込みが今更ながらすごいと思います)
次の見学地はキャンセルになるかもしれないと
何度も諦めそうになりました
その中で何とか全工程をクリアできたのは
お二方のおかげ!
走行距離1000キロ!
さらっと「平気です」と仰るドライバーさんはすてきでした
それから上級生参加者です
今回は4名が参加しました
旅程の企画構想
(どこの地域をどのような経路で見学するか)
各見学地の情報収集
(1年生の質問には何でも応えたいから頑張ります)
冊子の作成
(分かりやすいように噛み砕くのがまた難しい)
などなど
自身の研究で忙しい中で 取り組んで下さいました
上級生がいたからこそ
この旅行に奥行と深みが出たものと思います
良い旅になって本当に良かったです
沢山の方に愛と感謝をこめて
今週初めに梅雨入りした山形には 一気に汗ばむ暑さが訪れました
加えての強風注意報にもてんやわんやです
気まぐれな天候には悩まされますがみなさまいかがお過ごしですか
夜の寝つきも悪い日が続きますが
ある日の朝焼けは非常に美しく空気の澄みわたっていて気持ちの良いものでした
そんな夏本番前に 学科の催しものお知らせを
東西美術紀行のご紹介です
※東西美術紀行
毎年、西洋や日本の美術作品にまつわる講座を行います。一般の方々および学生に名作を紹介し、楽しみながら理解を深める講座としています。
今回は スペイン本国でもガウディ研究の第一人者として知られる鳥居徳敏氏(神奈川大学教授)を講師に招き
バルセロナに今も建設中のサグラダ・ファミリア聖堂をめぐって
彫刻的で創造性豊かなこの聖堂建築の魅力について
分かりやすく解説していただきます
ガウディの建築は 一見きわめて独特ですが 決して単なる「奇想」によるものでなく スペインの風土や伝統に深く根ざしています
東西美術紀行に参加したことがないみなさん
ガウディ建築に興味をお持ちのみなさん
サグラダ・ファミリアに行ってみたいと考えているみなさん
貴重な時間と空間を
みなさんと共有できることを願っております
みなさま お誘い合わせのうえ ご参集ください
なお
本学の学生さんは 無料となります
ふらり 訪れてみてください
もちろん 一般のみなさまのご参加もお待ちしております
事前予約制としていますが
当日に来て下さっても構いません
インフォメーション
東北芸術工科大学 美術史・文化財保存修復学科主催
公開講座 東西美術紀行
日 時:2011年7月16日(土)
13:30〜15:00
13:00開場
会 場:東北芸術工科大学 本館407講義室
本館207講義室(教室が変更となりましたのでご注意下さい 2011.7.6)
講演名:サグラダ・ファミリア聖堂
―ガウディのロマンとその実現―
講 師:鳥居 徳敏 氏
(神奈川大学教授)
内 容:
未完の聖堂として知られるサグラダ・ファミリアが 着工128年の昨年11月7日
その堂内を完成させ ローマ教皇により聖別された 一般に言う堂内の完成である
この聖堂のロマンは永遠に完成できないことにあった
完成できないことを知りながら 神へのロマンを追い求めるガウディの姿にあった
しかし そもそもこの聖堂の建立目的は何であったのか
ガウディはなぜ完成できなかったのか
ガウディは聖堂計画案を完成させることができたのか
スペイン内戦(1936)ですべての設計図書は焼失し 模型も破壊されたにもかかわらず
どのようにして建設の再開が可能になり 誰もが予想しなかった堂内完成が今日なぜ可能になったのか
そして 2026年の聖堂完成を目指しているが これは可能であるのか
昨年の堂内完成式典の模様を紹介しながら こうした諸問題を明らかにしようと思う
講師紹介:とりい・とくとし
1947年生浜松出身 名古屋工業大学卒 1973〜1984年マドリード留学 スペイン建築史専攻 博士(工学) 神奈川大学教授
主要著書:『建築家ガウディ全語録』『建築家ガウディ、その歴史的世界と作品』(中央公論美術出版)、『ガウディ建築のルーツ』『ガウディの七つの主張』『ガウディの建築』『アントニオ・ガウディ』(鹿島出版会)、El mundo enigmático de Gaudí, Madrid; Instituto de España, 1983他
受講料:一般 1,000円 (本学学生無料)
※一般の方のお申込みは お電話にてお願いいたします
申込み・お問合せ
東北芸術工科大学
美術史・文化財保存修復学科教員準備室 担当木村
〒990-9530 山形県山形市上桜田3-4-5
TEL:023-627-2000(代表) 023-627-2023(直通)
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